谷島宣之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホラー小説より恐ろしい 。SE必読の快作!- 「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」 ★★★★☆
恐ろしい。心底おそろしい。私もシステム開発を仕事として行っているので、こんなプロジェクトに配属されたらダウンする自信がある。
大きく3章で構成されており、1章は新システム「MINORI」の機能と開発秘話になります。大して面白くないです。SOA開発なんて普通じゃんか。
2章は「MINORI」の開発を始めるきっかけとなった東日本大震災直後のシステムトラブルの原因になります。恐ろしい。
3章は2章を引き起こすことになった真因である2002年の3行合併のいざこざと、合併直後のトラブルについて。まぢ恐 -
Posted by ブクログ
基本的にWebサイトのコラムをとりまとめた内容とのことで、内容が多岐に飛ぶというか、脱線している感がある。
アメリカのソフトウェアの内製化割合等は初めて知る内容で良かった。
全体的に抽象度が高い話題になっていると言えばそうとも言えない。抽象度が高い話題、多岐に渡る話題(文化的、歴史的、思考・思想的)が好きな人は良いが、そうでない人には読みづらいと思う。文化的な側面からの考察がいろいろとあり面白い。
最終的には、日本の情報システムにおける構造的問題に対しては、悲観的態度となっているように思う。
今後の情報システムを考えるうえで、いろいろとヒントとなることが書いてある。 -
Posted by ブクログ
タイトルが示すような、単純にITに関する日米の比較を論じた本ではありません。
経営と技術にまつわる様々な問題を掘り下げることで、情報システムのあり方について今一度考え直すきっかけを与えてくれます。経営者や情報システム部門の管理者向けの書籍といえるでしょう。
日進月歩で進歩する情報技術の波の中で、技術に振り回されて本来の目的を見失っている企業が多いのが現状ではないでしょうか。
そうならないためには、ビジネスのグランドデザインを描き全体を俯瞰できなければなりません。
グランドデザインのもと、事業部門はビジネスを遂行する責任を果たすために、自分ごととして情報システムの構築・運用に向き合うことが求め -
Posted by ブクログ
ITは手段である、ということを日米比較を通して述べている。
よく"米国にはSIerなどない"というような乱暴な論調が見られるが、米国の内製化の概念を理解した上で判断すべきだと感じる。本書では、そのあたりにも触れられており、日本のSIをどうしていくべきかを考えるのに役立つ。
■主要論点
[マネジメントに関する論点]
【判断】顧客のために秩序や組織の枠組みを超える
【実行】判断、計画立案、指示、説明を少数精鋭で担う
【広報】顧客が理解できる情報発信
【報道】事実を系統立てて冷静に伝える
[テクノロジーに関する論点]
【自力】技術は一人称で舵取り
【制御】異常時に優先順位をつ -
Posted by ブクログ
副題に記載された通り、ソフトウェア以外の話題に触れられており、日本近代化の諸問題についての分析や知見が得られる本。ただ、連載の書籍化であるため、筆者の主張がぼやけてしまっている印象は否めない。また、マネジメント特にドラッカーに関する記述が多く(それはそれで面白いのだが)、いっそ別の書籍に分けるベキではなかったかとも思う。
全般としては、日本企業の低迷の要因は大きく以下の3点であるように思った。
1.グランドデザイン力向上に関する教育の欠如。これにより、魅力的なモノができない。よって、売れない。
2.経営と現場の情報面での乖離に伴う連携の悪さ。これにより、責任の不在、現場対応の多発。
3.ビジ -
Posted by ブクログ
日米のITユーザー企業、ITベンダー企業の違い(必ずしも欧米万歳ではない)を説き、元々欧米が発祥であるITを日本に適応させる諸問題を先の大戦そして明治からの近代化にまで遡って検証し、日本のITの将来を考察する。
日経ビジネスオンラインに連載していた記事の加筆訂正版なのでそれほど新鮮味は無いが、日本のITの諸問題について改めて考えることができる好著、夏目漱石の「私の個人主義」からの引用、「一言にしていえば日本の開化は皮相上滑りの開化であることの帰着するのである。」がとても印象的、「明治は遠くなりにけり」どころか昭和も遠くなりつつある今日ですが...。 -
Posted by ブクログ
ほぼ全てに同意。
日米の考え方の違いは ↓ のようなエピソードに端的に表されていると感じた。
”日本の航空会社の情報システム担当者から二十年近く前に聞いた話だ。彼が米国の航空会社の情報システム担当者に会い、情報交換した際、今後の方針として「ソフト開発や出来上がった情報システムを動かす運用といった仕事はシステム子会社や IT企業にアウトソーシングしていく。我々はシステムの企画に注力していきたい」と説明した。
それを聞いた米国の担当者は目をむいてこう言った。「開発や運用を自分でやらず外部に頼んで何か問題が起きたらどうするつもりだ。企画なんか外に頼めばいい。コンサルティング会社に金を払えば、いくらで -
Posted by ブクログ
上層部と現場の間の連携が大事。
進捗報告、課題やゴールの共有など、上層部の意見を踏まえつつ現場からも意見を出して、協力して進めるべに。
システムは完成したら終わりではなく、稼働した瞬間から陳腐化する。
いつまで使えるのかを見極める。
時代の流れや業務内容の変遷に柔軟に対応して改修していく必要がある。
目先のリスクを見極める力が重要。
どんなトラブルが起こりうるかを予測し、トラブルを最短で打ち取るためのプランを検討しなければいけない。
トラブルをなくすことはできないので、リスク対策を念入りに行う。コンチプラン。
社名や登場人物が多くて理解するの大変。
1章、2章、3章と時間を遡るので、同じ -
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Posted by ブクログ
"東京スカイツリー建設費650億円 7本分かかった
→4000億なかば
→35万人月
→ベンダー千社(日本のITベンダの1割)
一次委託先70-80社
■勘定系システムとは
→銀行における預金や融資、振込などの業務を支える情報システム
メガバンクの勘定系システムは
計1億ステップほど
→★絶句、、、
1人のエンジニアが1ヶ月で5-8行
→1000人のエンジニアが10年間開発を続けないといけない量
■合併や企業統合は100日勝負 と言われる
→統合を発表して100日以内に、統合の方針を固め、関係者一同がその方針に沿って進んでいくように、意思の統一を図る必要がある
→★ITプロ -
Posted by ブクログ
名実ともに日本最大となったIT開発プロジェクト「MINORI」について、その全容を記した一冊。
総開発費4,000億円超、1,000社以上が開発に携わった(少なくとも国内全IT開発ベンダーの10%以上が参画した)「IT業界のサグラダ・ファミリア」が、どのように推し進められたのかを知ることができる点で、とても貴重。
2021年現在もトラブルが頻発している現状を鑑みても、成功譚と呼ぶにはあまりにも複雑で、「苦闘の19年史」という副題が言い得て妙だと感じる。歳月をかけて肥大化したモンスターは簡単には御し難く、これから長い年月をかけて付き合っていかなければいけない問題として残り続けるんだろう。
こ -
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