平野正雄のレビュー一覧
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ベルリンの壁の崩壊は1989年。そこから、加速度的に東ヨーロッパ諸国の民主化が進み、東西冷戦が終結した。
それから30年、世界経済は、グローバル化、金融経済化、デジタル化という大きなフロンティアを開拓する形で拡大、グローバル企業も、フロンティアを活用しながら発展してきた。
一方、日本企業は、その間、それまでの成功体験から抜け出せず、また、経営を進化させることが出来ず、このフロンティアの活用に出遅れ、欧米の先進企業に業績面でも、経営管理能力という面でも、水をあけられた。
今後、日本企業が再び成長するための処方箋として、筆者は、戦略思考の徹底、取締役会改革を含む経営組織改革、そして人を中心とした経 -
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ネタバレ【1990年前後~2010年:ポスト冷戦 のパラダイム(世界)】
1.グローバル経済
WWⅡ後、自由主義経済の拡大により世界経済が統合されてきた
ローコスト生産→グローバルキャンバス上に立つ超国家企業
2.キャピタル経済
経済活動を市場原理にゆだね政府が金融緩和を実施
マクロ:国家(Demand)-投資家(Supply)
×ミクロ:金融イノベーション(証券・M&A)
★貧富の差の拡大、経済の不安定化
3.デジタル経済
冷戦後、軍事技術の民主化×シリコンバレー
情報の産業化→アイデアのマネタイズ
情報の民主化
★人は何をするのか?
【ポスト冷戦のパラダイム(日本)】
WWⅡ後、米国へのサプライ -
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ネタバレグローバル、キャピタル、デジタルを軸にして過去30年間の社会経済の変容と足元で起きている変化、(著名人の予想なども参照しつつ)今後30年間の変化の大きな方向性、日本企業の経営のあり方について考察された本。
各所で見聞きしたトピック・論調も多く散見されるが、昨今の企業経営をとりまく状況変化について体系的かつ(データに基づいて)論理的に説明されている点で(自身の頭の整理を行う上でも)大変有益であった。
日本企業の経営に対する示唆は抽象的でありやや具体性に欠ける(頭では理解できるが実際に各ステークホルダ(特に「改革」に反対する勢力)とどのように折り合いをつけて具現化していくのかが見えにくい)印象。( -
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コロナによって生じた変化に対してどう対応するかについて、色々な視点からアプローチしている。
これからの社会に求められるのは柔軟な対応と、何のためにビジネスをしているのかを見つめ直し、軸を持って活動することで有事にも耐えられる経営である。
メモ
日本は知の探索が苦手である。
できるだけ遠くに探索へ行き、知を幅広く見て
持ち帰り新たな組み合わせをすることでイノベーションにつながる。
知の探索は、時間もコストもかかり失敗がつきものである。
日本は目先の利益を追い求めるので、知の探索よりも儲かりそうなものを深堀りする知の深化に傾いているためイノベーションが起きない。
対策
評価制度の見直し
失敗すると -
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マッキンゼーに20年以上勤務して日本支社長まで務め、今はビジネススクールの教授となっている著者が、現在を「経済秩序の転換期」と捉えて、日本企業がどこをめざすべきなのかを著した本です。
サブタイトルは「世界の転換期で日本企業はどこを目指すか」ですが、本著の半分強が「世界の転換期」として何が起きたのかについての解説となっていて、「日本企業はどこを目指すか」には、そこまでページは割かれていない印象でした。
今まで起きたことはデータも含めてロジカルに整理されていて、これ1冊をしっかりと読み込んでおけば、取りこぼしは無くなるのではないかと感じました。
とは言え同時に感じたことは、何か物凄く新鮮な気付き