ダニエル・フリードマンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ボケてるのかどうかはさておき、頭の回転は鈍ってない洞察力は残ってる元刑事のおじいちゃんが主人公の話。
主人公が若い時に出会ったナチス絡みの復讐劇かと思いきや…そうはいかず…
なんか派手さはないわりに
先に先に解決したり、謎が明かされて進んでいくのでハラハラしながら進むでもなく半分以上読んでしまったので「大丈夫かな」と心配になった。
主人公の元刑事としての洞察力とか、皮肉を吐く感じは好きだけども、ややスローペース
終盤はたたみかけるように進むのだけど「痛快!」って感じでもなかったな…期待しすぎたのかもしれない。
孫と一緒に行動、主人公の子供(孫の父親)は「殺された」とあるので今後の話に出 -
Posted by ブクログ
一万円選書の中の一冊。
うーん、正直事件そのものについては少々物足りなかったというか、なんだそれ?というか、腑に落ちないものがありましたけど、それに勝るのがバック・シャッツ。
皮肉ばっか言ってて、こんなおじいちゃん、見てる分には楽しくていいな。
年をとったからならではの悲哀も感じさせてくれて、事件のことというよりは、そういったことの方がしみじみ来ました。
孫のテキーラはちょっと性格がつかめなかったけど。もっと冷静に物事見てる子かと思ってたら……。
ところで、なぜこの本を一万円選書で選んでくれたのか。
私が「早くおばあちゃんになりたい」って書いたからか、それともミステリ系の本を面白いって -
Posted by ブクログ
ネタバレバック・シャッツの目が老いで曇っているからか、老人問題の側面と事件とが全く絡み合ってないように思える。
ピークはジーグラーに面会にいくシーンである。殺人はただ謎のために起こるだけだ。そこに人間の根源的な心理なぞ読み取れない。ただジーグラーに会いに行くシーンには、「死神」に向かう姿勢がある。老いと過去の収容所の虐待とが上手く絡んでいる。
殺人事件をストーリーに入れず、ジーグラーの面会途中の独白をピークとして、その後ゆっくりと終わる中編としていたら秀作であったろう。
バック・シャッツをかっこよくみせるためのアクションシーンや謎解きのシーンなどは全く不要である。本書の最も良い部分が濁るだけだ。記憶 -
Posted by ブクログ
ネタバレ更に年を重ね88歳のハードボイルド元刑事。
前回の後遺症で、更に、現実を見つめ、諦め、受け入れなければならない事が増えているにも関わらず、元気。
ありのままの自分を受け入れる事で、こんなに快活(?)になれるのだ。
受け入れられないから悩み、苦痛となるワケで、受け入れてしまいさえすれば、それが当たり前になり、悩む必要もなくなる。
バックシャッツはスゴイ。なかなかできる事ではない。
そんな、出来ない事が増えた彼なのに、事件は彼を放っておいてはくれないのだね。
どうやらこれで終わりではない様子。
更にさらに年齢を重ねるであろうバックシャッツが、何を諦め、受け入れて、それでも、自分の正義の為に突き進 -
Posted by ブクログ
ネタバレ87歳のハードボイルド元刑事。
確かに、アメリカ映画で観るなら(虚構として観るなら)カッコイイ。
けど、現実にいたら・・・
銃さえ乱射しないでくれれば、他は好きです。
銃の乱射がなければ、自分のおじいさんがこんなだったらいいなとも思います。
銃さえ・・・・・そこが日本と違うとこ?
このシリーズは高齢者をありのままに表現しようとしている所が良い。
年を重ねるにつれ、本人の中に沸き起こる葛藤を、ありのままに表現していると思われる。そして、それを受け入れなければいけないことを、分かっている主人公。
ハードボイルドの中に、人間が生きて行く成長段階を受け入れるという事が、いかに難しく、しかし、それがい