小飼弾のレビュー一覧
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本を遊ぶ、というタイトルが腹落ちする本。
著者の本との付き合いの深さ、長さ、量からくる経験談と偏見が楽しい。
本との出会いは、人との出会いと同じ。
読むだけでなく、対話する。
対話はアウトプットにも繋がる。
古典の良さも出てくる。
古いのに、生き残ってきた力強さがあって、古く感じない、とある。
確かに、中国の古典や哲学、仏教を読んでいても感じること。
現代における仕事のほとんどは、知恵のあるなしで値段が決まる。だから本にお金を惜しむべきではない。この意味でも、働く時間を解放して、本と遊ぶ。
そして仏教でも知恵を付けなさいという話があり、苦悩から解放には、知る事とある。
偏見を貯めよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分自身の読書観を刷新できました。著者は、自分の力でものを考えられるようになることが一番大事であるとし、読書をその最有力の手段として位置づけています。これは私も同感ですが、このことについての思索の深さとノウハウの豊かさには、さすが、と感心しました。すでに読書好きの人にもおすすめです。
著者は一人の時間を大切にすることや、自分の意見に自信(というか確信でしょうか)をもつべきことなど、安易に「つながり」に流されない個人の自立性を重視しており、読書を通じてタフな精神を磨いてきたことが読み取れました。個人的にはこの点が、この本を気に入った一番の理由かもしれません。 -
Posted by ブクログ
著者の読書量は既に広く知られていますが、この本からも著者の読書愛が感じられました。普段本を読まない人もたくさん読む人も、どのように本と向き合っていくか、どのように読むべきかを考えさせられる内容です。本は読むだけではなく考えること...とこの本の中でも述べられている通り、この本を読んで本との向き合い方を考えるきっかけになると思います。巻末に「あなたをアップデートする10冊」としておすすめの書籍10冊が取り上げられています。21世紀の資本など真面目な本がある中で、最後にポプテピピックが入っていたのはやや面白いというか、レンジの広さを感じました。(関連の書籍として同著者の「空気を読むな、本を読め。」
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Posted by ブクログ
久しぶり小飼作品。早食いならぬ早読み、羨ましいです。速読術的なものは正直興味ないんだけど、内容も咀嚼しながらの早読みなら歓迎。義務教育は、あくまで”義務”だから、嫌だからとか通学しなくても分かるから、とかの理由で拒否する権利はない訳だけど、高校以降、独学で出来るなら素晴らしいし、それはそれでアリなのかも。それにしても、ここでもやはり強調されているのはアウトプットですね。このブログが多少なりアウトプットになってると信じてるんだけど、もっと内容のブラッシュアップを図らないと、と思える次第。それぞれの本を読みながら、同時にこっちも少しずつ書いていく、っていうスタイルの方が良いのかな。読み終えてからだ
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公式には高校も大学も出ていない子飼弾さんの本。この人は凄いなと思う。どの本もそうだけど、言いたいことの主張がわかりやすい。もともとプログラマーだから、数字や記号で論理や手続きを記述することは得意な人だ。おそらく、そのプログラミング的な力が文章の底辺にあるから、「文章」も分かりやすいのだと思う。
この本のテーマに、「科学的な考え方とは何か?」という問いがある。子飼弾は「三種の神器」を提案する。
①四則演算ができること
②単位系の理解ができること
③論理的思考ができること
著者が身につけてきた「科学的考え方」の実践に基づいているのだろう。事例紹介もわかりやすい。
では、「科学とは何なのか? -
Posted by ブクログ
子飼弾は年間5000冊も本を読むらしい。365で割ったとしても、一日14冊を読んでいる計算だ。どうやったらそんなに読めるのか分からないけど、その一端を覗かせてくれる。
だけど、子飼弾としてはそんな速読的なことはどうでもよくて、読書に対してどういう姿勢で臨んできたかを伝えたいのだ。読書は体験である。そして、遊びでもある。自分勝手な贅沢な時間でもある。エロ本におぼれることもできれば、マンガの世界に引きこもることもできる。一方で、登校拒否や家庭内暴力という環境の中、読書に溺れたのは現実逃避の側面があったからだと言っている。読書は彼の人生の一部なんだと思う。
「おわりに」に彼の最近の世界観の一端が -
Posted by ブクログ
科学的思考を身につけるための本。
ま、直接は本書に関係ないのだけど、本当にもう文系/理系というくくりをして、それを文章力や論述力の無いことの言い訳にしたり、ちょっとした数式の出てくる経済学を理解しようとしないとか、テレビの裏の配線のつなぎ方を理解しようとしないことを正当化していく心の習慣を早めに無くしていかないと、この国の社会と経済が本当に瓦解していく思うのですよ。
もはや、基本的な物理や電磁気、科学、生物学、情報技術の知識の無いエリートが会社経営や、国政策決定をしていくことは不可能だし、逆に法律の知識や、組織マネージメントの能力を持たない研究者は大きな研究チームを作ることが出来ず、研究成