イヴォン・シュイナードのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2017年に出版された前著「社員をサーフィンに行かせよう」と重なる部分はありますが、さらに進んだ内容として2017年から2024年までの歴史を読むことができます。
パタゴニアの歴史は前著に委ねるとして、本著では主に会社として追求すべき思想に紙幅が割かれています。
パタゴニアという会社を構成するサプライチェーンや社員、購入してくれるお客さん、そして政府や同業の組織にいたるまで、これほどあらゆる側面での責任を果たそうとしている会社はほかにないのではと思わされます。
本著を読んでまたひとつパタゴニアを応援する理由が増えてしまいました。全人類、全組織がいちど読んでみて欲しい本だなと思います。 -
Posted by ブクログ
掲げているものがデカすぎる。こんなんどこもパタゴニアに勝てるわけがない。
と思わされるほどの、惑星サイズでバカデカい理念の神髄を知ることができました。
わたしは別段パタゴニアファンでもなく、読むまでは「なんか環境のことを考えているアメリカのアウトドアブランドらしい」くらいの認識でした。
それが読後は、もうパタゴニア以外勝たん状態。
本著の構成としては、前半が著者イヴォン・シュナイダードとパタゴニアの歴史を、後半は制度や会社設計的などの理念を紹介しています。
前半の歴史ももちろんおもしろかったですが、特に後半が良かったです。
ぐうの音が出ないほどの正論で、現代人が目を背けている地球規模の課題に組織として立ち向かっていく様子には背筋を伸ばされます。
ここまで読むと単純なわたしは「パタゴニア好き!パタゴニアの服を着たい!」となるわけですが、イヴォンはそれすらも「一番いいのは不必要なものを買わないことであり、二番目にいいのは中古を買うことである」と喝破します。
あまりにも目から鱗で全人類読むべきと思うほどの名著であると思いました。 -
Posted by ブクログ
責任のある企業とは。
企業のあるべき姿を提示している本ですが、企業が向き合う「工場」や「顧客」にも協力を呼びかけています。
確かに企業単体で動いても意味はなく、企業を通して全体で動くような仕組みがあれば、この大量消費社会に少しでも抵抗出来るんじゃないかと感じました。
そのための行動を示しており、なるべく多くの人に読んで欲しい内容と思いました。
特に『自然』を「資源」と呼んでしまっている指摘にはハッとしました。
この本が発売されて既に12年経っていますが色褪せる事なく、まさに今必要な内容だと切に思います。
巻末のチェックリストも企業向けにありますが、家単位で出来ることもあるため、協力していきたいと感じました。 -
Posted by ブクログ
イヴォン・シュイナードが好きだ。
アイスクライミングもシンプルフライフィッシングも読んだ。
でも経営者(?)としてのイヴォンについてはあまり良く知りませんでした。
パタゴニアの成り立ちからそのビジョンまで、芯のある行動と想いは全国のパタゴニア店舗にまで届いていると感じます。
今度パタゴニアに行ってみよう、そう思えるような良い本でした。
巷に溢れている自己啓発本や経営者向けの本を読むよりよっぽど良いんじゃないかと思います。
強い思想ゆえ、あまり感心出来ない噂も昔は耳にしましたし、この本を店舗で買った時もレジでスタッフさんが急に語られ驚きはしましたが何となくその理由が分かりました。
私も農的暮らしを目指していますが、『消費者』にならないように心掛けようと思いました。 -
Posted by ブクログ
●サマリ: パタゴニアの創業者イシュナードが、ロッククライミングで起こした会社がベース。そこから自然と調和することを考え始めて、ビジネスを通じて環境問題に警鐘を鳴らそうとした。その中で見える彼のやり切る姿は指針になる。印象的なのは下記。
・品質をコストより優先。長く使うことで環境貢献
・直営店は環境視点から既存の家屋を改修。
・優秀な人が自分を犠牲にせず長く働ける。目先の利益ではなく、長期的な関係のための福利厚生。
・マーケティングが伝えるメッセージ。15秒cmではなく自社カタログで、ストーリーを持って企業の意味、製品の意図を伝える。
●自分の会社なら: 福利厚生は頑張ってる。全部署までとは言わないが。ただ成熟した産業だからか、みんな疲れてる感じはある。次はこうしようではなく、追いつかれない為どうしようか、と迷う姿。あとは会社が大きくなりすぎてトップのメッセージが一般社員はまだしも課長層まで伝わらない。 -
Posted by ブクログ
「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最大限に抑える。そしてビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」
・簡素を極める程大きな成果が得られることを私は禅から学んだ
・周囲(自然)と一体化しどれほど遠くでも感じられるほど感覚が研ぎ澄まされると、これほどの満足はかつてないと思うほど満ち足りた気分になる
・鍛冶場の切り盛りと布物の商売は大きく違うと我々は痛い思いをして学んだ
・毎日楽しく仕事をするということ。階段を一段飛ばしで駆け上がってしまうほどワクワクしながら出社。思い思いの服を着た仲間に囲まれて仕事をしたい。はだしのやつがいてもいい。仕事時間は柔軟でなければならない。いい波が来たらサーフィンに行きたいし、パウダースノーが降ればスキーに行きたい。子供が体調を崩したら家で看病してあげたいからだ。仕事と遊びと家族の境目は曖昧にしておきたい。
・会社には外に出て世間の温度を体感してくる人間が必要だ
・マークは二つの教訓を教えてくれた。草の根活動で成果を上げられること。傷ん生息域も努力次第で回復できること
・再生紙に転換した結果、初年度だけで350万キロワット時の電力と、2万3000キロリットル近い水を節約することができた
・私は幹部を10人程アルゼンチンに連れて行き、本物のパタゴニアを風の吹きさすぶ山々を歩き回った。そして荒野を歩きながらなぜビジネスをしているのか、パタゴニアをどういう会社にしたいのか検討した。
・100年先もパタゴニアという会社が存在していることを前提に物事を決めるようにしなければならない
・楽しみの種類はいままでと違うはず。片目をちょっと違う方へ向け、頭を少し垂らしつつ、楽しむことになるはず
・成長は我々がオーガニックな成長と呼ぶレベルに抑えている
・「最高のものを作る」は難しい目標だ。最高クラスでもなければその価格における最高でもない。最高のものを作るは最高のものを作るだ。
・私に言わせれば、そこまで取扱いに気を付けなければいけないシャツは価値が低い。扱いやすさは大事なポイント。とにかくデザイン責任者と私で品質に対する考えがここまで違うのであれば、まずはとことん話し合い、パタゴニアにとっての品質基準を確立しなければならないだろう
・買うときは少なく賢く買う。
・所有者は買ったものに対して責任を負う。きちんと洗う、直す、使いまわす、分け合うなどとする。
・選択肢が多すぎると人は不幸になる
・特徴的で質が良いため競合品がないーそんな製品を作って売る方が良い
・何を持って最高というのかを製品ごとにはっきりさせている
・課題に立ち向かう際は美しさのことなど考えもしない。考えるのはどう解決するかのみだ。だが最後に到達した答えが美しくなければ、まちがえなく何か失敗している。
・我々のウエアを真に必要としている顧客ターゲット
・発明ではなく発見すること。発明などしている暇はない。
・全体が有機的に結び付き、機能するサプライチェーンにしなければならない
・最高であろうとするとき、どこかの段階で苦労するものだ。であれば最初の段階で済ませてしまう方がよい
・パタゴニアのストーリーが歪んで伝わることのないようにするにはどうしたらよいだろうか
・パタゴニアのイメージは人の声である。世界を愛する人々、信じるものに情熱を燃やす人々、未来をつくろうとする人々の喜びを表す声がパタゴニアイメージ。加工などしないし人間臭さを抑えたりもしない。だから人を不愉快にさせることもあるし、鼓舞させることもある。
・イメージは管理しなければならない
・カタログでストーリーを語り、それを顧客に読んでもらうことを基本としている
・カタログの目的は我々が奨励する人生哲学を訴えること。イメージを支えている哲学を訴えることだ。具体的には環境に対する心からの感謝と環境危機の解決に貢献したいという強い想いである。自然界に対する深い愛情である。権力に対する健全な懐疑心である。訓練によって熟達しなければできない自分の力が頼りの難しいスポーツに対する愛情である・・・
・カタログはシーズンごとに発行する聖典である。ストーリーを語る媒体はウェブサイトから品質表示タグ、店舗ディスプレイ、動画に至るまですべてカタログを基礎として作る。
・写真はパタゴニアらしい瞬間を使う。さびれたシボレーのボンネットに食べ物を広げて岩登りの前の腹ごしらえをするクライマー・・・
・文言で大事にしているのは正確性
・語りかける相手は、いわゆる世間ではなく、1人ひとりの顧客
・パタゴニアの広報戦略はかなり積極的。報道してもらえると思う点があれば積極的に売り込む。
・PIMSで事業の成功と最も相関が高いのは価格ではなく品質
・パタゴニアは大きな会社になりたいと思っていない。なりたいのは優良企業。
・Bラボ
・パタゴニアの製品が大好きでよく買う人にこそパタゴニアで働いて欲しい
・問題解決は4~7人が最適
・土地の境界に設けられた柵は理念の柵でもある
・地球は人間のためのみに存在するのではない。人間の命は地球上で生きる様々な生命のひとつにすぎず、他の命を押しのけて現生地に手を入れる権利などはない
・資金力もついて影響力が高まっていることから、影響力を行使しやすい部分において、全てを他人任せにするのは無責任であり自分たちも手を動かしたり戦略的提携を模索するべき
・ダムネーション
・1%フォーザプラネット
・善行をなす力も資源もチャンスも揃っているのに何もしないのは悪行といってもいだろう
・有限なこの星で生きていくには消費を減らさなければならない -
Posted by ブクログ
言わずと知れたアウトドアの最強ブランド。
その経営者の経営哲学がふんだんに書かれた本です。
仕事とレジャーの融合が、
どう社員の生産性に高めるのかという視点で、
日本でも以前かなり話題になった。
少なくない日本企業も、社員を遊ばせれば、
より生産性が上がるのではないかと考えた。
ただ、実際は、かなり表面的な「働き方改革」で終わった印象がある。
表面的なモノを模倣して、
自分達で、新たに作り変えるというのは、
日本企業が得意とする所だが、そこからは、決して哲学は生まれない。
よって、経営者と社員との「問題意識」の共有はできない。
日本の労働生産性は、先進国ぶっちぎり最下位だが、
経営者が、「どう人材を活用すれば、社員が幸せになり、会社の利益が上がるか」
その哲学を持ち合わせていない。
よって、経営者と社員との問題意識のずれが深刻化している。
利益を上げて、人件費を下げるのが、この20年の日本のやり方だが、
これは、企業の規模を上げるという、高度経済成長の論理と、全く変わらない。
結果、現在、多くの日本企業の日本人社員のモチベーションは世界的にて、
非常に低い。
本当に大事なのは、経営者と社員との、
「問題意識」の共有だと思います。
このパタゴニアは、この問題意識の共有が深い所まで、経営者と融合している。
その結果として、就業時間中に、サーフィンだと思う。
この意味で、哲学なき、モノマネは、百害あって一利なし。 -
Posted by ブクログ
資源が乏しくなりつつあるにもかかわらず、世界人口は増加し、都市に住む人が増え、消費は拡大している。これでは、遠からぬ将来、いまのような消費社会は崩壊するだろう。我々はいま、大量消費の新しい社会―ポスト消費社会―へと移行しつつさり、時間や公的空間、バランスといったものについて人間が持っていた感覚を取りもどさなければならない状況にある。
ポスト消費社会になると、社会コストと環境コストが製品価格に反映され、物の値段は全体に高くなるはずで、楽しみとしての買い物は減るだろう。これは悪いことではない。時間的にはいまよりも余裕が生まれ、友だちや家族と過ごす時間を増やしたり、有意義な仕事をする時間を増やしたりと、心の底から満足できることに時間が使えるようになるからだ。
(「レスポンシブル・カンパニー」より)
この本でイヴォン・シュイナードはポスト消費社会での企業のあるべき姿を提言している、それはパタゴニアが40年間すでに実践してきたことであり、人間としての責任を全うすると同義語のような気がする。そんな企業の日本本社が鎌倉にあるのは誇らしいし、鎌倉にはそういう可能性があるんだと、考えればワクワクしてきます。
消費を楽しむ時代が終わり、モノを大切にして、大切な人と大切な時間や機会を味わい深く過ごすことに価値が見出される時代。あれ?これって昔、日本にあった考え方ではない?そういう意味で日本は見直されると思います、原点回帰か・・・色々なことを振り返ってみたい。酒飲んで大騒ぎしている場合でないなこりゃ(笑) -
Posted by ブクログ
「排出量を8%から10%にしないと、世界が...4℃上がり、海面が上昇して...国が滅びて人が亡くなる」
「知っていても行動しなければ知らないに等しい」
「生きていくに必要なものは10〜15%にすぎず、消費支出の85〜90%は質を高めるもの」
「一手間には十分の価値がある」
「道具にお金をかけない。そんなお金があつわたら航空券を買いなさい。」
〜経営方針〜
「アウトドア好きで情熱的であること」
「生きることの達人は仕事と遊びをはっきり分けたりしない。労働時間と余暇、心と体、勉強と娯楽をはっきり分けたりしない。どちらと特に意識さえしない。なにをするにせよ、ただ最高を目指し、それが仕事だと思われようが遊びだと思われようが気にしない。渾然の一体だと思っているのだ。」
「仕事に特別待遇を欲しがる"スター"はいらない。協働が1番だと思うし、協調的な人を尊び、注目を集めたがる人に厳しいのがパタゴニアカルチャーだからだ」
「"社員をサーフィンに行かせる"フレックスタイム制度。働きやすさを求める。ちなみなこの制度を悪用したりする人はほとんどいない。」
「働きやすさのため託児所を会社に」
「パタゴニアの託児所では高いところにはどんどん登れ、落ちてすりむいても気にするなと教えている。その結果幼稚園に入る頃には、自信も礼儀もクラス1だと言われる子どもになっていることが多い。」
「指示待ち人間はいらない。欲しいのは、おかしいと思ったら声を上げる人材だ。」
「生き残るのは強い種でもなければ賢い種でもない。変化に即応できる種だ」
「最高の管理職とは、普段、机にいないのに、探そうと思えばすぐに見つけられて相談できる人ではないか」
「成長するきはみずからを追い込み続ける必要がある」
「生まれ変わろうとしないのは死ぬに等しい」
「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える」
「最後に勝つのは自然だ」