関谷英里子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
単語ひとつのチョイスが、その人の持つセンスを決定する。センスを疑われるくらいならマシで、失敗やトラブルを起こすことは何としてでも避けたい。本書は、各界著名人の通訳経験がある著者による、「単語の使い回し」を体得することができる。たとえば、「伝える」はtellよりもshareを使う。make moneyではなくてgenerate profitを使う。などなど。並べて比べられると、より相応しい方がどちらか区別はつくが、ついついNG表現を使ってしまう気がする。微妙なニュアンスの違いを活かした表現でペラペラ喋れるようになりたい。本書の巻末にある「NG単語集」も文化の違いがおもしろく書かれているのでオススメ。日本人の握手はキモがられるので注意。
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Posted by ブクログ
カリスマ同時通訳者とも言われ、過去にはNHKの語学講座の講師もやった著者による、ビジネスの場面で日本人が言ってしまいがちな、意図せずぶっきらぼう、舌足らず、不自然、失礼な英語を直していく、という本。
てっきりデイビッド・セインの本かと思った。デイビッド・セインの本みたいに、日本人英語を直訳して変な意味になってそれが笑える、みたいな要素は一切ない。
「これをご縁に、これからもよろしくお願いします」をPlease continue this relationship.とか、「ご迷惑をかけないよう一生懸命やります」をI will do my best not to suffer you.とか、そういうのは不自然、という話で、結構一般には言われている話だと思う。そういう話を聞いたことがない人は読めば一通り勉強できるかもしれない。というか、それが不自然であるということに、一体どのくらい勉強すると気づくものなのだろうか、と今思った。アメリカに引率する社会科の先生に、最初の挨拶で「ご迷惑をおかけすると思いますがよろしくお願いします」って英語で何ていうのか、って聞かれて、英語ではそういうことは言わないので、言うとすれば「生徒たちがこの研修を経て大いに成長してくれることを期待します」って言えばいいと思いますよ、って教えたことを思い出した。
ただおれはビジネスの場面とかに遭遇したことないので、おれの表現の幅を広げるのには役立った。こういうの聞けばもちろん分かるけど、自分で使えるかって言われたら全然使えないよな、って思うものばっかりで、勉強になる。以下、そういう部分のメモ。
「常々あなたとお話ししたいと思っていました」I've been wanting to speak with you. (p.18)は、I've been wanting to...なんて進行形はおれ使えないなあと思った。「ちょっと今手が離せなくて。」はI'm a little tied up right now.(p.43)と言うらしい。tied upだって。「スケジュールがタイトなので」はI'm afraid we're on a tight schedule. (p.55)と言う。「あなたを否定するつもりはないのですが…」はI don't mean to contradict you, but...(p.63)で、ここでcontradictなんていう単語を使うんだ、と思った。No offense, but...なら知ってるんだけど。「あなたがそのように考えた経緯はわかるけれども」は、I understand where you're coming from, but...(p.69)みたいに、comeをこういうところでサラッと使える人って上級だと思う。「どうぞおかまいなく」はDon't mind me.(p.76)で、使いそうなのに使ったことないなあ。leagueという言葉も使ったことないけど、例えば「彼は、私たちとは完全に別格です、彼には到底かないません」はHe's tottaly out of our league.(p.96)と言うらしい。他にも「私は力不足です」は、I'm afraid it's out of my league.(p.143)らしい。「言った言わない」を英語でhe-said she-said thingと言う、のは初めて知った。We don't want to make it a he-said she-said thing.(p.73)のように使うらしい。「勉強になります」はThat's very informative.(p.109)だって。informativeって確かに会話で簡単に使えそう。I will do my best.はあんまり良くない、っていう話はいろんなところで聞いた気がするけど、それは「『がんばるけれども結果的にできなかったらそれはそれまで』といったようなニュアンスもあり『できなかったらごめんよ』といった多少投げやりな姿勢に取る人も出てきます」(p.128)ということは、もっと学校で教えてもいいかもしれない。I will work hard.も同じ。「がんばります」とか実質意味のない言葉は言わないこと、という感じ。up to speedという熟語も使ったことないなあ。Please bring me up to speed on this matte.「この件について、(みなさんと同じ理解になるよう)内容を教えてください」(p.134)のように使うらしい。断るつもりで「お話は承りました」で、日本人が言いがちなのがDuly noted.(p.137)らしい。何それ?そんなこと言うの?おれの勉強不足だった。で、そうは言わないで、I understand your point, but...とかI'm afraid we can't accommodate your request at this point in time.と言うらしい。accomodate a requestっていうのも知らなかった。「かえってご迷惑ではないですか?」は、Are you sure I'm not creating trouble for you?ということで、troubleとcreateを結びつけるというのも知らなかった。あと知らなかったことと言えば、「実は生産現場などでは、『改善』はkaizenとして英語になっています。それくらい、日本のモノ作りの工程における改善プロセスは当然敷かれるべきだと、世界のモノ作り業界では認識されている」(p.156)のだそうだ。でもkaizenって通じる場面が想像できないけど。最後に電話の会話。「電波が悪いようです」って確かに学校では絶対に教わらない電話のフレーズ。We must have a bad connection.と言ったり、あるいはI must have bad reception.と言えばいい、ということだそうだ。
ということで、自分の表現の域に入っていない、使えそうなフレーズがそれなりに見つかり、意外と勉強になった、というのが正直な感想。(25/05/24) -
Posted by ブクログ
ネタバレ[読んだ理由]==================
NHKラジオ講座を担当してる人の著作だったので、気になって。
[読んだ後の感想]==============
■第一章:同時通訳者の頭のなか
・同時通訳者に求められるのは「イメージ力」と「レスポンス力」
・イメージ力:様々な英単語について深く知り、頭のなかでそれぞれの情景や雰囲気を思い描く
・レスポンス力:
・文法力:文法を理解していると英語の構造が分かり、どんな単語が使われるか予測しやすくなる
・語彙力:たくさんの英語にふれて、それを自分のものにしていく
■第二章:先ず抑えておきたい英語学習の3ステップ
・英語学習の柱:
・インプット:
・アウトプット:
・継続:
・インプット・アウトプットの勉強は両方を平行して行おう。
・英語は早いのではなく、短いだけ。
『英語リスニングのお医者さん』
・間違えた後のフィードバックを活かすことが大事。
間違えることは上達への第一歩。
・継続するには英語学習のシステム化を。
あれこれ考え図に、毎日の学習時間が決まっているシステムをつくる。
■第三章:同時通訳者が実践!英語のプロの勉強法
・シャドウイング:レスポンス力を鍛える
・リテンション:短期記憶力を高める。
一文を聴いてから後で、聞こえたものをそのまま同じ言葉で繰り返す。
・パラフレーズ:イメージ力を鍛える
聴いた内容を、別の言葉を使って表現する
類語辞典や英英辞典が有効
・業界用語は、同業の外国企業のホームページで。
・中級以上は、読書量が言語能力を左右する
翻訳を読んでから原書を読むと、気持ちがめげにくい
・ディクテーション:文法力とリスニング力強化に有効。
・英会話レッスンは、教わる場ではない。
何を教えてもらうか、何を勉強するか、はむしろ受講生が考えていくべき。
■第四章:同時通訳者は道具を使い倒す
・英英辞典:自分のニュアンスに関する感覚が正しいのかを確認する
■第五章:英語はコミュニケーションのツール
・想定会話を、ビジネスの現場でも用意しておく
・日本では「丁寧」は、立場が上の人に使う。
英語圏では、知らない相手に対して使う。 -
Posted by ブクログ
・すべての内用を訳すわけではないが、すべての言葉を訳すわけではない。p23
・同時通訳者が大切にしているのはイメージ力とレスポンス力。
本書の趣旨であるテーマからは外れるが、オバマ米国大統領夫人のスピーチは生きるうえや仕事のうえで参考になった。
大統領選での選挙スピーチ。黒人の女の子が「黒人って大統領になれないんでしょ?」という問いかけから「黒人だと世の中に限界にあると10歳の女の子でも思っているんです。もしオバマが大統領になれば、そんな風に思っている人たちに希望を与えられます・・・」と民主VS共和の戦いではなく、それ以上の大きなスケールの枠組みのなかにもっていく。しかも小さい女の子という身近な話を人類の希望という大きな話にぐんと広げて捉えること。 -
Posted by ブクログ
我が家の子供たちがだんだん上手に話ができるようになるにつれて、ふと考えてしまうことがあります。
子供たちの日本語と、俺の英語。どっちか上手なの?
実際には考えるまでもなくお父ちゃんの完敗なんですが、
じゃあ俺の英語って、ネイティヴにはどう聞こえてるの?
恐らく、バブバブ言ってる赤ちゃんレベルなんじゃないかと。
こんなオッさんがバブバブ言ってるわけです。
相当キモいです。
ほとんど嫌がらせです。
でも、ものすごく印象に残っている出来事があります。
あるカナダ人と話していた時、自分の会話力不足のために、打ち合わせにものすごい時間がかかってしまったのを詫びたんです。
その時の彼の言葉。
でもトニーの英語は、俺の日本語より100倍上手いぜ。心配するな。
もちろん、彼は日本語を話せないんですが、この言葉にどれだけ救われ、どれだけ勇気づけられたことか。
一生忘れられない言葉です。
とは言え、オッさんならオッさんらしく、そろそろバブバブは卒業したいものです。
この本では、中学レベルな簡単な単語を使いながら、相手の心に響く言い回しを教えてくれます。
あとは実践あるのみ。今夜もお風呂で一人練習です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル通り、通訳を仕事としている人が自身の思考プロセスについて分解して記している。この本によると「イメージ力」と「レスポンス力」が英語を使うにあたっては不可欠である。
「イメージ力」とは言葉を字面で捉えるのではなく風景で理解する力のこと。英語もアルファベットの羅列ではなく何について話されている内容なのか、情景を思い浮かべながら聞き取ること。そうでないと英→日(逆もしかり)がスムーズに行かない。異言語どうしで1対1の表現が必ずあるとは限らないので、方程式のように暗記するだけでは表現に幅ができてしまうということであると理解した。よく英語は音の言語で日本語は書の言語であると言われる。アルファベットそれぞれには意味がない一方、日本語は元来が象形文字であり、書き記されたものにこそ意味が宿っているからである。日本語を母国語とする人には書いて覚えて育つ経験が根深いと思うが、そういう意味では英語を書いて覚えるという方法は本質の英語にたどり着くには回り道ではないかと思った。
もう一方の「レスポンス力」は瞬時に返す思考の瞬発力である。これを鍛えるには、定形の単語と構文を大量にストックしておく必要がある。また相手の言ったことをリフレーズしたり自分の立脚点を明確にして多少論点から外れたことでも返す態度が求められる。相手の質問を完全に理解した上で求められている答えを返す必要はないのである。英会話はどれだけ発話したか、が会話への貢献としての指標になると聞いたことがある。質ではなく量が英会話のキーであり、そういった意味で英語ができるかどうかはスタンスの問題(間違いを恐れずに行動できるかどうか)であると思う。
上記二つの力を身につけるためのおすすめトレーニング法がたくさん書かれた実践的な本である。英語を学問として学んだことのない方やグローバルな環境に突然放りこまれた方にとって、english speakerとやりあうために必要なスキルの地図として本書は有用であると感じた。