あらすじ
メンフィス市警殺人課の刑事の現役時代、わたし、バック・シャッツは357マグナムを手に、強盗や殺人犯を追っていた。しかし引退から数十年、89歳になり、心身ともに弱っていく日々を過ごしている。そんなとき、ラジオ番組のプロデューサーからインタビューの申し込みがあった。かつて逮捕し死刑執行が間近に迫っている殺人犯が、捜査でわたしから暴力的に自白を強要されたと主張しているというのだ。現役時代のわたしは、あの事件で何をしたのか――。大好評『もう年はとれない』のシリーズ最新作登場!
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Posted by ブクログ
我らがバック・シャッツ、おかえりなさい。もう会えないかと思っていたので嬉しさもひとしおです。
体や認知機能の衰えは否めないけれど、相変らずの毒舌ぶりが子気味良い。身内にいたら嫌かもしれないけれど好戦的なところがたまらなく好きです。そして理解ある奥様ローズに頭が下がります。次作が予定されているとのこと、楽しみです。
「おれたちにできるのは、老いぼれすぎてもう闘えなくなるまで、信じるもののために闘うことだけだ」
Posted by ブクログ
最初はシャッツの強引過ぎる自白強要による冤罪かと思ったが、やっぱりやってるなー。死刑も当然って読み進めていくうちに最終局面。俺はシャッツに同意。シリーズが続くなら、若い頃のシャッツの強引な捜査を読みたいなー。
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KKKに代表される白人至上主義者たちに迫害されたのはユダヤ系も同様であり、それに抗いながら警察の中で頭角を表した主人公の半生がシリアルキラーの追跡劇を通じて明らかになる。一方、体制打破の理想に駆られた黒人ジャーナリストがマイノリティの不遇を嘆き白人を揶揄するラジオ番組を通じて正義を為そうとするのだが、拠り所とするのが裕福で教養ある白人であるところのシリアルキラーによる自己弁護だったというのは皮肉な話。
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バック・シャッツが主人公の3作目。バックも89歳に!これまでのようなアクションはなく、バックの衰えも著しいが、私はとても良いと思った。年齢的に現実的だし、様々な悩みもリアルで、あれだけ強さを持つバックでも老いの現実には逆らえないのは良い。死刑問題が一つのテーマになっているが、最後のまとめ方はこのシリーズらしくてとても好感が持てた。とにかく私はバックの性格が好きだ。活躍するテキーラも良いし、最後のローズの言葉も良い。気持ち良く読み終えた。満足。
Posted by ブクログ
バック・シャッツシリーズ第三弾。これまでの二作とは少し空気が違うのは八十九歳になったバックが衰え、記憶も曖昧になっているから。過去の事件と現在のつながりとバックのこれまでが語られる。身体の衰えとこの先にある最期の時への思い。身体が弱ろうとバックはバックのままでそこはやっぱり面白い。あと何作続くのかわからないけれどもう少し読んでいたい。
Posted by ブクログ
シリーズの前二作とは一風変わった三作目。そんなわけで前二作のノリを期待して読むと肩透かしを食う……のはまあいいとして、盛り上がりどころがまったく見当たらなかった。老いに関する興味深い見識は相変わらずあるだけに、エンタメとしての弱さは残念。
Posted by ブクログ
主人公バック・シャッツが、歳はとってるけど頭脳明晰、体も元気、妻からも頼られる男、というわけではないところがこの作品の魅力。
最近、長く生きることイコール幸せ、なのだろうかと考え始めた私にとって、たいへん興味深いお話でした。