田中経一のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
すばらしかった
最後でき過ぎ感が出てしまったけど、たくさんの愛があふれたレシピに涙腺が(笑)
久しぶりに読むのを止められない本に出会いました。 -
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ネタバレミステリー要素は薄めですが、私的には好きな小説でした。
読み始めた時はてっきり、佐々木みつるが大日本帝国食菜全席を作ることがゴールのお話かと思っていましたが着地点は全然予想と違いました笑笑
苦境の中でも、料理というもの愛し、汚さないように奮闘する直太郎が印象的でした。根っからの職人気質だけど、本当は愛に溢れた優しい人なんだろうなと想像します。
料理は愛情を伝える手段であり、誰にとっても平等であることに改めて共感しました。また、私の趣味の音楽にも通ずるところがあると感じました。
最後の料理請負人という職業もとても素敵だなと感じました。もし私が料理を頼むなら、母が作ってくれた煮物かなぁ〜(´-`) -
Posted by ブクログ
死を目前にした人に、かつて食べたことのある最上の味を完璧に再現する最期の料理請負人、佐々木。
彼には一度食べたことのある料理を再現することが出来る麒麟の舌があった。
第二次世界大戦中、天才料理人、直太朗が完成させた究極のレシピを再現して欲しいという依頼を受ける。
借金が嵩む佐々木は、胡散臭い依頼だが、受けざるを得ない状況に。。。
物語は、現代と第二次大戦、両時代が交互に描かれる。
天才料理人に何があったのか、レシピはどうなったのか?謎が氷解すると共に、感動の嵐が(ToT)
ミステリ好きのおばさんには、なんだか退屈だなぁと思いながら、ゆっくりペースで読み進めた。
物語も後半の、さらに後半に差し掛かった時、新事実が次から次へと。
最期の数ページにすっかり泣かされてしまった。 -
購入済み
面白かったけれど・・・
最初から緊迫感のある面白い本でしたが、最後の方がちょっと甘く緩い感がしてしまった。
確かに色々きちんと布石が敷かれ、伏線としての辻褄は合っているものの、最初の緊張が心地よく感じていたのにちょっと残念。よって星四つ。 -
Posted by ブクログ
家で料理を作るくらいなら、コンビニでさっさと弁当を買って、食事にはなるべく時間をかけない生活をずっと続けていた自分が、なぜか毎週欠かさず見ていた料理番組が「料理の鉄人」だった。
料理番組を見ているというより、どちらかというと60分一本勝負の格闘技を見ているような気分だった。
フォアグラとかキャビアとか食べたことなかったし、見たこともない食材も多かったし、味の想像なんてついていたのかどうかも疑わしいが、画面に映る独創的な料理の数々を、ああいつか食ってみてえと生唾飲んで眺めていた。
和・中華・フレンチの達人がいたが、最強だったのは和の鉄人・道場六三郎。
この本は鉄人の中の鉄人・道場を中心に据えて様々な過去と因縁を暴いていくミステリー。
登場する鉄人や審査員もほぼ本名で登場してくるので、頭のなかでは「料理の鉄人」のイメージのまま読めて楽しかった。
料理の鉄人が始まった経緯や、料理人の出演交渉の裏側などとても興味深い。元プロデューサーの著者しか知らないことが多くあって、一応フィクションという形をとっているが、実際に起こった事件とかも多くあるのだろう。挑戦者も店の看板を背負って出てくるわけだから、そりゃ負けないようにああだこうだ条件はつけるよなぁ。
ちょっと難点をあげると、登場人物の心理面描写が単調に感じられた。小説のスジは面白いのにもったいない。思うに、このストーリーとテーマの重さを表現するには、もっと登場人物たちが葛藤する描写を入れて分量を増やさないと読者には伝わらないと思う。そんなに結論を急がなくてもいいのに。倍くらいにしてもいいと思う。急いだばっかりに「火サス」みたいな展開になっちゃったぞ。その辺がテレビ出身の方が書いた本だなあと思う。
でもね、面白い。料理の鉄人が好きだった人は絶対おもしろいと思うはず。
最近映画化された『ラストレシピ』の原作本も気になるので読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
本書『キッチンコロシアム』は、1993年から1999年までフジテレビで放送されていたバラエティ番組「料理の鉄人」をモチーフにした小説です。
(本文中に出てくる和・洋・中の鉄人たちの名前も番組の名前をそのまま使っている)
ストーリーに淀みがなく、初め、すべてが分からないところから徐々に全体像が見えてくる感じのストーリー展開が読みやすいし、引き込まれました。
本書では、鉄人と挑戦者の料理バトルの場面を中心に物語は展開しますが、
料理という題材をここまで熱く書いた作品を自分は知りません!
本文中で、和の鉄人道場六三郎の言葉として対戦対手に対し、
手を加えすぎて、本来の味を損なわせているという意味を
「しゃぶしゃぶはよかったがサラダはいただけない。
あれは旨すぎるな」
と表現するのはうならされました。
「ただの使用人に過ぎなかった。12年もの時間を使い料理を学んできたつもりだったが、それはあの店の料理を完全にコピーできる技術を習得するための月日だった。そこには自分自身の料理など一つも存在していない。」
と、負けた料理人たちの葛藤の様子もリアリティがある。
試合に負けた日の苦悩というのは鉄人たちも同様で、
「助手の子が鶏に油掛けをしていた時にちょっと雑だなと感じてはいたんだが、それを注意しそこなった。カレームのような挑戦者が相手の場合、どっちがおいしく作れたかという戦いにはならない。どっちが失点を多く積み上げてしまったか、それが勝敗をわける。それがわかっていながらおれはその注意を怠ったわけだ。」
と自らの料理を猛省する。
料理バトルは悔しいだけでなく、バトルを通して成長できるというのが本書の面白いところだと感じました。
「五十を過ぎている僕が、いまじゃ持売れるに勉強をし始めているんだ。鉄人をやるまではなじみの客相手の料理でよかったけど、いまは日本中の人が僕の料理をみている。挑戦者に勝つ以上にその人たちをがっかりさせたくない。」
この意気込みで料理をしているシェフは日本中にもあまりいないだろうと思う。
この料理バトルの裏側で繰り広げられる駆け引きや因縁、浮かび上がる家族の物語とは?
本書は、バトルの熱さ、人間ドラマ、ミステリー、料理、陶芸など様々なテーマが入り乱れているものの、そのすべてがそっくり料理されていて、様々な味が楽しめる絶品です。