こみねゆらのレビュー一覧
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窓の外は雪。この絵本のようにまっしろなねこがたずねてきそうな夜です。
亡くなったお母さんに頼まれてやってきたふゆねこは、へやにあがりホットミルクを飲むとここへきたわけを話します。
あみかけの ももいろのてぶくろを
おかあさんのかわりに あみあげて
ほしいとたのまれ やってきた
さいごに てぶくろを くさりあみの
ひもでつなぐこと わすれないでね
ぜったいに
ちさとちゃんはてぶくろを落とした日のことを思い出しました。失くして悲しかったこと。おかあさんがすぐにてぶくろを編んでくさりあみでつないでくれてうれしかったこと。
てぶくろをはめて ほほにあてると
おかあさんに だき -
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かんのゆうこさんの物語と、様々な絵描きさんとの組み合わせによって、それぞれに異なる味が生み出される『四季ねこシリーズ』だが、本書は、シリーズもの関係なく、ひとつの作品としての素晴らしさを感じられた、喪失から再生への物語である。
上記のような絵本と聞いて、私が思いつくのは、湯本香樹実さんの『くまとやまねこ』だが、それとはまた異なる趣があるのが、また印象深く、その物語の展開や構成も含めて、とてもよく考えられてるなあと思わせるものがあった。
また、その冬の切々とした静謐さの中にもある、ほのかな温かみを抑えた色調で描いた、こみねゆらさんの、素朴なヨーロッパの片田舎の雰囲気を纏った絵も素敵で、 -
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表紙もどのページも
ハンカチ、
緻密な色とりどりの刺繍が差され
ちょっと薄暗い古民家ギャラリー
ひだりからみぎへ
並んでいるだけなのに
ハンカチが少し明るく浮き上がっている
好きで奏でる楽器たち
青い素敵な帽子の楽曲になりました
でもミューズが男の子って…不思議
落ちてた帽子、ひろって被ってみると、うまく被れない…象さん、驢馬さん、山羊さん、兎さん、鼠さん。男の子がやって来て、「さがしてたんだ」。
ブレーメンへ?ちょっとちがう。
象さん首にヒラヒラ襟付けてトランペット。驢馬さん腰にヒラヒラスカート、タンバリン。山羊さんダブダブズボンでピアノ奏で。兎さん蝶ネクタイ締め桶胴太鼓。鼠さん赤 -
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こみねゆらさんの絵本ですね。
おにんぎょうのくるくるちゃんは むかし、ちいさなおんなのこと くらしていました。
おんなのこは くるくるちゃんを、
ミトちゃんとよびました。
おんなのことの たのしいひびは いつしか すぎてゆきました。
きがつくと、くるくるちゃんは はくぶつかんのなかで、オルゴールにんぎょうとして おどっていました。
オルゴールのねじがまかれると、にんぎょうたちのでばんです。
みぎへくるり。ひだりへくるり。
おんがくにあわせて まわります。
みぎへくるり。ひだりへくるり。
だけど くるくるちゃんだけ、みんなとちょうしが
あいません。
くるくるちゃんは セル -
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ネタバレ四季ねこシリーズの『ふゆ』の絵本ですね。
かんのゆうこさんの、四季ねこシリーズ『ふゆねこ』
絵はこみねゆらさん(1956年、熊本県生まれ)
絵本作家、イラストレーター、人形作家。
あきも おわり、
ひんやりとした ふゆの かぜが、あたりに
ふきはじめたころ、
ちさとの おかあさんが なくなりました。
そんなあるひ。
まるで ゆきのように まっしろな ねこが、
ちさとの いえを、たずねてきたのです。
「ちさとちゃん、こんにちは。わたしの
なまえは、ふゆねこです。
きょうは、ちさとちゃんの おかあさんに
たのまれて やってきました。」
ふゆねこは、おかあさん -
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最初の始まりから涙が出そうになるのを堪えながら読んだ。
このシリーズの中で一番優しくて悲しいお話なんじゃないかしら。
子どもを残して旅立たなければならなかったお母さんの気持ち、残された女の子の気持ちを想像するともう( ; ; )
ふゆねこさんは誰かを温かさを届けるためにいるのね。
ありがとう、お母さんの心残りを届けに来てくれて。
私のさ、亡くなったお友達のお子さん、表面上は元気なの。
でもたまに学校で見かけると一人小さくなって座っていることがあって。
何度お母さんの代わりに抱きしめてあげたいと思ったことか分からない。
亡くなったのも結構急なことだったから…ふゆねこさん、私のお友達とあの子の所 -
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冬の風が吹く頃にちさとのおかあさんは亡くなった。
「おかあさんはね、おほしさまになったんだよ。」とおとうさんは言うけど、星のなかにおかあさんは見つからない。
ある日、真っ白なねこが、ちさとをたずねてやってきた。
ふゆねこと名乗る白いねこは、おかあさんに頼まれたと言って、てぶくろを編みはじめる。
器用に編み上げて、くさりあみのひもでつないで出来上がり。
かたほうだけなくして、悲しかったことがあるのを思い出した。
ふゆねこは、雪の中帰って行った。
おかあさんのいない初めての誕生日におじいちゃんとおばあちゃんが、おかあさんからのプレゼントだよとかごのふたをあけると…。
寂しいイメージだなぁと…だけ -
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ネタバレおーばあちゃんっていうのは、小学校一年生のチイちゃんのひいばあちゃんのことだ。
おばあちゃんのうちのはなれに住んでいて、ときおりおばあちゃんと一緒にチイちゃんのところに来たり、チイちゃんが遊びに行ったりもする。
チイちゃんはおーばあちゃんが大好きだ。ちいさくてほそくてしわしわで、すきとおった淡いひとみ。もうこの世のガツガツした生活や欲望から遠く、淡い夢の世界、いうなればピュアなイデアに近い世界に生きるひと。あるいは、「この世」の外側に近い場所。
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子供、年寄り。
まだ「あちら側」から来て日が浅く、この世に定着して間もない者、まもなく「あちら側」へ召