久保美代子のレビュー一覧
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ある日、スーツケースを持った、見慣れない動物がやってきた。スーツケースには、家に山、海まで入っているらしい。本当かどうか気になって仕方がない住民たちは、見慣れない動物が疲れて眠っているあいだに、スーツケースを壊して中を見てしまった。
目覚めた瞬間の見慣れない動物の表情と、それから最後までの3ページでつーんと鼻の奥が痛くなり涙があふれてきた。ここにくるまで、どれだけつらい思いをしてきたのだろう。新しい場所で、新しい仲間と、どうか幸せに暮らしてほしい。読み終わったあとに改めて「とおくで あらたなせいかつを はじめている すべてのひとに ささぐ」という作者の言葉を読むと、さらに心が暖かくなる。
余談だが、作者紹介と訳者紹介がとても親近感のわく素敵な文章だった。エホンムシや、好きなこと、好きな季節、好きな色など、読んでいてこんなに楽しい紹介文は初めてだった。化学同人社さんの紹介文はみんなこうなのだろうか。同社の他の作品も読んでみたくなる。
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Posted by ブクログ
病院に行って、診察を受けたとき、特に何もするわけでもなく、聴診器を当てて、「はい、○○さんお薬出しておきますからね。お大事に。」
のような、治療(=薬をだすだけ)が多くなってきていないでしょうか。
SFのような時代になってきました。
もう糖尿病も薬だけで治る時代になるでしょう。
この本で、改めて感じたことをメモしておきます。
1.今までの薬は低分子薬。これからはまったくちがう高分子薬の時代がくる。
たとえばアスピリン、なんて超小さい分子構造。化学合成して作るもの、というのはそのようなものだった。これからはモノクローナル抗体(大きい)が癌などの特効薬として普通に処方される時代になってくる。特許が切れる2024年以降に本格化の兆し。
2.36%の人に効果がありました ← 疑ってかかろう!
宣伝は製薬会社が作ったもの(=彼らの言い分)。嘘ではないかもしれないけれど、故意に誤解させるような数字のトリックがあるかもしれない。
この本には、100人中3人に発生した心臓発作(偽薬グループ)に対し、2人の発作(当該薬品投与グループ)と改善され、3人→2人になったのだから1/3に改善効果があった、という事例が載せられています。
彼らの言い分は、36%の効果があるのだから、100人の人は一生涯薬を飲み続けることが望ましい、です。TV等で宣伝され、さらに数年すると飲み始めるべき基準値が切り下げられることでしょう。
3. 薬を飲むことで安心していませんか?
「俺さ、痛風の薬飲んでるからさ、ビール大丈夫なんだよね。」
「コレステロールの薬飲むようにしたんだ。だからステーキに厚くバター塗っても大丈夫。」
後者は米国人のようですが、薬を処方した結果、処方しなかったグループに比べて肥満度がアップした、と書かれていました。アメリカ映画を見る限り、さもありなん、と思いました。
薬を飲んで慢心するのではなく、その薬を飲む意味、意義、効果(費用、期間、効果、副作用、気持ちの持ち方)をトータルで考えて飲むことを決めないと。
製薬会社の言いなりになっている(この本を読んで、TV番組も製薬会社への忖度が相当入っているな~、と思いました)ところがないか、よく考えましょう。
飲むことで、結局お金かけて逆に体を悪くしてしまっていることも多そう。喜んでいるのは製薬会社だけ。
最後に。
この本に限ったことではありませんが、"X線回析" こんなことばはありません。
(とても気になったので書きました)
X線解析とは、X線の回折(かいせつ)現象を利用して、それを計測し、集計・分析して解析(かいせき)することをいいます。 -
Posted by ブクログ
人がいちばん大事。いますぐに試してみよう。積極的に人の話を聴こう。ワオか、さむなくば失墜を。いつもエクセレントであれ。
(引用)新エクセレント・カンパニー AIに勝てる組織の条件、トム・ピーターズ著、久保美代子訳、株式会社早川書房、2020年、90
いま、私の目の前に2冊の本がある。1冊は、1983年に発行された「エクセレント・カンパニー 超優良企業の条件(株式会社講談社:大前研一訳)」。そして、もう1冊は、先日、私が書店で「ワオ!」と言って新刊コーナーで見つけてしまった2020年発行の「新エクセレント・カンパニー AIに勝てる組織の条件」だ。著者は、言わずとしれたトム・ピーターズ。まさか、37年の時を経て、私は、伝説の名著「エクセレント・カンパニー」の続編に”再会”できるとは思わなかった。
トム・ピーターズの考えの根底には、いつも「人」がいる。このたび、トムは、カオス状態のテクノロジーの世界でいま現在起きていることを知るべく、100冊を超える本を読んだという。そして、これからの時代に即した組織文化、行動、エクセレントなリーダーになるためのエッセンスを続編に盛り込んだ。特に248ページに記載のある「リーダー就任の宣誓 管理者であり奉仕者であることを誓う」は、私も自身の手帳に書き記しておいた。この宣誓は、トムがAIMで行った副産物だそうだが、これからどんなにテクノロジーが進化しようとも、またどんな職業に就いていようとも、不変的であり、人間重視の原則に則ったあるべきリーダー像のことだ(詳細は本書で)。
1983年発行の「エクセレント・カンパニー」は、私が学生時代に読み漁った一冊だが、当時、少し読みづらいところもあった。しかし、今回の続編は、トムが1998年に発行した「トム・ピーターズの起死回生(TBSブリタニカ:仁平和夫訳)」のように読みやすい。この「起死回生」は、世界23カ国、約400回の経営セミナーの集大成として纏められたものだが、まるで、トムのセミナーを受けているかのような感覚で、読者の心にスーッと入ってくる。このたびの続編も同じようなタッチで書かれており、570ページにも及ぶが、読者を飽きさせることがない。
この続編では、ソーシャルビジネスやIoTにも話が及ぶ。しかし、本書で指摘していることは、いつの時代でも「人間」を第一に考えたトム流のマネジメントだ。例えば、些細なことに気配りをする、リーダーは熱意を持つ、人の話をよく聴く、目の前の仕事にいますぐとりかかるといったトムの指摘は、自分自身の仕事を振り返る良い機会にもなる。
この新しいエクセレント・カンパニーでは、もうすぐ80歳になろうとするトムだけがたどり着いた「エクセレント」へと、道案内してくれる。さあ、読後は、自分たちの仕事で実践しよう。なぜなら、本書に登場する珠玉の言葉たちは、私たちをエクセレント・リーダー、エクセレント・カンパニーへと導いてくれるからだ。
私の青春時代からずっと寄り添ってくれているトム・ピーターズに改めて敬意を表したい。 -
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表紙には穏やかな会社(カーム・カンパニー)、裏表紙にはその対極にある会社のt校長が列挙されており、もうそれを見ただけでお腹いっぱい(いい意味で)。こういう会社で働けたらなんて幸せだろうと思う反面、過去も含めて自分の周りを見渡してみると、現実は程遠い。こういう働き方は、業界や扱っている商品が限定されるのかもしけれど、S/W業界なら可能だと思うのだけれど。「ふたつのトークンの選択」の説明は非常に納得がいった。
穏やかな会社(カーム・カンパニー):1日8時間労働、週40時間労働、たっぷりの自分の時間、快適なペースの日々、週末の仕事ゼロ、会議はまれ、せかされない、現実的な締め切り、即答は不要、時間をかけて検討、夜はぐっすり眠る、ありあまるほどの自主性、働く場所はどこでもOK。
✕:週80時間労働、パンパンのスケジュール、超多忙、終わらない会議、あふれそうな受信メールボックス、非現実的な締め切り、不眠症、日曜午後の仕事メール、考える時間ゼロ、オフィスにカンヅメ、徹夜、チャットの嵐。 -
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タイトル自体がアガサ・クリスティの『殺人は容易だ』からとっているだけあって、クリスティ作品がこれでもかとばかりに引用されている。
引用はされているのにネタバレ無しで解説されるものだから、元ネタが気になって気になってしかたない。それもあってか、読み始めてから読み終えるのに1ヶ月もかかってしまった。
内容はとてもわかりやすい。法医学の内容を丁寧に分類して、ひとつひとつを具体的に事例も交えて解説している。あまりにも細やかで興味深く、最初の30ページ分だけで『これは買っちゃった方が早いな』とメモをとる手を止めてしまったくらいに面白く参考になる。
法医学、科学によってつまびらかになった犯罪の証拠の検出方法は、それ自体が意味なすものではない。また、指紋などはあまりにも自明になってしまったために、証拠としてそのまま使うことが難しくなってしまってもいる。犯罪者が科学を学び、法医学を出し抜こうとするが、それは決して上手くはいかない。沢山の積み重ねによって得た科学的知見を一個人が覆すことなど出来るわけがないのだと、著者は高らかに語る。心強いと感じるとともに、それとは別にアガサ・クリスティの知見に感動したりもする。まだ未読の作品を読むのが楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとてもユニークな絵。
ほのぼのとする動物が登場。
見たことのない不思議な動物。
大きな大きなスーツケースをひきずってやってくる。
他の動物たちが、何が入ってるの?と聞きます。
カップがひとつ。
えっ、そんなに大きいのに⁇
それと、それと…
テーブルといす。
きのいえ。
キッチン。
なんて言います。
ヘトヘトだから休ませて〜と寝てる間にスーツケースを開けちゃいます。
中は…中は…なんとカップひとつ‼︎
それから〜
スーツケースもこわしてしまって、動物たちは、せっせと作ります。
テーブルといす。きのいえ。キッチン。
カップひとつでは足りないね。
みんなのもいるよね。
すべてがそろったら…
不思議な不思議な、でも温もりを感じるお話でした。
なんか、ニコッとしてしまいます。