あらすじ
第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された、絶対味覚=麒麟の舌を持つ佐々木充。彼はそれを“再現”する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー!
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すばらしかった
最後でき過ぎ感が出てしまったけど、たくさんの愛があふれたレシピに涙腺が(笑)
久しぶりに読むのを止められない本に出会いました。
盛り上がりまでは
ちょっと時間がかかりましたがまるで推理小説の様な展開に一気読みしてしまいます。
食べることって生きていく上で必要で当たり前の事なのに戦争と言う大きな流れの前にはそれすら利用される事実に目を覆いたくなります。料理は世界を越えると信じている主人公は特にしんどかったと思います。
唯最後まで読むと清清しい気持ちになりました。是非オススメします。
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第二次世界大戦中に、天才料理人直太郎が完成させた究極のレシピを蘇られせて欲しいと依頼される。幻のレシピを探していく中で、徐々に謎が明らかになっていくミステリー小説。展開が面白くて、最後はまさかの展開に涙。
大日本帝国食菜全席204品も掲載されていて、すごいなぁと思った。
テレビ料理の鉄人の人が著者だと知り、納得。
Posted by ブクログ
随分前に購入して本棚に眠っていた一冊です。
最近はビジネス書やエッセイ等しか読んでおらず、
久しぶりの小説でした。
もうとてつもなく面白い!
早く次を読みたいだけど、読み進めると終わってしまうという葛藤に何度陥ったことか!
ラストシーンは3回以上読みました。
この本は売らずに大切に保管したいと思います。
最後のページに書かれてある大日本帝国食菜全席のメニューは圧巻です。
私の中では2024年のナンバーワンです!
Posted by ブクログ
物語の展開にテンポ感があり、一気に読み込んでしまうぐらい没頭できる作品だった。悲しみ、優しさ、情熱…色んな感情が蠢き、場面展開も多いので、頭を使うストーリーで読み応えがあった。
過去と現在が繋がる所では鳥肌がたった。
また少し時間空けてから読みたいと思う。
Posted by ブクログ
舞台は満洲。中国名が頻繁に出てくるので最初は文字が頭に入ってこず苦戦。
ただ中盤から少しずつ謎が紐解けていき、ページを捲る手が止まらない。ラストは想像以上の真実があり、時代に対する憤りを感じ心が痛んだ。と同時に感動もあり非常に上手くまとまっている。最後一行がとてもカッコよく物語を締めくくっている。
Posted by ブクログ
久しぶりに面白い本に出会えた。料理人や戦争といったテーマに隠れて、愛情や友情の話が上手く織り込まれていて、とても読み応えがあった。別の作品も読んでみるつもりです。
Posted by ブクログ
★4.5/5.0
個人的には面白く読めた作品でした!
楊が中国共産党のスパイっていう話がでてきたあたりから、爆速で読み終えちゃいました笑
それくらい、物語にのめり込めた。主な登場人物としては、満州国の時代に山形直太朗と千鶴、楊晴明、現代に、佐々木充(村田満)、幸、楊晴明っていう構成だったけど、個人的には中高で習った満州国の話が、こんなにもスラスラと入ってくるとは思わず、でも、物語に上手く組み込まれてるからこそ満州国が建国された時代がどのような時代だったかを以前よりも知ることが出来たと思うので、そこは良かったかな。
「麒麟の舌」という表現は知らなかったので、この物語を通して知ることが出来た。絶対音感みたいなものなのね。
山形直太朗が素晴らしい料理人だということ、楊晴明をはじめ、山形の周囲の人間はみな、山形の料理を絶賛してたことが分かったし、この物語の真相が明かされた時はスッキリした。
「うちの家族は、どうしてレシピでしか愛情表現できないんですかね」っていうのがとても印象的で、でも、愛情表現のしかたって色々あるんだなとも思いました。
春夏秋冬各51品、計204品の料理を、しかも、三宅少将に頼まれた時のレシピの内容だけじゃなく、大切な人たちのために書き換えたレシピも完成させた山形直太朗、やっぱり天才なのでは?と思ったそんな物語でした。
まあ、5000万なんて大金がどこから出てるのかとか、あまりにも楊が色々と知りすぎているところとか、尾行の件とか、あんまり詳細に語られてない部分で気になる点は多少あるけど、家族愛みたいなものを感じられて良かったです。
めちゃくちゃネタバレだけど、山形直太朗と楊晴明の関係、楊晴明と幸の関係、色々なものが最終的に修復されて本当に良かったです!
Posted by ブクログ
ワクワクしながら読みました。。400ページも苦になりませんでした。
満州で皇帝溥儀と昭和天皇に供するためのレシピづくりを関東軍に命じられた天才料理人と、そのレシピを探し出し再現することを依頼された最期の料理人の話が交互に。壮大なミステリー。回収もことごとく上手くハマり読後感も良かったです。
作者は「料理の鉄人」等の演出受賞歴を持つ方。映画もヒットしたそうですね。
サブタイトル「麒麟の舌」とはキリンではなく、中国で想像上の神聖な動物のこと。舞台が満州なので、神聖で優れた舌、ということです。「絶対音感」と言いますが、一度、食べたものを再現出来る「絶対味覚」 というのがあるのでしょうか。
Posted by ブクログ
ラストレシピ 田中経一 著
知るひとぞ知る料理の鉄人のディレクターを務めた田中経一さん。
天は、人に何ぶつも与えるのか?と感嘆してしまう。
戦時中と現代。
日本と中国。
民間人と軍人。
料理を愛した料理人と料理を武器とする料理人。
こうした対立構造の中で物語は進展していく。
ラストレシピ。
これ、もっと読まれてほしいなあ、、、。
物語の世界の奥行きや趣きが感じ取れる作品であるから、、、。
⭐️五こでは足りません。。。
Posted by ブクログ
ほんと面白かった。
戦時下の満州なら、あり得たかもしれない。改めて戦争は絶対ダメだ。
昔見た映画の「203高地」や 731部隊とか、同じ場所での出来事だという事が今更分かるとは、なんたる勉強不足。知らない事をこうやって本が教えてくれるんだと改めて本に感謝。
現在と70余年前それぞれの登場人物の感情を少し押し殺したようなやり取りで、緊張感が続いていて…最終章で全てがぴたって収まった時のハァ〜って温かく脱力できた感じがたまらなかった。
Posted by ブクログ
以前読んだことがあったのですが、
「面白かった!再読したい!」と思い1年ぶりに読み返しました。
レシピを巡るミステリー要素だけではなく、歴史が絡んだ壮大なストーリーです。
もちろん映画も観ましたが、映画はオリジナル要素が含まれており、また別の面白さがありました。
山形直太朗の天才的な料理への愛・センスを
戦略として使われて、
途出されるのが非常に勿体ない!
ただ直太朗の後半の人生は、
情熱的に料理に心血を注げることが出来ていたようで、戦時中で誰もが歴史に踊らされ好きなことができない中では幸せなことだったのかな...
それがレシピという形で最終的に子孫に受け継がれていって良かったです。
歴史って現代に生きる私たちにとっては
ただの過去という風に捉えがちですが、
一つ一つの出来事の中に、一人一人の人生の物語やその中でも懸命に生きようとする儚さがあったのだなと思いました。
他の方も書かれていたように、
親子の愛・師弟の愛・友情の愛がその時々の物語を紡いでおり、最後にその愛が一つになったところに感動しました。
何度も読み返したい小説は少ないですが、
3回目も読みたいな、と思える本でした。
映画を観て本を読みたくなった
映画を観て、思ってたよりミステリー要素が強く面白かったので本を読みはじめました。まだ途中だけど読みやすく、登場人物が違ってたりしてどうなるのか気になります。
Posted by ブクログ
ニノの主演映画ということもあり手を出すことに躊躇していたが、
友人からも書店の店員さんからもお勧めされ完読。
あらすじも何も知らずに読んだことから想像以上にいいお話だった。
映画より本の方が面白かった
ラストレシピ
最初は話題だからと読み始めたのですが途中からすっかりハマりました。第二次世界大戦前夜の歴史事情が少しわかっていたら余計に面白いかと。
Posted by ブクログ
佐々木充は大戦中につくられたレシピを探して欲しいと依頼された。このレシピは天皇を満洲に受け入れる際に使う予定だった究極の料理のためのもので、終戦の際に行方不明となっているものだった。
レシピを探すというストーリーとレシピをつくった山形直太朗、依頼した楊晴明、充のストーリーがからみあい、単なるミステリーではない楽しみがあった。
Posted by ブクログ
料理・食べる事が好き、ミステリーが好きどちらにも自分が属するという方は楽しく読めると思う。どちらかだけという人にはちょっと物足りないかも。
いくつか詳しく書かれたレシピは想像するだけで美味しそう!並んだ料理のタイトルは想像をかき立てる。
ミステリーとしてはちょっとご都合主義な感じがある。
冒頭にある言葉はとてもいいと思ったなぁ。
Posted by ブクログ
満州事変直後の時代と現在を行き来するスケールの大きな小説。軍の事情に振り回されながら素晴らしい料理のレシピを作り上げた直太郎。彼の血が後世に繋がって良かった。
Posted by ブクログ
ミステリー要素は薄めですが、私的には好きな小説でした。
読み始めた時はてっきり、佐々木みつるが大日本帝国食菜全席を作ることがゴールのお話かと思っていましたが着地点は全然予想と違いました笑笑
苦境の中でも、料理というもの愛し、汚さないように奮闘する直太郎が印象的でした。根っからの職人気質だけど、本当は愛に溢れた優しい人なんだろうなと想像します。
料理は愛情を伝える手段であり、誰にとっても平等であることに改めて共感しました。また、私の趣味の音楽にも通ずるところがあると感じました。
最後の料理請負人という職業もとても素敵だなと感じました。もし私が料理を頼むなら、母が作ってくれた煮物かなぁ〜(´-`)
Posted by ブクログ
二宮くんが主演した映画の原作ですね。
著者もテレビマンということで、謎解き、史実をもとにした2つの時代設定、国境越え、家族愛など、映像化を意識したシナリオになっている。逆に映像化ありきで描かれたものかもしれない。しかも、あの料理の鉄人の元ディレクターということで、知識に裏打ちされたレシピや描写がすごい。
それが小説であっても、しっかり楽しめる作品です。
ただ、料理に関しては、やはり映像は欲しいかなと。レシピも、庶民にはなじみのないものが多いし。
Posted by ブクログ
第二次大戦戦後の満州で生み出された幻の世界一の料理レシピを巡る物語。
料理そのものよりも時代や人物の描写がとても優れていて、かつ探偵的な要素も加わり、とても面白かった。
Posted by ブクログ
面白かった...けど、最後の充と幸さんが親子っていうのはいらないかなぁ...
そこまでいかないと、家族のために残した味が引き継がれなくなって、大団円にならないんだろうけど...でも偶然が重なりすぎて、なんか出来すぎな感じがしてしまった。
テレビドラマっぽい。元テレビマンの作品と思えば納得できるか。
Posted by ブクログ
死を目前にした人に、かつて食べたことのある最上の味を完璧に再現する最期の料理請負人、佐々木。
彼には一度食べたことのある料理を再現することが出来る麒麟の舌があった。
第二次世界大戦中、天才料理人、直太朗が完成させた究極のレシピを再現して欲しいという依頼を受ける。
借金が嵩む佐々木は、胡散臭い依頼だが、受けざるを得ない状況に。。。
物語は、現代と第二次大戦、両時代が交互に描かれる。
天才料理人に何があったのか、レシピはどうなったのか?謎が氷解すると共に、感動の嵐が(ToT)
ミステリ好きのおばさんには、なんだか退屈だなぁと思いながら、ゆっくりペースで読み進めた。
物語も後半の、さらに後半に差し掛かった時、新事実が次から次へと。
最期の数ページにすっかり泣かされてしまった。
Posted by ブクログ
ミステリー好きな友人からオススメされたので、購入。
佐々木という1人の料理人が、とある中国人から依頼を受けて、幻のレシピを捜索する話。
ミステリー要素もあるが、それ以上に、レシピを作り上げた直太朗の、料理に対する情熱やストイックな姿勢が強く描かれた壮大なものとなっている。
Posted by ブクログ
料理は人を幸せにするもの。
戦争中に失われた究極のレシピをめぐり、過去と現在の描写を交互に織り交ぜて物語が進んでいく。構成が素晴らしく、読みながらどんどん引き込まれていった。
そして、読み終わってタイトルを見て、なるほどなと。
ミステリーや歴史物が好きな人にもおすすめできる作品です。
Posted by ブクログ
「包丁は君 鍋は母 食材は友
レシピーは哲学 湯気は生きる喜び
香りは生きる誇り できた料理は君そのもの
それを食すは、君想う人」
「料理の鉄人」のディレクターのデビュー作。第二次世界大戦中に存在した天才料理人の料理に懸ける思いを書いた作品。「大日本帝国食菜全席」一度も世間に出たことのないまぼろしの204品。そのレシピに隠された陰謀、家族への愛にじーんときます。
Posted by ブクログ
どんな料理も依頼人の記憶どおりに再現できる「最期の料理請負人」である料理人と、歴史を揺るがす秘密を抱えたレシピ集についての、時空を超えたミステリー。現代の東京と太平洋戦争時の満州国を舞台に描かれている。
ミステリーではあるけれども登場人物全員の感情の動きが見えて、私まで読んでいて泣きそうになった。展開がスピーディーで、あっという間に読み切ってしまったのが少し寂しい。久々に名作に出会ってしまった。
特に歴史と料理についての描写も細かくて、歴史の教科書以上に当時の様子が景色として浮かんできたり、味への想像がかき立てられたりした。最終的に、戦時中であるにもかかわらず国や文化、宗教を超えて様々な料理を研究してきた登場人物の好奇心の強さと、「料理は人を幸せにするもの。人を笑顔にするもの」という確固たる哲学にすごく感動した。今年は料理、頑張ろう…。
面白かったけれど・・・
最初から緊迫感のある面白い本でしたが、最後の方がちょっと甘く緩い感がしてしまった。
確かに色々きちんと布石が敷かれ、伏線としての辻褄は合っているものの、最初の緊張が心地よく感じていたのにちょっと残念。よって星四つ。
Posted by ブクログ
過去と現在を行ったり来たりしながら、四季のレシピの謎に迫っていく。全部読んでないけど、きちんと全レシピを考えてあったのがすごい!
「麒麟の舌」の伏線はわかったけど、どう繋がるのかがずっとわからず。単純だったけど、まあよかったなと思えた。
Posted by ブクログ
印刷所が微妙……ページをめくりにくい製本でプチストレス。
ストーリーはほつれが目立つというか、精緻な作り込みがなされた物語ではなかった印象。あと個人的にラストの主人公の心境の変化にずっこけてしまったな。血のつながりってそんなに大切?