小島環のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
聡明な少女は纏足のため事件を調査できない
→彼女の脚となって回族の少女が動く
という設定を思いついた時点で文学賞モノだと思うんです。面白かったし、このネタでよくここまで読みやすく書けるな、と。
いざ思いついたとしても清王朝のこと、中央アジアにおけるイスラームのこと、確かな知識とフラットな見方を備えていないと、登場人物の名前すら作れない。
「探偵」とあるがべつに本格ミステリではない、とか、そんなことは面白ければどうでもよく。
最後、スケールが大きくなっていくのも連作小説としてたまらない(いやまあ、このネタで長編一本作れたやろ!作ってくれ!とは思ったが)。
続編でも長編でももつと読みたいなぁ -
Posted by ブクログ
死者を偲んでなく者が多いほど、家の名誉となる。涙をもって個人の功績を称える女性、”哭女”。
中国唐代、神都随一と噂される”哭女”の泪飛は葬式に引っ張りだこ。だが、泪飛には人には決して話せない秘密があった……。
女帝・武則天が治める中国唐代の神都(洛陽)を舞台に、葬式で泣かせるために雇われる”哭女”を主人公とした歴史青春ミステリーです。
知識として、かつて哭女という職業があったことは知ってはいましたが、それを主人公として取り扱った作品は新鮮でした。
扱っているテーマがテーマだけに、全編を通して死と涙、悲しみに塗れた話ではあるのですが、涙の後には心身の癒しがあり、癒しは一歩踏み出す力になる、という事で、成長・友情譚としてもおすすめしたい一冊です。
死と近しい職業を生業にするものとして蔑まれながらも職業意識高く、自分自身も十代前半といった年齢で一人で弟妹を養っている泪飛は、儚くも気高く美しかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまだ年端もいかない子供の頃、ちょっとしたことでピーピーと泣く私は親戚の叔母や叔父に大きくなったら、泣き女になればいいとからかわれていました(今思えば、そんな大したことでもなかったんですが、幼稚園にも行っていない幼児をからかいおって)
そんな経緯もあり、こういう仕事があったということだけは知っていました。
この物語の主人公、泪飛こと燕飛は少女ではなく、少年。早くに両親を失い、幼い妹と弟を養うためにいやいやながらも哭女をしているのですね。
男子だと知られるわけにもいかず、父親が役人だったために科挙を受ける準備をしていた彼は無理をしていた母の死に目にもあえず……。
そんな時に葬儀の帰りに泪飛は一人の青年と出会います。
青蘭と名乗る青年は親友であった張飛が陰謀から殺されたのではないかと思い、張飛の葬儀に哭女として泪飛に出てほしいと頼むのです……。
ここから始まる青蘭と燕飛の物語。
それはこの時代の闇を見ることでもあり、燕飛には自らの身を顧み、新しい道へと踏み出す始まりでもあったのです。
中華関連の作品で則天武后の時代は珍しいなぁと思いつつ、物語に引き込まれてのあっという間に読んでしまいました♪
舞台がどの時代であっても中国はその広い大地に多くの民族を抱えていることが問題になるのだなぁとしみじみ。
民族の違いを相手を否定する理由にしてはならないと強く思いながら、理不尽というものはいつの時代にも私たちの背中に張り付いていて、私たちがそれをはがさなくてはならないのだとも思いました。
幼い頃の記憶と共に、たくさんのことを考えさせてくれる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
Xで広告を見かけたので、手にとった一冊。
表紙の絵が美しくて好みだった。
短編連作中華時代劇ミステリという、かなり盛った感じの内容だけれども、いざ読んで見るとそこまで盛っている感じはない。ミステリ色はそこまで強いものではなく、15歳の少女の成長記録というか、同世代ではあるが清時代の中華と回教、世界の違う少女ふたりのもどかしい交流というところだろうか?
ただ時代背景、文化などはかなり細かく調べてあるようで、細やかな描写は見事だった。タイトルにある纏足については中心に据えてはいないものの、テーマのひとつとして上手く組み込まれていると思う。あまり漫画っぽい雰囲気はなく、どちらかというと児童書、ヤングアダルトの空気が強いように感じた。 -
Posted by ブクログ
祖父が結婚を押し進める。
娘は道具、な現実を進めようとする祖父。
背景を考えると、確かに普通の事で
主人公の方が変、という事にはなります。
周囲二名の男性が良い家、という事もあり
どちらにする、というよりも、こっちに、で。
と思ったら、祖父は骸骨持った方にも持ち掛けてます。
うなずかれたら、先に進めていた話
どうするつもりだったのでしょう??
浮かんでいる、花で飾られた死体との関連性。
そんな事で?! な真相でしたが
見栄とプライドを重んじる、と考えれば
それもあり、なのかも。
ただ、罪を…と思った相手が相手ですが
これもまた、この世界での普通から
かけ離れている、思いもよらない真相、になるかと。
そして最後に主人公が選んだ生活…ですが
大丈夫なのでしょうか??
物語としてはいい具合になっていますが
はたから見たら…。
そもそも世間からなかなか外れているので、よし??