宮路秀作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お恥ずかしながら地理にも経済にも世界の情勢にも疎く、目から鱗ばかりでとても楽しい読書でした。
地政学の本を読んで、地理が世界の動きに大きく関わっていることを知り、その視点で物事を見ることで国家間で起きていることの理解が進むことが面白く興味を持ち、この本も期待して手に取りました。
以前読んだ地政学の本は入門編ということで大まかで易しい内容でしたが、今回のものは地理の視点から時事を紐解く形でよりリアルで、そして著者の鋭い視点(時折毒舌)があることで「今」を地理の視点から読み解くきっかけとなり、学びが多かったです。メルマガ連載をまとめた本ということがあとがきで書かれており、なるほど、だからリアルタイム感(本当のリアルタイムではないですが)があるのだなと納得。
ここに書いてあること全てが絶対真実で、というわけではなく、今まで情報収集を怠ったがために狭い視点でしか見れていなかった事柄に対して、新たな視点の考えを教えてもらえたところが良かったです。
例えば、地球温暖化など大義名分を盾に各国自分たちに有利なようにエネルギー開発を推し進めようとしているとは考えもしませんでした。
地球温暖化の対策は命題で、疑うことも全くしてなかったのです。手のひらで転がされていました。
以下引用(p.103)
「現代を生きている人が不自由な思いをするほどに守らなければならない伝統なんてものは、伝統とはいいません。状況に応じて、幸せになるためにルールは適宜作り変えていくべきなのであって、決してルールを守ることが目的になってはいかんということです。」
今の日本中の人に聞かせたい言葉です。
制度も法律も古臭く、現代に追いついていないものがあると思います。
飲酒運転や性暴力の刑罰が軽いことも、法自体が時代遅れであることが否めないと思うのにすぐに変わらない。
法治国家で法の力が強いから、簡単に変えられないというのは大事な一面ではありますが、自動車が進化したり被害が目に見えているのに対応できない、救えていないというのはあまりに愚かではないかと悲しくなります。
大なり小なり、ルールを守ることに躍起になりがちな国民性を感じていて、他人の失敗には自己責任を叫ぶくせに、パイオニアになったりファーストペンギンになって何かを変える責任を取りたくなくてなすりつけ合う大人が多い印象です。
じゃあ自分が違うのか、というと、表立って行動できていないのが事実なので申し訳ないです。
オーストラリアに先日旅行に行き、広大な土地と資本が羨ましくなりました。
でもないものはないので、日本にあるもの、できることを守っていかなくてはいけないんだなと。
この本の中で書いてあった、大人が日本がダメだとばかり言ってる世の中で子供がどう思うか、は胸に刺さりました。
面目ないです。。
選挙は欠かさず行っているんですけどね。
年齢別人口比からもなかなか変わらず、統一教会のこともあり萎えることが多いですが諦めずに選挙には行きますし、こうした勉強も続けていきたいです。
自分みたいな一般人にできることは小さいけれど。。 -
Posted by ブクログ
地政学とはちと違うが、地理からみる経済もとても面白かった。
初版は2017年だが、今回全面改定で新トランプ政権まで盛り込まれてます。私の様に社会に興味を持ち始めた位のビギナーさんにはめちゃ楽しい本だと思う。
内容は多岐に渡るんだけど、まず地理の見方から始まって、立地、資源、貿易、人口、文化と章が進みます。私的に良かったのは、日頃全く気にしてない、北欧、アフリカ、南米などの様子がわかったこと。資源のある国、ない国、気候、農産、畜産、水源等々、様々な国が自国の立地によって生き抜く戦略をたてているのがめちゃ面白い。まるで国がひとつの企業みたい。高齢化とか少子化についても意外な事実が!どの頁みてもへぇーーです。
世界地図片手に読むのがおすすめ!
こういう本を読むと、ニュースが本当に楽しくなるよ。こないだ横浜であったticad9(アフリカ開発会議)も各国の思惑を考えが透けて見えるー。
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Posted by ブクログ
最近「真実」という言葉に対して胡散臭さを感じるようになってきた。
「誰も言えなかった〇〇の真実」「大国が隠し続ける不都合な真実」なんて眉唾ものが多すぎる。
しかし本書は少なくともある程度、情報の信頼度が担保された真っ当(と私は判断した)な書籍である。
コンテンツは6章だて。
お店を可視化!というとっつきやすいデータを扱った1章から始まり、住まい、交通、自然、人口などがデータ地図で示される。
いやあ、地理好きにはたまらない。
個人的には「交通」(仕事で必要なので)、「自然」のうち、災害関連、そして「人口」のデータが面白い。
第6章の「ちょう」と「まち」の違いや「どこまで湘南?」と言った内容はEテレ(NHK好き)の「マチスコープ」みたいで面白い!
人口データでは、男女の就業している職業の違いや共働き世帯の地域差などが興味深い。
職場にどんな交通手段で移動するか、ということにも男女差があったのは驚きだ。
言われてみれば、という感じなのだが、イメージと事実は違うものだ。
本書で繰り返し語られるのは、(国土地理院などのデータをもとにした事実でも)外れ値やノイズの存在やどの尺度で整理されているかを確認せよ、ということ。
私たちはあるデータを見ると、可視化されたことでわかった気になりがちだ。
だが、そもそもサンプルが少ないなどの背景があるかもしれない。数字に騙されるな、ということを伝えている点はデータを扱う書籍として極めて良心的である。
コラムにあったもので思わずうなづいたのは千代田区は23区の中で一番犯罪率が高い、という内容について。
昼間人口と夜間人工を加味せよ、と言う指摘には、数字マジックの怖さを感じた。
様々なデータを見せてくれる本書は児童生徒には調べ学習などにも応用できるだろう。
大人はプレゼンの資料(色使いや使用ソフトなどの参考)や教養として、もいい。
けれど、私は本の良さは楽しむことだと思っているので、ぜひ、趣味!として読んでいただきたい。
それから、わたしは毎年やってくる「自由研究」のお手伝いの参考として使います…