唐池恒二のレビュー一覧
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★ゼロから作ったすごさとビジネスとしての価値のバランス★九州新幹線の開業を前に、豪華寝台列車という次の夢を社内に打ち出した構想力。サービスの経験がないなか、各方面のプロと連携し海外の高級列車を視察して実現にこぎつけた組織運営力と実行力。完全に独立した部署を作るとともに、運行のためには各部門も巻き込む仕組みづくりも上手かったのだろう。ずっと値上げを続けられたのが成功の証ではある。
一方で気になるのはビジネス面での評価だ。8両に新幹線並みの30億円をかけた。儲かっているのかという点は常に触れらず、JR九州のブランド価値を高めた、採用の後押しとなった、という視点でまとめられてしまう。値上げはできて -
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豪華寝台列車
提案選択型サービス
非マニュアル化サービス
フレキシブルなサービス
心と五感のサービス
クラシック基調のインテリア 豪華と贅沢とは それまでの経験から
柿右衛門の洗面鉢
神社参道論 参道の長さが感動の大きさに 世阿弥の序・破・急
窓が額縁 30億円強で8両編成 新幹線並み
ななつ星 九州7県 7つの車両
3泊4日で125万円~ 春秋2回 ネットのみの申し込み ツテとコネ排除
電車ではなくディーゼルエンジンの機関車 ローカル線や単線も走れる
一日目のランチ「やま中」握りたての寿司
1泊2日 ディナー「ホテルニュー長崎」川崎シェフ
3泊4日 ディナー 大分「方寸」 -
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★明るさは伝わる★前向きに、大きな声で、きびきび動く。明るい人柄で周囲を巻き込んでいくのだろう。ただ、全般的に気合いの話が中心(「氣」という文字へのこだわりはその典型)。
鉄道会社はハードに思われがちだが、本質は「感動」を提供することがキーワードだと訴える。「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というソニーのパーパスと通じる。確かに新しい企画も周囲を感動させなければ誰も動かない。
ビジネスの点からは、外食事業は赤字から黒字に転換させたと語るが、豪華列車「ななつ星」は感動させる側面ばかりを強調する。事業としてどう成立させるのか(赤字というのがもっぱらの評判だが)、ぜひ -
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2009年から2014年迄の5年間JR九州を社長として、2022年迄の8年間を会長として率いた唐池恒二さんが、自身の偉業を熱く解説する本。
主だった功績だけで、「ゆふいんの森」、「あそBOY」、高速船「ビートル」就航、「うまや」をはじめとする外食事業の立ち上げ、「九州新幹線」、超豪華寝台列車「ななつ星」、「JR博多シティ」、そして、悲願の株式上場、とあり、普通の人だったら、一生掛かってもひとつできるかどうかというくらいの難事業を立て続けにやり遂げた、とんでもなくエネルギッシュなひとだ。
自分の地元が九州なので、帰省するたびに博多駅や唐津駅が賑やかになってるなあ、とは思っていたが、この人の求 -
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会社の取締り役が、オススメ本として、「鉄客商売」をあげていて、たまたまこの本が先に手に入ったので先にこちらを読んでみた。
著者が外食産業を離れて、鉄道に戻るとすぐに赤字になり、3年後に外食産業へ再度、出向すると、すぐに黒字になる。
その対策は、手作りに拘ったことだと記載があるが、著者が戻ったがために、士気が高まったから、よい方向に動いたのではないかと思う。
とりあえずどんなアイデアを言っても大丈夫。
どんな事を試しても大丈夫。
そんな地盤が著者がいく事で復活したのではないだろうか。
それはなんだろう?
最後まで守ってくれる上司、いや、責任を取ってくれる上司とでもいうのだろうか。
そんな風 -
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ネタバレ学生時代を九州という地域で過ごし、とても好きになり、
その地域を代表する企業の一つであるJR九州が、”三島会社”と呼ばれながら一部上場を果たしたことが、
他人事ながら誇らしく感じていたので、
JR九州のサクセスストーリー?が読みたかったもの。
以下、印象に残ったところ。
・感動のない仕事は仕事ではない。部下は上司をあっと言わせたいものだし、上司はそれに感心したいもの。(p.6)
・ななつ星で出される寿司はやま中の大将が握る。ランチが終わると大将は在来線に乗って博多に戻る。(p.41)
・スキを見せない緊張感。いい緊張はあらゆる組織に必要。(p.75)
・「プロ野球の球団名の年代別リストには、