永井麻生子のレビュー一覧
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シャオミという企業についても、その戦略についても、CEOの雷軍という人についても、全く知らなかった。
これだけ情報が溢れている時代。
自ら得ようと思えば、ほとんどの情報にアクセスが可能だろう。
しかし、そもそも知らなければ、その情報にアクセスすることができない。
ただでさえ情報過多で、自分の中でも消化しきれていない状況で、効率よく情報を取捨選択していくことは、本当に難しい。
今回はたまたまこの書籍との出会いがきっかけとなったが、シャオミのことを知らないままでいたら、相当損をしていたことになる。
それぐらい自分にとっては価値ある書籍だった。
端的に言えば、勝つためにどこまで徹底的に突き詰めるかと -
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難読書 やっと一読できました 見慣れない中国企業名、わかったようでわかっていなかった金融用語、そして、IT用語。加えて、箇条書きの改行をとって一文につめこんだような、凝縮された各ページ。要所で、用語を調べるために、何度もスマホに打ち込んでいました。
恐るべき中国金融のテックフィン(アリババはフィンテックではないと言っている)、日本の金融システムとは異質だが、解放感がある。
要点
・アントフィナンシャルは、アリババの金融部門ではなく、金融プラットフォームである
・アリババは、既存の金融機関とはすみわけをする。(これをインクルーシブ・ファイナンスといっています)
・既存の金融機関が上記20%を -
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2024/05/30読破
一言 今日は昨日までの総括。
感想 ジャックマーの精神と、確固たる信念からやりたいこと・実行したことが著者の推測と共に記載してあり、面白い物語でした。
下記は印象に残った点
p38
ナマケモノによってこの世界は支えられている
努力したら、成果が出るとは限らない
p84
チャーチルが運命に対しての言葉
「自信に満ちて出発するのは、目的地に着くことに勝る」
p172
「マネジメントの成功の15%は、技術が決め85%は個人との人間関係と問題処理能力が決める」
p217
愚かな人は口で話す。利口な人は頭で話す。思慮深い人は心で話す。馬雲
リーダーは何を言わなく -
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口コミの肝は、消費者の期待を超えること。
いつ何をやるべきか決める
誰に何をやらせるか決める
いかに人に全力を尽くしたいと思わせるか
「ビジネスを成功させるうえで最も大切なことは、友人を増やし、敵を減らすこと」
孫子の兵法にも書いてあった、コウダプロのHPにも似たようなこと書いてあったな
偉大な製品は本来まねできない。(ブランディングも含めて)
真似されることを危惧する、ないし真似されているのであれば、それはその製品が不十分だから。
どんなに凄い画期的なサービスを作ったとしても、ユーザーにとって価値がないものであれば、なんの意味も持たない
商品は100でなければ0になる
完全に100 -
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技術後進国がイノベーションによって一気に技術立国になることがある。レガシーのジレンマがなく最新技術をフル活用できるからだ。アントフィナンシャルの躍進はまさにそれであろう。本書で描かれる蟻たちの集合体は世界最先端の金融エコシステムであり、農村金融のようにテクノロジーで裾野まで拾い上げる様はこれまで金融が挑戦して成し得なかった領域をも開拓しつつある。
中国というとどうしても国家統制の計画経済を思い描いてしまい、アリババもアントも膨大な中国内需があるから成長できており国家擁護のもと成長した企業と勝手に思っていたが、本書で描かれるアントは規制と果敢に向かい合いユーザーファーストで泥臭くトライ&エラー -
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ネタバレアリババ創業者の馬雲氏の半生に添いながら、アリババ創業までとその後の歴史の中で、馬雲氏の考えや発言をベースにアリババへの想いが書かれた本。
はっきり言ってアリババの創業秘話は全くの無知だったので、非常に意外であったのと、馬雲氏の人となりが知れたこと、自分にも還元できる良い考えが数多く書いてあり、前半部は非常に読んでいても並走できる。
一度は読んでおくと良い。おそらくもっと良書が中国語で書かれているはずで、そちらもいずれは読んでみたくなった。
感想を書いていて思ったが、まだ自分が読む準備をできていなかったかも知れないので、近いうちにまた再読したい。 -
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アリババグループが率いるアント・フィナンシャルの事業については、信用評価サービス「ジーマ・クレジット」が取りざたされることが多い。しかし、最初期の金融サービスである決済の「アリペイ」を始めとして、様々な金融領域に拡大した彼らの事業について、なかなか全貌をつかむのは難しい。本書は、北京大学のデジタル金融研究センターに所属する研究者集団によるアント・フィナンシャルの新金融エコシステムについてまとめた論考集であり、恐らく日本語で読める類書の中では、既に多くの評者が指摘しているように最高の一冊である。
高い経済成長を誇っているとはいえ、都市部と農村の経済格差が大きい中国においては、全ての国民が等しく -
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ネタバレまず書籍としての品質が高い。調査して、正しく書籍として書かれている印象を受ける。アメリカのバスワード一発なワイヤードな感じの書籍より数倍情報量があり、読み応えがある。また、途中のエピソードで、squareに学びに行って学びが何もなかったと言うものがあるけれど、その通り、ファイナンス分野で、グラミンのように包摂的で、その上でテクノロジーに結びつき、明らかに世界の最先端を走っている企業の話としてよく書かれている。プラットフォーム企業としてのあり方も、アメリカの先行企業に対して一つレベルの高い哲学を持っているように感じられる。中国だから、と言うことで、多分政府に情報を全て持って行かれているだろうと言
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ネタバレふっきーがお勧めしていたので読んでみた。
シャオミは中国のIT企業。ハード、ソフト、インターネットサービスの「鉄のトライアングル」を事業領域とし、ハイスペックで安価なハードで顧客を獲得し、ソフト、インターネットサービスで収益をあげている。
最も印象的かつ実践で役立っているのは「ディテールに拘ること」。神は細部に宿る。シャオミは普通なら対応しないようなユーザーの細かいニーズにまで応えることで熱狂的なファンを獲得・維持している。不動産開発も来訪者の利用シーンをイメージし、詳細まで入り込みどのような施設だったら来てくれるのか、ストレスなく楽しめるのか、感動してくれるのかを考えなくてはならない。そ -
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ジャック・マーのこれまでを12章に分類し、それぞれの観点から述べた本。章の中も小分けにされており、どこからでも読み進められる構成になっている。
ジャック・マー、アリババについては昨年の上場に加え、ソフトバンクの孫社長が出資をしていることでも名が知れている。しかしながら、ジャック・マー自身の考え方や生き方、またアリババの経営史については残念ながらほとんど知らずじまいであった。
本書を読んで、ジャック・マーの人生が決して順風満帆ではなく、その時々で決断を下してきたからこそ今があることが分かる。また、彼が国内外のトップリーダーに成長できたのは、彼らと同じくバイタリティやスピード感にあふれているこ -
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創業者のポニー・マーが書いた本のため、どうしても主観としての主張が多い内容になってしまった。
第三者がテンセントをどう評価しているのか。
今までのインターネット企業と、どの部分が一線を画しているのか。
そういう点を知りたければ、正直言って物足りなさを感じるだろうと思う。
テンセントならではの独自の戦略。
今までの企業と何が違うのか。それらをもっと盛り込んでほしかった点だ。
BATHと言われ、GAFAと比較されるが、GAFAと同じ戦略を中国内で行っているだけであれば、オリジナリティがない。
あくまでもタイムマシン経営でしかない。
ポニー・マーが何を考えて、これからどうしていくのか。
もう一方の巨