太田康介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ報道カメラマンの太田さんが撮った福島の動物達の写真。
写真集・・・といっても悲しい写真です。
見ているそばから。
ページをめくりながら 泣きます。涙が止まらないんです。
動物達の『何故?』が。
厩舎、牛舎、豚舎、犬や猫のどうして?
彼等に理解出来るはずはないだろう。
人だって『対岸の火事』として受け止めている人が多いから。
理解出来てない人も居るんだから。
事実として受け止めなければいけない。
後世に残さなければいけない。
確かにTV的にはNGなのだろうけど、現実を現実として受け入れないと。
頑張っている人に、『頑張れ』とは言えない私。
それでも『生きろ』と言いたい。
それは生きとし生け -
Posted by ブクログ
ひたすら胸が痛い。
福島第一原発の20km圏内に残された動物達。
そこには目を背けたくなるような、まるで地獄絵図のような光景が広がっていた。
身を寄せ合うようにして一塊になって息絶えている豚や、衰弱してもう立つことさえ出来ない牛たちの姿は、ただただ哀れで辛い。
なんでこんな事になってしまったんだろうと、読みながら涙が出た。
原発の影響で突然人の姿が街から消え、何が何だかわからないままに餓死していく動物達。
それでも、生き残った者達は大好きな飼い主の帰りを信じて待っている。
いつまでも飼い主の家から離れない無垢な犬の瞳を見ると、なんかもう言葉が出なくなってしまう。 -
Posted by ブクログ
悔しい。悲しい。
今も、飢えと乾きと寒さでたくさんの命が苦しんでいる。
原発事故のために家族と引き裂かれ、置き去りにされた動物たちは、
苦しみぬきながらそれでも待ち続けている。
ふたたび愛する人の腕に抱かれる時を待っている。
戦争経験者のある作家が、
もっとも苦しい死に方は、銃殺や爆死なんかじゃない、
餓死だと言っていた。
現代に暮らす人間に餓死は想像しづらいかもしれないが、
今まさに多くの命がその地獄に直面しているという
現実が描かれている。
私には寄付や署名をすることしか出来ない。。。
でも助けたい。
どうすればいいのか、どういう方法があるのか、
考えるきっかけをくれた本。
見れば -
Posted by ブクログ
福島第一原発20km圏内に取り残され、様々な苦労をしている犬・猫等の愛玩動物、家畜の様子を、震災後3ヶ月間にわたり、写真と文章に記録したもの。飼い主に見捨てられたにもかかわらず、家の前で主人が戻ってくるのを、飢えと闘いつつ、寂しげな表情でひたすら待ち続ける姿は健気だ。
野生動物と異なり愛玩動物は、人間との相互関係の中で生活するものであり、その生存に関わる最大の要素は、飼い主の資質や責任感、次いで、飼い主による十分な保護が叶わなくなった場合における公的・社会的支援の成熟度である。平時から年間30万匹の犬猫が殺処分される日本では、未曾有の大震災の前に、為す術もなく、ただひたすら動物たちを見殺しに -
Posted by ブクログ
頭ではわかっていたけど、こんなことになっているなんて…。
「かわいそう」一言では済ませられないのはわかっています。
優先順位をつけるのは必要だと思うし、ある意味仕方がないと言えるのかもしれません。
でもこの写真を見て、そういう事を抜きに心が痛みました。
やっぱりこういう現実を突き付けられた時、人は頭ではなく心で感じるんだと思いました。
正直見るに堪えない写真ばかりでした。
でも見るべきだと思う。
人の想像力ってやっぱり限界があるんだよね。
幸せに暮らさせてもらっている人間として、しっかり見るべきだと思う。
でも見るだけ、知るだけでは足りないと思う。
この想いは行動しないと伝わらない。 -
Posted by ブクログ
泣きながら本のページをめくりました。
原発事故のせいで、その場に残された動物たち。
そして、自分たちの飼い主が帰ってくるのを待ち続ける犬や猫。
すでに命を落としてしまった動物たちもたくさんいます。
原発事故さえなければ、あんな姿で命を落とすことはなかっただろうし、美しい福島の土の上を元気に走ったりしていたことでしょう。
人間はなんとか避難できていますが、でも動物たちは残して行かざるをえない状況にあります。
そして、そんな動物たちのことを思い、ボランティアで保護活動している方がおられ、中には、毎週東京から福島に来て、保護活動をしている人もおられるとか。そして、その方はそのためにお金を使いすぎ、 -
Posted by ブクログ
私の高校時代を過ごした南相馬市の動物たちが写っていると聞いて読んだ本。
もしも、震災をどこか他人事だと感じている人も、ページをめくって欲しい。映画じゃなくて、残酷な、目を覆いたくなるような原発事故の現実が、写真に収められている。
知り合いの22歳の女のこは、戦争映画やこういう生々しい映像は苦手だと言う。見たくない、と。
強要は出来ないし、見るのも見ないのも、個人の自由。
それでも、自分のことだけじゃなく、自分の周りの世界にも目を向けて欲しい。たとえ自分に直接関係がなくても。
自分がよければいい、そういうエゴの時代に起きた震災を、目を背けずに自分や周りのことを考えるキッカ