木々津克久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人体改造された女の子が人体改造する話。なかなかシュール。
人体改造の話は、人体改造する側が悪の組織で、それを倒そうとする善の組織があるという構図が多い。しかし、実際この世には、善の組織など存在せず、悪の組織など存在しない。ある人が人体改造してその検体を社会に解き放ったら、検体の関わる組織が対処することになる。そういう当たり前を表現してるのが好感が持てる。
おもしろいのは、検体が組織の中で普通に生きていけたとして、周囲の価値観がどんどん変わっていく様を表現していることだろう。普通に受け入れて過ごしていく場面も結構多く、自分も検体となる場面も多いのは、非常におもしろい。実際受け入れられたらそ -
Posted by ブクログ
人間と人間を支配する側のバランスがとある事件により崩壊した世界。逃亡する一組の男女がいて…。
これまで巧妙に人間の上に立っていた「人ならざるモノ」が正体を見抜かれた途端に立場が危うくなる、というのはこのテの話では基本フォーマットのひとつ。
詰まるところ、いわゆる支配者の黄昏にそこはかとない美しさを見てしまうわけですよ。
叙述トリックではないけれど、マンガならではの描写トリックとでもいうような表現がいくつかあるところも注目。
それから…最後に意外な、というかファンにはおなじみの人物が登場したのはまさにサプライズ。
それからそれから…すぐにベソかくアーサーさんカワイイな!