鎌田慧のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
暗い内容ですが、なかなか読み応えがありましたね…! 現在はさすがに自殺者三万人とまではいかないまでも、去年はコロナで二万人を超えてしまいましたねぇ…今後もどうなるか…。
2000年少し過ぎたくらいまでは中高年の自殺が増加傾向にありましたが、今は若年層の自殺が顕著なんですってねぇ…一体、我が国はどうなっているのやら…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
この本が出た当時は僕はまだ高校生とかでいやはや日本がこんなに鬼気迫る状況になっていたとは知らなかったですねぇ…。
内容は自殺に至るまでの詳細を綴ろうとしているためか、分かりにくいところもありましたけれども、それでも当事者が自殺までに追いや -
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購入済み
すごく良かった!
決してマスコミの情報などに振り回されず、正しい視点から物事を見ることができ、畠山鈴香に寄り添うような一冊でした。
読んで良かったと思える一冊でした。 -
Posted by ブクログ
円高・人件費高騰対策でいち早く東南アジアへ進出していた日本の製造業の現地工場の実態を伝える一冊。「自動車絶望工場」の著者が各国の現地工場まで足を運び日本企業の工場に勤める工員やその関係者等に取材するという内容ですが、とても興味深く読めました。本書の元となる単行本が発行されたのが1984年6月だから今から30年も前の話ですが、当時日系企業の工場に勤める現地労働者(インドネシア編参照)の給与は欧米系企業の労働者給与よりも安いのが一般的だったようです。2010年代になって飲食業・流通業・サービス業など日本の内需産業の進出が話題となっている東南アジア各国ですが、日本企業の東南アジア進出経緯等を知るうえ
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Posted by ブクログ
こんなにも様々なことが絡み合っていたのか、と嘆息が漏れた。
青森県のこの地に住みつき、血のにじむような過酷な環境で開墾をした人々の歴史、満州、そして朝鮮へ侵略を考えていた国の思惑と敗戦、飢饉、、、そこへ突如として突きつけられる「開発」の構想。
最初は石油コンビナートを作り、雇用を確保し、大きな都市になる、という触れ込みだったものが、いつのまにか石油の備蓄場になり、原子力船むつを受け入れることになり、そして最後は核のゴミ捨て場と変貌してしまった。それまでの経緯と巧妙なやり口が、具に記されている。
激しく糾弾するような筆致でもなく、それぞれの時代にその地を訪れ、その地の人に聞いた話を淡々と -
Posted by ブクログ
私の尊敬する鎌田さんのご本を読む時には、気合いを入れて「読むぞぉ~、たるんだ日常の自分の目を覚まさせるぞぉ~、世の中にはまだまだオマエの知らない社会問題がいっぱいあるんだぞぉ~」という心構えをしているのですが、このご本は鎌田さん自身が「わたしは飛行機が大好きなのだ」(あとがき)と書かれているように珍しく肩の凝らない読み物で、楽しく読ませていただきました。
私はめったに乗れない飛行機よりも「バス」がとっても好きなんですが、飛行機に乗ったらずっと窓から外を眺めていたいという気持ちはよくわかります。でも出張なんかだと飛行機の中までその日の仕事の準備でテンぱってたりするんですよねぇ~。
この本は「飛行 -
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空港で働く様々な人々のインタビューをまとめたもの。パイロットやフライトアテンダントだけでなく、裏方の視点も備え、「飛行機を飛ばすとはどういうことか」を多角的に捉えた本。たなぞうで教えていただいた本。おもしろく読めました。単行本として出たのが1996年であり、取材はそれより前なので、幾分(いや、かなりか?)昔の「現状」で、今はいろいろと違っている部分が増えているのでしょうが、それにしてもおもしろかった。カウンター業務、航空管制くらいは何となくイメージが沸くけれど、運行管理者(ディスパッチャー)という仕事はなじみが薄い感じ。燃料計算やコースの決定など、地上からの支援を行うものなんだそうです。パイロ
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Posted by ブクログ
この裁判の経緯を見ると、結局最後まで犯人である鈴香の動機は解明されていない。
もちろん、裁判において提示された供述調書などにはもっともらしいことが書いてある。
事件解決のために警察も検察も成すべきことをしたのだろうし、何よりも犯人がいつまでも逮捕されないのでは遺族を筆頭に周辺の住人たちも日常に戻ることができない。
それでも、精神的に何らかの問題があるという指摘が複数の精神科医によってされているのならば、もっと時間をかけて「真の動機」に踏み込んでほしかった。
人が人を殺す。
余程のことがなければ踏み越えることが出来ないほど高いハードルのはずだ。
やすやすとハードルを越えてしまった人たちには、ごく -
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【本の内容】
働く喜びって、何だろう。
自動車工場で働きはじめた34歳のぼくを待っていたのは、人間性を奪うほど苛酷で絶望的な仕事だった。
考える暇もなく眠る毎日、悲鳴をあげる身体、辞めていく同僚たち。
読みやすい日記形式で「働くこと」の意味を問うルポルタージュの歴史的名作に、最新の情勢を加筆。
[ 目次 ]
第1章 季節工8818639番―一九七二年九月
第2章 新記録を可能にしているもの―一九七二年一〇月
第3章 “脱落者”たち―一九七二年一一月
第4章 増産・労災・不満―一九七二年一二月
第5章 ついに昼夜二交替―一九七三年一月
第6章 期間満了!―一九七三年二月
第7章 もう一度 -
Posted by ブクログ
本書には筆者の鎌田慧氏の潜入取材からくる圧倒的な説得力がある。
私の家の車はトヨタなのだが、身近な車が過酷な労働環境の下、想像力や自主性を奪われた本工や見習工、期間工に作られていて、そんな車に乗って思い出を作ったりなどしているのかと、ゾッとした。(2013年現在は40年前と労働環境、労働条件は変わってると思うけど)
当時、20代だった彼らは今でもトヨタで働いているのか?働いているならある程度の役職に付いているのか?彼らが当時をどう思い今何を感じているのか気になった。
改善してほしい点
文字が小さいから読んでてすぐ疲れる。大きくしてほしい。 -
Posted by ブクログ
まずは、あの鎌田さんが、こうやってルポを書いているのか、と驚いた。
実際に「キカンコー」として、ベルトコンベアの部品のヒトツと化して働く。
そこには、人格とか尊厳とか意欲とかを一切排除した世界。
私も例外にもれず、労働し、その対価として、給料をもらって、そのお金で生活している。
「正職員」こといわれる人たちは、毎年約束された昇給や賞与が与えられるが、1年契約の私は、10年以上昇給は無い。
不満が多いのは事実だが、仕事そのものにやりがいを感じているし、必要とされているのがわかるから、辞めようとは思わない。
多分、このまま、切られるまで(願わくばイコール「定年」まで)働くと思う。
「自分より大