岩村充のレビュー一覧

  • 金融政策に未来はあるか

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    FTPL物価水準の財政理論という単語を初めて聞いた。
    テイラールールといった懐かしい言葉が出てくるが結構忘れてしまっていることもあり、自分には難解であった。
    流動性の罠が引き続きキーになるんだが、そのために中央銀行に在り方が変わった方がいいのではないかとか、仮想通貨へのある種の期待とか、最近の金融経済学とでも言うのかな、そういったものを垣間見ることができた。

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    2018年07月29日
  • 貨幣進化論―「成長なき時代」の通貨システム―(新潮選書)

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    ネタバレ

     歴史的に順を追って、貨幣制度の基本的な仕組みを解説してくれるので分かりやすかった。

     言ってしまえばただの紙切れ、金属片であるところの貨幣が「価値の乗り物」として機能しているのは何故なのか。金本位制時代を経て、目に見える実物財(金)との紐付きがされなくなった貨幣の価値を支えるものは何なのか。それは「政府の財政力に対する人びとの信頼」なのだということを改めて押えた上で、貨幣の今後を考える。

     マイナス金利と聞くとなんだか異常な感じがするけど、経済成長の停滞に合致した金融政策として、今後さらに増えるのかもしれない。

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    2014年09月15日
  • 企業金融講義

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    日本の企業金融の教科書。

    うむ、悪くない。
    概念について、抽象的に、がしかし、わかりやすく書かれている本。

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    2011年07月27日
  • 貨幣進化論―「成長なき時代」の通貨システム―(新潮選書)

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    最初の章にストーリーを持ってきて、その後にそれを前提条件として議論のたたき台にするという手法がこんなにうまく回る本というのは初めてよみました。意欲的な内容だな、と思うのと同時に金融・貨幣論が生活そのものに直結しない人にも入りやすいように歴史的なストーリー(実例)を参照しながら進めていくというのも良かったと思います。たぶん高校生とかでもちゃんと読み込む力があれば非常に面白く読める本だと思います。
    第3章の日本の事例(WW2から戦後にかけて)のあたりなどは、現在の問題の根幹であるだけでなく、直近の東日本大震災における経済・金融を生業としている人間の立ち位置や役割、金融政策や復興計画を考える上でも気

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    2011年04月10日
  • 貨幣進化論―「成長なき時代」の通貨システム―(新潮選書)

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    第1章は本質のみ取り出したモデルを活用して、平易にたとえ話も含んだ話しだったので理解できたのですが、第2章からはちょっと。。世界の金融の歴史をよく勉強されてる方なら理解できるのではないかと思います。また必ず挑戦したい一書。

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    2011年01月28日
  • 貨幣進化論―「成長なき時代」の通貨システム―(新潮選書)

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    ネタバレ

    初めは、原始的な貨幣制度の解説から始まり、それが銀行券的な貨幣制度に移っていって金本位制になるまでとその後について、歴史を主として、貨幣システムとは何ぞやということが解説されていく。

    歴史的な用語や事実関係を経済(中でも貨幣)の視点から確認し直すには、非常にコンパクトにまとまっていて良かったのではないかと思われる。

    そして後半に向けて、途中少しつまらなくなるのであるが、最後はまた少し面白かった。

    今の貨幣システム、このままでいいのだろうか?という問いかけを常時行っている形なのだが、論旨をまとめると、

    今の物価安定金融政策というのは、まずは成長し続ける経済を想定していて、また、自動的にわ

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    2010年12月25日