此元和津也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
暴力まみれの物語。
いびつな世界の通行手形としてそれを駆使する者。
脆すぎる自我のためにそこから逃れられない者。
否も応もなく巻き込まれ、大きな喪失を抱える者。
登場人物の間で暴力は際限なく連鎖し、やがて円環する。
他者に刃を突き立てるとき、背中に刺さるナイフには気づけない。
復讐のため殺人を犯した者に、暴力とは無縁そうな高校生が放つ言葉。
「気持ち悪いんだよ。
家族の為っていうのがさ。
家族愛という名の自己愛だ。
家族を愛するという事は
愛さない他人を疎外するという事だろ。
分け隔てのある とっても自己中で無慈悲な行為なんだよ。」
それがどうした、と思った。
あたり前だろ?
命の重