嶋浩一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この本が出てからもう3年以上経って、状況は変わってるし、本書に出てくるいくつかの流行言葉には嫌いなものもあったけど、社会記号の発生の仕方は純粋におもしろいし、ためにもなった。
わたしも最もクールな職業は「データサイエンティスト」ではないと思う。
データに基づいて作る記事って何にも面白くないんだよなあ。だってそんな予想ができる記事、誰が読みたいんですか?そうじゃなくて、「こういうテーマならきっとウケる!」ってパッとひらめいた記事を作るほうが比べものにならないくらい楽しいし、やりがいもある。
もちろんそれでウケない記事だってあるけど、でも全部がウケるだなんて思ってないし、けどたくさん数を打っていけばウケる記事は出てくるし、自分自身の経験値も上がっていって、よりひらめき力が上がる気がするんだよね。
完全に本の話ではなくなっちゃったけど、SEO意識のつまらん記事なんかより、わたしは楽しい記事が作りたいんだー!
-
Posted by ブクログ
ビッグデータでインサイトはつかめない
雑誌は読者のインサイトを発見して言語化し、社会記号として提案する。美STは「美魔女」という言葉で、読者が心の奥底では望みながらもうまく言語化できなかった欲望を新しい価値観として提案した。ビッグデータは顕在化している欲望(夏になるとダイエットで検索する人が増える、等)を答えることができても、言語化、社会記号化はいまのところできない。
グーグルのチーフエコノミストは「21世紀の最もセクシーな職業は欲望と欲望を結び付ける統計学者だ」と言ったが、統計データから社会記号を見つけることができる人こそセクシー。
社会記号は誰かが仕掛けてコントロールできるものではない。北朝鮮やナチスドイツでは、皮下注射モデル的に国営メディアによってコントロールしやすいが、日本は右向け右ではなく、企業やメディア、生活者の相互作用で生まれる。作りたいけど作れないから社会記号は面白い。
シニアがゲームセンターに増えていることを「定年退職しても仲間に会いたいから来ているんだ」なんて、自身の行動の目的を合理的に他人に説明できる人なんてめったにいない。
「定量は過去」すでにデータとしてあるものを調べても「過去はこうだった」と分かるだけ。「ママチャリがおしゃれになってほしい」などは、そのもののデータがあるわけではなく、複数のデータに表れていたとしても、その事実をどう捉えるかは人間しだい。
未知の欲望を発見する能力のある人は「欲望ハンター」と言える。小池百合子の「都民ファースト」や小泉純一郎の「郵政選挙」みたいに、複雑な社会情勢を一つのキーワードいn収れんさせていくのは問題がすり替えられている可能性が多々ある。それだけシンプルな言葉で世の中を切り取った背景では、何かが見えなくなっているんだろうと意識することは、社会記号との付き合い方として大事。
本書では「カロリー0」を例に挙げていたが、最近なら「糖質オフ」ブームになると世の中が二分化され、「リア充」に対する「非リア充」、「負け犬」に対する「勝ち組」。日本は社会記号が発生しやすい国。NHKと5つの民放キー局テレビ番組がほぼ全国で放送され、新聞も1位の全国紙は1000万部が読まれている。これだけ効率よく多くの人に情報を届けられる国は珍しく、多くの人が同じ概念を共有することが起こりやすい。 -
Posted by ブクログ
プロローグ
24にまつわる話が面白かった。情報の化学変化。
21世紀は片づけできない人の時代
分配コントロール型の整理整頓からの脱却。現代では、情報を放し飼いしてこと価値が生まれる。混沌を楽しめるかがキーになる。
ステップ1 とにかく集める!〈情報収集編〉
情報は無差別に集める。ちょっとでも、頭に引っかかったものはメモする。ギャップが爆発力を話には納得。とりあえず二軍ノートを作ろうと思う。
ステップ2 寝かせて、並べる〈情報の放牧編〉
二軍ノートや付箋は寝かせてこそ熟成する。記憶のシナプスを強化させる。義務でしないことがポイントなのかな。
ステップ3 予想外の出会いとアイデアの誕生〈化学変化編〉
ここはトレーニングがかなり必要。近いものから交配し、カオスをどんどん楽しめる人間になりたい。
総評
嶋さんの力加減がとても心地イイ。情報をとりあえず集めてみるだけで自分の24時間が楽しくなっていくんだろうな。ポジティブな気持ちになれた。カオスを楽しめる感覚は企画をすること意外にも活きてくると思う。逆境や困難を楽しめる燃料にできそう。 -
Posted by ブクログ
「加齢臭」「女子力」「イクメン」「草食男子」「ロハス」「おひとりさま」「コギャル」「エビちゃんOL」「シロガネーゼ」「美魔女」「できちゃった婚」「朝活」「リア充」「ハリトシス」「ブロモドシス」「アシドシス」「ホモトシス」「臭活」「スメハラ」「癒し」「イケダン」「ちょいワルおやじ」「カエルコール」「朝シャン」「マスオさん」「オタク」「既読スルー」「インスタ映え」「マイルドヤンキー」「モボ・モガ」「セクハラ」「森ガール」「スキゾ・パラノ」「しょうゆ顔・ソース顔」「草食男子・肉食女子」「カメラ女子」「ラーメン女子」「カープ女子」「山ガール」「歴女」「干物女」「断捨離」「ダブルハッピー婚」「おめでた婚」「授かり婚」「クールビズ」「パワハラ」「アカハラ」「モラハラ」「家事ハラ」「マタハラ」「婚活」「美活」「恋活」「終活」「妊活」「離活」「温活」「公園デビュー」「メタボ」「SST」「アラ更」「クラフトビール」「第三のビール」「エナジードリンク」「食べるラー油」「ハイボール」「シュガーレスチョコレート」「デパ地下」「駅ナカ」「ゆるキャラ」「いやげ物」「ルーズソックス」「ジロリアン」「ファストファッション」「ハイビリッドカー」「シックスポケット」「ニアウォーター」「プレミアムビール」「サードウェーブコーヒー」「カリスマ店員」「バツイチ」「カップヌードルごはん」「渋谷系」「都民ファースト」「郵政選挙」「負け犬」「萌え」「コマダム」「モテかわ」「リケジョ」…本書に登場する社会記号なるものの数々。タルコット・パーソンズの「概念はサーチライトである」との言葉通り、これらの新しい言葉は見えなかった欲望を可視化してくます。同時に影もつくり、逆に見えない部分もつくります。企業とメディアのサラリーマンたちが次々に見えない物を見せてくれる時代、影も次々生まれているのだな、と思いました。ネットの世界になって加速される直感的欲望が、もしかしたらポピュリズムの根っこなのかもしれないと思いました。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ社会記号とは、世の中に新しく生まれたニーズや欲望を捉えて言語化したもので、それが定着することで一般名称となり、新たな文化や大きな市場を創造することがある。そのため「社会記号についての知識や理解は、マーケターや広報担当者、それに商品開発者には欠かせない」と著者の嶋浩一郎氏は述べる。
共著者でマーケティング研究者の松井剛氏は、聞き慣れた「加齢臭」「女子力」「癒し」などを例に、これらの社会記号の成立・変遷・市場形成(いつどこで生まれたか・どのように意味や使われ方が変化したか・どのような関連商品が生まれたか)などを説く。これらはマーケティング従事者でなくても気軽に、かつ興味深く読める。しかし第三章以降は内容が学術的になり、言語学や社会科学からの引用著述も説明不足で、誰に向けて何を書こうとしているのかがよく判らない。
一方、嶋氏が語るのは社会記号だけでなく、生活者インサイト発見の方法やメディアとの向き合い方など、これまでインタビューや講演などで氏が提唱してきたことを本書で一冊にまとめた観がある。例えば「ひとが気づいていないことに気づくことがビジネスでは有効」「顧客が欲しいものを先回りして探すところに商機を見出す」「街の中からインサイトを発見する」「雑誌は新しい欲望を発見させるもの」というようなことだ。マーケティングに従事する、あるいは興味のある人には一読の価値ある「嶋氏の思考を知る」一冊である。
#欲望する「ことば」 #NetGalleyJP -
Posted by ブクログ
アイデアを生み出す方法論はたくさん存在しているけれど、実際に「アイデアを生み出す習慣」として仕組み化するのはけっこう難しい。
例えば、KJ法、ブレスト、マインドマップ、マンダラートなどのアイデア発想法を知っていても、きちんとそれを生活の中に「仕組み化」していくのはどうすればいいかわからない。
そういう点で言うと、本書はアイデアをつくり出すための情報収集から、情報のため方、そしてそこから情報と情報の化学反応を生み出すところまできちんと真似できるようになっていて、とても参考になりました。
モレスキンをめっちゃ推してたので、すぐに買いに行って実践しようと思います。