黒田勝弘のレビュー一覧
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ネタバレ1970年代に韓国に留学し、その後1980年から新聞記者としてソウルに駐在した著者の、主に韓国語と韓国文化についての話。
おじさんらしく少し下ネタが入ってくるので最初はあまり面白く感じられなかったが、第三章の韓国の罵り言葉「イセッキ」の解説あたりから面白くなってきた。
韓国ドラマを見ていると本当にこの「イセッキ」「ケセッキ」という言葉が舌打ちとともによく出てくるのだが、やっと意味がわかった。
最後の第十章、韓国語の単語の説明を通して韓国人や韓国文化を語っている。
知らない単語の方が多かったが、パラム(風)という単語が語感の良い単語と紹介されていて、私も好きな単語の一つなのでうれしかった。
ただ -
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【経験者として断言するが、韓国語は知的趣向として大いに楽しめる】(文中より引用)
K-Popなどの人気により若い世代の学習者も増加している韓国語。40年にわたり韓国語と格闘を続けてきた著者が、学習ならぬ「楽習」の方法について語った一冊です。著者は、産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘。
純粋な語学書というよりは、韓国語を入り口とした韓国文化論という趣の強い作品。実際に韓国語を学んでいる人はもちろんのこと、これから韓国語に触れようと考えている人にとっても、目からウロコの知識が散見される内容でした。
日本は北に詩情を求め、韓国は南に詩情を求めるという指摘が興味深かった☆5つ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ韓国・北朝鮮政治について食文化の切り口から論じた本。韓国在住歴40年の産経の論説委員である黒田氏による一つ一つの分析は、新書なので必ずしもアカデミックではないが、圧倒的な経験値によって養われた直観でもって尋常ならざる深みがある。単に韓国の食文化を紹介するだけの本ではなく、かといって単なる韓国・北朝鮮政治の本でもない。歴代大統領を含む現地の要人との太いパイプ、在韓歴40年で築かれた韓国語能力と韓国への深い理解に根差した、唯一無二かつ最高に面白い本。「めし食ったか」があいさつとなっているほど食が重要である朝鮮半島について、適切な切り口で論じた韓国に対する誰よりも深い理解を持った筆者による最高の新書
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Posted by ブクログ
最近、ネットを中心に韓国のニュースに触れることが多い。また、それを補足するように、テレビだとか雑誌だとかでも観察する。しかし、韓国人のものの考え方は理解できないことが多い。しかも、主張の真意が透けて見えない。そんな中、ともすると2chなどの書き込みを鵜呑みにすることが多かったと思う。本書を読んで、多少なりとも韓国に対する理解は深められたと感じた。筆者にも偏りがあり正しいことを100%言ってはいないとおぼしき記述も見受けられるのだが、まあそれはよし。
この本を読む限り、つきあえない国ではないという思いを得たのが収穫だった。次の二点がそれを思わせたこと。一つは、彼らは反日を好んでいるのが事実で、 -
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日本人からみた韓国人論、となりますか。
室谷克実さんの『日韓がタブーにする半島の歴史』が、悪意強めな内容とすると、
こちらは前提に「韓国への愛」があるため、大分薄められて感じます。
ん、お二人とも、言ってる内容の本質は同じなんですけども、
愛があるかないかで、受手の不快感ってのは変わりそうだなぁ、、と。
“反日のタテマエも親日のホンネも両方が韓国であり、韓国人なのだ”
パッと見、なんのこっちゃ分からん!ともなってしまいますが、
よくよく読み進めていくと、なるほどなぁ、、と。
捻じれたルサンチマンの発露、と言ってしまうと失礼かな。
この辺りは地政学的な宿命もあるので、一概に評価はでき -
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反日についてよく耳にするが、実際の留学等で出会った韓国人の方々は驚くほど日本製のものがすきだし、親切。そのギャップはなんだろう、と思っていたが、少し解決。過去に反日について調べていたので歴史認識についてのことは知っていたがより、理解が深まった。「あるべき歴史」という言葉にはつくづく納得。信じられないことも多いけれども、これこそが国民性の違いで、それを日本人の考え方を至上にするのも違うと思うし、かといって韓国の土俵に合わせることも大切だとおもわない。国益を守っていくには粘り強くネゴシエーションしていくのが大切なのでは、と思ったり。最後の章に軽く触れられていたことは軽くしかしらなかったので理解を深
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Posted by ブクログ
昼は反日、夜は親日。本の帯に書いてあるこの言葉が目を引いた。
ある意味韓国で一番有名な日本人、産経新聞ソウル駐在記者、黒田勝弘氏による、韓国の今とその歴史。
近くて遠い国、韓国。
近年、日本と様々な軋轢が生じているが、なぜこのような問題が起きているのか。本書にはそれを理解するための事例や体験談が豊富に書かれている。
韓国政府や韓国メディア、韓国人に対しての説明や紹介、考察は辛辣な言葉で述べられているが、その根底には韓国に対する深い愛情があるのが分かる。
興味深い記述がある。1970年代の頃、黒田氏が初めて韓国に行った時には、韓国に反日的な空気がまったく無かったと書いていることだ。
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