小島信夫のレビュー一覧

  • 靴の話/眼 小島信夫家族小説集

    Posted by ブクログ

    一応、アメリカンスクールや抱擁家族は以前に読んだが、なんとなくまた気になったので読んでみた。が、やっぱり掴みどころの無い部分があって難しい。特に「靴の話」とか。「棲家」はベタなホラーのようだったが、怖かった。正直、感想をまとめるのが難しい。また読もうかな。。

    0
    2017年05月15日
  • アメリカン・スクール

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    文章が独特できれいとはいえない。奇をてらっている文章ではないが、ごつごつした読みにくさがある。
    そのへんで好みが分かれそうだが、僕は好まない。

    0
    2018年12月30日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    アメリカかどっかで刊行されている世界文学全集的なものには、小島信夫のアメリカンスクールが常連らしい。ということで、代表作を読んでみたが、合う合わないでいったら合わない小説だった。
    気持ち悪い読みにくさがあるのは、それぞれの登場人物にまったく共感できないからなんだろう。妻が死ぬ当たりまでは、何か分かる感じがしたんだが、それ以降がよくわからん。というか、この息子と娘がまったく理解できない。娘にいたっては、読み飛ばしたかもしれんが、だいたいの年齢すら不明。なんとも不思議で気持ち悪い小説だった。

    0
    2015年07月22日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    保坂和志さんの本が好きだという話をしていたら、小島信夫さんの本を薦められたので、読んでみた。私が保坂和志さんの小説に持っている関心と、小島信夫さんのこの小説では、あまり接点がないように感じたのだけど、小説として楽しんで読んだ。読み進めてわかったのだけど、この小説は保坂和志さんの『書きあぐねている人のための小説入門』に引用があった。
    私はあまりこの小説に関心が惹かれなかったので、ありきたりな感想しか持てなかった。一つ思ったのは、この小説の台詞が、時代の差もあるのだろうと思うのだけど、あまり口語で使わない言い回しや語尾だったので気になったのと、誰が喋っているのかわかりにくく感じる箇所が多かった。摩

    0
    2014年05月18日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    私にとって不思議と言うか絶えず落ち着かない異和感を与える小説空間でした。 壊れてしまった家族なのではないのかと読み進むうちに想いました。このようなへんてこな会話って日常生活に起こるのだろうかと想いました。読んでいて楽しい作品では決してありません。なにかしっくり来ないまま作品は終わってしまいました。とにかく今まで味わったことのない作品です。いや、待てよ。似たような作品に出逢ったような気がします。そう、島尾敏夫著『死の棘』での作者とミホ夫妻の会話の雰囲気が朧げに浮かんできました。私の勘違いでしょうか。

    0
    2013年10月11日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    へんなひとだー、と思う。書き方がかなり独特。解説に「喜劇性」とあったけど、たしかに。はぐらかすような、ぬめるような、微妙なとちり方したり。うまいことはまってくる時は気分よく読めるのだけれど、ちょっと一読じゃむずかしいかな。だいいち、結婚生活のことはよくわからんし。でもやっぱり妙に気になるところはある。
    奥さんが亡くなって、第三部の最後のあたりのセリフなんかちょっと泣けそうだったよ。

    0
    2013年06月30日
  • アメリカン・スクール

    Posted by ブクログ

    表題作と『微笑』は面白かった。安部公房みたいな不条理テイストな作品多し。アメリカや支配を通して書き出す劣等感とか敗北感みたいなものがすごく上手い。

    0
    2013年04月30日
  • うるわしき日々

    Posted by ブクログ

    本のレビューということに凝っていたことがある。でも、ある時期、ある種の不毛さにはたと思い悩んでしまった。

    多くの本をレビューするために読み、それを要約する行為が空しくなったのである。

    それは、そういったレビューをする自分の背景となる教養の薄さへの絶望というものとは少々、違っていた。むしろ、そこで書かれている何かを、何か別の経験や比喩に置き換えていく行為というか、もっと正確に言うと、そこで表現されているものを、自分の既に知っている何かに置き換えていくことについての徒労感のようなものだ。


    多くの本を、自分の既存の棚の中に整理していく行為に何の意味があるのだろうか。自分にとって、意味がないと

    0
    2011年02月13日
  • 墓碑銘

    Posted by ブクログ

    自分に中立的な歴史的知識欠けているからか、戦争文学は苦手だ。
    ただこの墓碑銘は戦争を題材にしながらも、自己同一性を問うのが主題となっている。
    「戦争反対」とか「平和」なんていう面倒な主張はない。
    多少日本人の描かれ方が気になるかもしれないが、これはこの世代の作家のデフォルト設定とも言えるのであまり気にしないのがいいと思う。
    日米のハーフとして生まれたトミイ・アンダーソンこと浜仲富夫が日本兵になり、自己の存在を見つめる物語。
    浜仲自身の心境は非常に分かり易く描かれていると思ったのだが、小説としては凡庸。
    映画の話も後々大きな意味を持ってくるかと思いきや、あっさりと使われただけで終わっ

    0
    2011年02月01日
  • アメリカン・スクール

    Posted by ブクログ

    浦野所有。

    おもしろそうな芥川賞作品ないかな~と思って見つけたのが、この作品。恥ずかしながら著者名も初めて知りました。

    短編集となっている新潮文庫版では、表題作のほか「汽車の中」「馬」がおもしろかったです。ほとんどの作品で主人公となっているのが、弱気で妄想癖のある男。「アメリカン・スクール」は、トラウマのため外国人を前に英語が喋れない英語教諭のお話です。その教師が、「外国人学校でデモ授業をやろう」という勝気な同僚を相手に、一人勝手に精神戦を展開するというものでした。

    「汽車の中」「馬」でも似たようなタイプの男が、直感と本能のままに行動し、何を考えているのかわからない動物的な女を相手に、知

    0
    2010年05月13日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    なんじゃこりゃあ!
    ドロドロどろどろの修羅場満載。
    ジョージ登場から、この家族は一気に崩れおちていってる。
    不倫したと思ったら、死ぬって!妻!いきなりすぎだよ!
    そして新しい妻を探すのも早すぎだろ!夫!
    子どもたちはグレる。
    結局崩壊ーどーん。

    0
    2009年10月13日
  • 月光・暮坂 小島信夫後期作品集

    Posted by ブクログ

    小島信夫の後期短編集。
    彼の作品はずっと読みやすいものだと勝手に思っていたけど、この本は結構厳しかった(ただでさえ自分は短編を読んで感じる能力が劣ってるので)。
    過去に書いた作品から新たなエピソードを紡いでいるものがあって、元ネタを知らないと難しい気がした。
    文章も繋がりが一読しただけでは分からない部分が結構あった。
    この本から小島信夫に入るのは危険だと思う。
    前もって他の作品を数冊読んでから、手に取ることをお薦めしたい。
    そうすればある程度は楽しめるかと。
    個人的に良かった作品は「天南星」かな。

    0
    2009年10月04日
  • 墓碑銘

    Posted by ブクログ

    『寓話』を読んでいると、また読みたくなる。『寓話』を読まなくても、きっとまた読みたくなる。何回目で面白さが減るだろうか、なんとなく想像もつかないような、小島信夫のすごさににやりとする。

    0
    2009年10月04日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    3度目か4度目の再読、は再読とは言わないか。
    何度読んでも少しも減らない、この凄さと面白さはなんだ。
    読んでいる時間は自分の時間なのに、
    その流れも変えてしまうような不思議な時間感覚が生まれる。
    小島信夫は天才なの?

    0
    2009年10月04日
  • 抱擁家族

    Posted by ブクログ

    はじめのあたりは外国人とねんごろになった妻に右往左往する夫の姿に焦点が絞られていて、奔放な女に対する嫌悪感や情けない男への苛立ちを感じつつ読み進める。このあたりは『痴人の愛』なんかと似た感触かもしれない。その後夫婦の問題は一旦回復、「夫婦がプールで泳いでたわむれている。それから芝生の上で抱擁しながら倒れる。しばらく横になっている。彼女の贅肉の一つ一つにじかに感じているのだが、空想の中では、俊介も妻も贅肉をおとしてずっと若々しい。…それから寝室、自分は彼女を子供のように抱いていたい。…何か睦言をしよう。騒々しいのはごめんだ。静かなおしゃべりなら大歓迎だ。将来の話は淋しすぎるし、ずっと二人が知り合

    0
    2009年10月04日
  • アメリカン・スクール

    Posted by ブクログ

    表題の芥川賞受賞作を含めた8作品が収録されている短編集。
    「燕京大学部隊」という話の中に「ホワイラ」という言葉が出てくる。
    永年の謎であった「ノーテンホワイラ」が解明された。

    0
    2009年10月07日