鬼塚忠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
壊れていた家族がゆっくりと回復する、ハートウォーミングな物語―ということになろうが、既読感がある。
森絵都さんの『カラフル』あたりだろうか。
頼りない父直樹、苛立つ母ひろみ、コギャルの姉美咲、そして才能あるバイオリニストの卵である中学生の開。
家族の最後の行事として、カルテットを組み、演奏する。
最初は惨憺たる失敗。
もう一度だけ、というのを繰り返し、練習を重ねていく中で、家族が少しずつ変わっていく。
ちょっと予定調和な感じもなくはない。
音楽ものの小説の一つの鑑賞ポイントは、音楽をいかに言葉という別の表現手法で表すかということだと思っている。
で、これまで、素晴らしい音楽、天才的な演奏を