アインシュタインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
分かりやすい文章で紐解いていく物理学の変遷。
前巻の続きから、場と相対性、量子学が収められている。
本巻で述べられているのはそれぞれの理論の関連、光子論、量子といった実在の物質と離れていく理論になるため、理解が困難だった。
前巻では数式があまりに少なすぎると感じていたが、下巻においては数式があっても無くても理解度には影響しないような気がする。
何しろ出版が1939年で、おそらく原著はそれ以前であろうから今の物理学はこれ以上に発展しているだろう。
だが、その時点で既に量子力学が確立され、X線の回折が行われていることに驚いた。(改めて考えると、X線の回折を利用してDNAの構造が決定されたの -
Posted by ブクログ
物理学の変遷。
物理学界の大家である2人による物理学入門書。
分かりやすいと評判だったが、翻訳を経てどうなっているか、と斜に構えていた私の先入観を吹き飛ばすほどの読みやすさだった。
著者らの目的とするところは、人間の心と観念の世界と現象の世界との関係を明らかにする試みの大要を述べようとした事である。
その為に決めた方針に沿って事実や理論を述べていくので当然省かれている箇所もあるだろう。だが、それはあくまで彼らの選んだ道に無かっただけであって、重要度とは関係ない。
本筋は、まず古典力学に始まり、熱、電気、磁気、波動、場までが上巻で語られる。
―以下、覚え書き。これだけでは分からない事 -
Posted by ブクログ
科学者におけるアウトリーチ活動として、自分の専門を一般の人々(必ずしも専門ではない人)に書籍を通じて伝える、ということが多くなってきた今般において、本書の位置づけは薄れつつある。
当時は、Einsteinという当代きっての物理学者が記した本ということもあり、目新しく映ったのかもしれないが、現在においては、S HawkingやBrian Greenのような専門の物理学者が平易な言葉と美しい図を用いて物理学を解説している書籍が数多く出版されている。
歴史的には価値があるのかもしれないが、物理学を大学で学んできた人間にとっては、かなり物足りない内容である一方で、高校や大学で物理とは疎遠である人(