佐々木丸美のレビュー一覧

  • 雪の断章

    必然の出逢い…。

    養家を飛び出した飛鳥を待っていた『運命の人』祐也さんとの出逢い。お互いに雪が好きだという二人が共に暮らし始めていく内に、互いを大事な存在だと気づいたのに、殺人事件や様々な誤解から、想いはすれ違っていって…。「雪の恋はどのような模様を織ってゆくのだろう」そう思いつつ読んだ。何があろうと自分の本心に嘘は...続きを読む
  • 雪の断章
    初めてこの本に出逢ったのはもう何年も前。しかも「いらないからあげる」というカタチで手にした本。古い本で最初読むのに躊躇したがどんどん惹きこまれていった。ミステリー的な要素も含まれているが基本的には純愛小説だと思う。
    復古調なコトバがわたしはダイスキ。
    何度も何度も読み返している愛読書のヒトツ。
  • 沙霧秘話
    佐々木丸美さんの作品でいちばん好きな小説です
    不思議な物語だが愛の深さがひしひしと。
    海の物語というのもツボにはまった。
  • 雪の断章
    とても綺麗な文体で、また植物や雪に対する表現もまるで生きているかと思わせる雰囲気だった。

    身寄りのない飛鳥ちゃんを引き取って育てるあげた祐也さん。
    独身の男性一人で、育てるのはどんなに大変だっただろう。
    でも、投げやりな人生の中で、飛鳥ちゃんの存在はどんどん大きくなっていったらしい。

    お互いがお...続きを読む
  • 雪の断章
    佐々木丸美さんは,青春時代に夢中になって読んだ作家さんです。
    一つ一つの物語は独立していますが,大きな関連性を持っています。
    作者が途中で筆を折られたのが残念でなりません。
    いつ読んでも新たな発見が得られる,私にとって宝物のような小説です。
  • 雪の断章
    再読。何度読んでもぐいぐい引き込まれていく。ついにはこの世界から抜け出せなくなるのではないかと思うくらいにのめりこんでしまう。雪の描写が物語を一層引き立てて美しい。この本から始まる孤児シリーズ、館シリーズもまた読み返してしまった。著者が亡くなったことが本当に残念。
  • 影の姉妹
    秘密の血が流れた一族の隠れ里での話。
    結局何やったんやろ?
    いわゆる「普通」でないことの暮らしにくさ。
    人と関わらなければいいのだろうけど、なかなか難しい。
    悪でなければ異端でも構わないのではないか。
  • 沙霧秘話
    「影の姉妹」の姉妹編。
    こちらの方が現実味があったような。
    それでも不思議なことではありますが。
    説明のつかないことはあるものですな。
    面白い!
  • ながれ星
    無人島でキャンプする男女6人。
    津波で孤立してしまう。
    突然現れた一人の少女。
    次々に不思議な現象が起きる。
    桐子の恋人、克人が大変魅力的です。
    自然食のくだりはちょいと耳が痛かったです。
  • 恋愛今昔物語
    その名の通り、御伽噺を現代風恋愛小説にした短編集。
    面白いです。
    春子のその後が気になる…。
    ええ人に巡り会えたのでしょうか。
  • 罪灯
    春都、夏都、秋都、冬都。
    4人の少女の密かな悪意が殺人を生みます。
    少女たちの心に侵入し、解き明かす4人の男性。
    仁科、巴田、堂本、吹原の4氏。
    百人浜の館に関わる4人であります。
    また繋がっている…面白い。
  • 榛家の伝説
    館3部作姉妹編その2。
    健康、不老不死がテーマです。
    作品が発表されたのは20数年も前ですが、現在に通じるものがあります。
    不老不死は永遠の憧れなのかしら。
    医食同源。健康の源は日頃の食事ですなあ。
  • 雪の断章
    所蔵は講談社文庫なのですが、2008年に復刊されたこちらをアップ。
    この『雪の断章』から始まり、『わすれな草』『花嫁人形』と
    企業のお家騒動に巻き込まれた3人の従姉妹の愛の物語です。
    そんな中でこの作品は、3部作の最初の小説としても読める
    けれども、ひとつの独立して完結している小説として成立
    してい...続きを読む
  • 忘れな草
    孤児シリーズの2作品目。
    少女たちの成長と恋愛模様もたのしめるけれど、
    この作品は、自分が年を重ねていくほどに、深みの
    感じらるせりふがたくさんちりばめられている。
    それは主人公の少女たちの周りにいる大人の女性
    が苦しい恋愛の中でみつけた、真実の愛について
    の考え方であったり、人生そのものの輝きでも...続きを読む
  • 橡家の伝説
    祝・復刊!<館三部作>姉妹編。久しぶりに哲文&涼子を読めて感無量・・・。やっぱり好きですこのシリーズ。復刊するのが遅かったので最初に読んだ館シリーズとタイムラグができていて、ファンタジーのようなこの甘い書き方(?)に最初戸惑ってしまいましたが読んでいるうちにすんなり入っていけました。万人には受けない...続きを読む
  • 榛家の伝説
    祝・復刊!<館三部作>姉妹編。館シリーズもこれで最後か〜・・・。淋しいような。でも違う話でリンクしてチラッと出てきそうな気もする。話の内容が上手く言えないんですが壮大な輪廻転生の大恋愛の話ですね。輪廻転生とか私は全く興味ないんですがこの著者のお話は別格なんですよね・・・。ハマってしまった一人なのです...続きを読む
  • 雪の断章
    復刊されたんですね。手に入らなくて苦労された方も多いはず。
    味戸ケイコさんの表紙が書き下ろしということでほしいなー。
    未発表の草稿もあるらしいです。たとえ1頁でも佐々木さんの書いたものが新しく読めるなんてうれしいです。
  • 雪の断章
    ---裏切りがあるから信じ、崩れるから積むのでしょう、溶けるから降るように。
    心にじんと染みてきた言葉でした。響きの流れが美しい言葉でもあります。
  • 花嫁人形
    幾ら生まれた境遇や企業間での思惑があったにせよ、必要最低限の教育も受けられない理不尽な扱いでは、さすがに昭菜が哀れだと思う。そのしっぺ返しというべきか、本岡家の人々の末路は、皆一様に悲劇だった。唯一昭菜に味方していた郁までもが…。企業間での権力争いが軸になっているせいか、愛憎劇さながらで、まさに主人...続きを読む
  • 罪灯
    これを読んで思ったのは、人間にとっての罪の線引きは難しいという事。一見正しいと思ってた事が犯罪だったり、大丈夫だと思ってした事が犯罪の元になってたり…。この本の物語でも、実際軽犯罪にはなるかな…とも思える物もあるので、どこまでを罪とするか本当に至難だ。それにしても、それぞれの想い人にそれを暴かれると...続きを読む