木内達朗のレビュー一覧
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今回のお仕事はアルバイト。大卒で2つの会社を退職し、只今、コンビニのバイト中。これだけだと生活が厳しいので結婚式等への代理出席のアルバイトをする。その結婚式場へ高校時代の同級生が現れ、恋の予感。
小野寺さんの小説に出て来る主人公は淡々とした平凡な人間が多い。今住んでいるのは学生時代から八年も住み続けるアパート。上の階にガサツな男性が引越して騒音に悩まされるが、注意に行けない。偶然、この男性家族との接点ができたことから、次々と他の住人達との交流が出来る。
親の離婚問題・母の再婚、隣人の不慮の死など、それなりに大きな出来事があるのだが、淡々と進んで行くのでスルスルと読み進められる。
このまま先の希 -
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東京と千葉の境にある、駅徒歩二十分のアパート、ベルジュ江戸川の四室に住む人たちの日常。201号室の女は、マッチングアプリで二度彼氏が出来、二度、失敗する。夫婦仲がうまくいかず、中学生の娘にも疎まれている102号室の男は、会社でも嫌われていて遠方への異動を言い渡される。202号室の女は、学生時代の友人が五年前に自殺していたことを知り、101号室の男は、年度末で退職したものの、次に進めず夏の終わりを迎える。出くわしたら挨拶はするが、ほとんど顔も見ず行き過ぎるだけの関係。最後の話で一堂に会する。が、特に何も起こらない。
ホームセンターだったり、飲食店だったり、食品メーカーだったり、ごくごく普通の会 -
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ネタバレ【あらすじ】
井川幹太は平井駅から徒歩15分、築30年の荒川沿いに立つアパート「筧ハイツ」に8年半住んでいる。上の階に住むがさつくん=戸田愛斗とその家族(妻=藍奈、子供=朱奈と風斗)、大家さん夫婦、ライターの中条延興、劇団員の坪内幾乃、高校生で棋道部の郡唯樹、喫茶店「羽鳥」、母親と再婚相手の家族、コンビニバイト仲間の大下七子、結婚式の代理出席者のバイトで再会した元同級生の萩森澄穂。日常で出会う隣人達との暖かい交流の中で、幹太は自分のやりたいこと(=パン作り)を見つけ出していく。
【感想】
中条さんの死の詳細は分からないけれど、実際にありそうな日常の一部、のような平穏?な日々を描いた作品。大き