松永正訓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレTwitterで面白いって流れてきたので読んでみた。
著者は小児科の先生なので、大人相手の病院とはちょっと違うかなというようなところがちょこちょこあったので子どもに縁のない人間にはあまり響かないかもしれない。
あと、読んでも納得できないところとかも多々あった。例えばGoogleマップのクチコミは当てにならないという考えも、まぁ確かに実際に行くと別にそれほど悪くもないよね、みたいなことがほとんどだから概ねその通りではあるのだけど(でもクチコミあてにならない!とてもいい先生!とかは無いよ)、全部100%カスハラや嫌がらせではないと思うのよ。
あと、当たり前だけど患者さん側が医者に本当の気持ちを話していない可能性だってあるわけで、時々著者が患者さんはこうだと思うみたいなことを書いていると、本当にそうかなぁ?と思ってしまった。医者側の意見の本と言いながら時々患者側を推測で語っている部分があってそこはちょっと懐疑的だなと思ったし、著者が自分がそう思っていることを疑問に思っていないところにも引っかかりを覚えた。
本の中で一番面白かったのは「おいしい患者」って思ってない?の診療報酬にこだわる医者の見極め方。
ちょうどカモにされてる?って体験をしたばかりだったので(歯科でだけど)そう思ったら病院を変えようって書いてあったので勇気をもらった。
個人的に本に書いてない中で医者に聞きたいのは、誤診について。開業医って誤診したとしてもそれを知る機会って多分無いと思うので(誤診された人は別の医療機関に行くから)、その辺をどう思うのかが知りたかったなと思った。
納得できないところは多々あるけど、概ね面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ開業医は誰でも治せる病気を診ている、というジレンマがある。開業医はつまらなさそうだった。
ビル診=ビルの中の診療所。建て貸しシステムで自己資金なしでも医院を作れる。
国立大学の授業料は、他の学部と同じ。私立は、慶応などが2500万、一番高いのは川崎医科大学4500万以上、平均3200万。開業しないと回収できない。
開業医が儲かるのは患者数が多いから。大学病院は、研究や授業があるので患者数は少ない。
医師のストレスは当直。
電子カルテは必需品。カルテの役割が以前とは違う。電子カルテは自分がつくるもの。
X線は、身体の中の空気を見る。肺は空気なので透過する。透過しなければ影ができる。超音波は実質臓器=中身が詰まった臓器。
小児科は検査よりも聴診器とコミュニケーションで診る。
診断が就けば処方は自動的に決まる。標準治療、ガイドライン通りに治療するだけ。
大病院のベッドが満床というのがストレスになる。重症患者の受入れ先がないこと。
医者が本当のことを告げていないのではないか、という不満がある。
内科と小児科の違い。子どもは成長がこれから。熱は下げない場合もある。
セカンドオピニオンは自由診療。大学病院では3万円だった。
来た順クリニックと予約制クリニックの違い。来た順だと発熱外来はできない。
あらゆる薬をクリニックが出せるわけではない。電子カルテにない場合、など。風邪薬カルボシスティンで十分な場合が多い。
インターン制度は1968年まで。そのあとは研修医。初期研修医と後期研修医に分かれる。研修医の給料も高くなった。大学病院は研修医の実験台にされる、濱違い。今は一般病院にいる。
専門医になっても、一人前とはいえない。手術数が少ない。
研修医がアルバイトをすると一日5万円もらえる。
後期研修を終えると一般病院に就職するか大学の医局に残るか。大学に残っても定年までいるのは教授ひとりだけ。
医師は、開業医、大学病院の医師、一般病院の医師、の3種類煮別れる。大学病院以外では臨床の割合が高い。
勤務医は1500万程度、開業医は2500万、フリーランスの医師もいる。
大学病院では英語の論文を書く。手術は難手術は教授がやるので経験は増えない。
外科医は手術が好き。一般病院では手術がたくさんできる。
開業医の楽しみは自分の時間ができること。夕食を家族で食べられる。
ガイドライン、標準治療が決まっている。
最近は女性の入学者は30%程度いる。解剖実習がハードルなのではないか。
千葉大医学部に英語が採用されて女子の比率が高まった。女性のほうがおくぼうな人が多いので手術には向いている。
外科医は長くやると山の頂に立てる。内科医は学問的業績を積める。開業医は名医でなくてもいい。軽症の中の怖い病気を発見できればいい。
勤務医ならば、入院させて様子を見ることができる。開業医はそれができない。
子どもは3歳半の壁。肺炎になる確立が下がる。
子どもに点滴は難しい。血を薄めているようなもの。
心の病気は、身体の病気を除外してから。
医薬分業で、薬を多く出しても儲からなくなった。7種類以上出すと点数が下がる。
小児医療は特別ルールがある。6歳未満。報酬金額が一定。何もしないことが一番儲かる。マルメ。検査しても診療費は上がらない。
手術は時間をかけてもいい。徹夜でいい。 -
Posted by ブクログ
千葉大医学部を卒業後、小児外科医となり、大学病院勤務後、現在まで17年間、開業医をしている著者がその舞台裏を赤裸々に語る。
クリニックを開業する際の資金の工面、開業医の生活ぶり、患者との距離感、診察しながら考えていること、看護師に求めることなど、興味深い話が満載だ。
特に興味を引かれた点を以下に列挙しておく。
・開業の際の資金調達には、医療に特化したリース会社があり、開業コンサルタントも引き受けてくれる
大家にクリニックを建ててもらい、借金を返していく「建て貸し」という方法もある。
・電子カルテは業者から買うより、中身やひな形を自分で「作る」べき。
・開業医にとって最大のストレスは重症患者の受け入れ先が見つからないとき
・セカンドオピニオンは自由診療であり、保険は適用されない。
・風邪に抗生剤は有害無益。体内に耐性菌が増え、将来危うくなる。
・年収平均は病院勤務医が1479万円、法人の開業医が2530万円、個人開業医が2458万円
・患者が医者を選ぶときに見極めるポイントは「医療」だけではなく、家族の悩みに答えてくれ、家族を支えてくれること。
・子どもの診察で、虐待らしき外傷を見つけても、児童相談所への通告は、親との関係が悪くなったり、それを断ち切ったりすることになるので難しい。
開業医の診察を受けるときは、他の患者も待っていることから、病気の原因、薬の効能や副作用などについて、腑に落ちるまで聞けないことが多い。また、開業医ともっと親しくなりたいと思うこともある。
そんな自分が、いくぶんでも開業医との距離を縮められる話が書かれているのかなと思い読んだ本である。結果的に、あちこちに経験談やホンネが書かれており、それなりに面白かったが、専門が小児科であり、大人の患者の診察に関する話題が少ないような気がした。 -
Posted by ブクログ
何冊か書いてらっしゃるのか。寡聞にして、存じ上げなかった。
読みやすい文章で好感。
小児外科医で、大学病院、一般病院の勤務と、開業医の違いも含めて披露していただく。もちろん、一番気になる収入の辺もそうだが、この先生が、ご本人の著を信じれば「算盤より仁」であるのだけど、それでも一般ピーからすると色々違う。まあ、命預かってるし当然の報酬と思いながら、そこまで使命感持ってやってる人と、そうでない方、ここはどう見分けるのだろう。
若い先生は、患者志向、みたいに仰っている点もあったと思うが、最近あった先生の、患者を症例としか見ない感じもあって、人それぞれだと思った。
開業するときの苦労、特に人を集めるところとか面白かったな。
かかりつけ医の大事さも理解出来たと思うが、かかりつけ医がクソかどうかなんか患者側からしたら全然分からないわけで、一旦決めたら信じろみたいなのはどうか。
そんな、理想的な駐在さんみたいな先生、どんだけおるの。
その辺が、医師が信じられてないところだと思う。
信じられるかどうかすら分からないのに信じないとしょうがない患者の気持ちもわかって欲しいのだ。
個人的に色々あって。
開業医の仕事は、診療ではなく診断、という言葉は至言。