【感想・ネタバレ】欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティングのレビュー

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Posted by ブクログ

女子力,美魔女,おひとりさま,加齢臭のような「社会記号」を研究者の視点,博報堂出身のマーケターの再戦前から見た視点の両方から説く.

・社会記号はサラリーマンが作っている。
・社会記号は欲望の権化である

・兆候,言語化,発進,共感・拡散,市場形成,応用

・ネット書店とリアル書店の違い
 統計学者 vs 哲学者,夢想家

・定量は過去、定性は現在、予兆は未来
「マーケティングの神話」
「脱常識の社会学」

情報爆発→物事を二分する社会記号が誕生。→リア充と非リア→思考の節約

AIは夏にコンビニでおでんを売ろうというインサイトは持てない

社会記号はコピライターや広告代理店が生み出せるモノではない。消費者のニーズがあるところに、社会記号が生まれる。

「欲望は自覚できない.だから言語化もできない.でも文句は言える.文句は欲望の裏返しのことが多い.本当にしたいことがあるから,人は文句をいう」
「もし,同じような文句を言う人が10人いたら,そこにはビジネスチャンスがあると考えて良いでしょう.あとはその欲望,つまりインサイトを受け止める装置を作ってあげれば良いわけです.」

ことばが変われば現実も変わる.
サピア=ウォーフ仮説,言語決定論:
「われわれは,生まれつき身につけた言語の規定する線にそって自然を分割する」

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”「リア充」ということばが広く人口に膾炙すると,それを気にし出す,あるいはそれを気に止む人が増える.”

「リア充とか加齢臭について気にすることを,社会学ではフレーミングと呼んでいます

負け犬→エッセイイストの酒井順子がひろめた社会記号

「ハリトシス・スタイル」「ハリトシス・アピール」→医学的な病気に見える名称を使って不安を煽って市場を作ろうとする広告活動を指す専門用語,ハリトシス=口臭.リステリンは口臭の問題を医学用語を用いて下品さを軽減させた上で伝達することで莫大な広告効果を得る

加齢臭もハリトシス・スタイル型の社会記号
加齢臭の原因は科学的に証明済みで指摘の現象が実害することは真実.ただ,それよりも「加齢臭」というラベルを与えてことが,世間の関心を集めた.

撞着語法,形容矛盾…聖なる愚者,小さな巨人
論理的に矛盾する複数の言葉をかけ合わせることで、人の目や興味をひく表現となり、謎めき・意表・皮肉・深意などの印象

「物を売るには,言葉もまた売らなければならない」


社会記号が生まれる背景には人々の暗黙知な欲望が存在する.(こうなりたい,こうなりたくない)
欲望の発見=生活者インサイトの発見
「おひとりさま」「草食系男子」「加齢臭」

求人に頭を悩ませていたGoogle
→数学の難問を学生に見せて,解かせることでGoogleのリクルートサイトへ誘導.
→難問を解きたいという優秀な理工学生へリーチ
→学生の難問を解きたいという”潜在的欲求”を見事に突いた奇策

羊たちの沈黙,ハンニバル・レクター博士
「われわれは日頃目にするものを欲求する.それが始まりなのさ」
内田樹
「欲望というものは「それを満たすものが目の前に出現したとき」に発動するもの
→ウォークマンが発売されるまで,人は「歩きながら音楽が聴きたい」という欲望に気づいていなかった.

雑誌(オールドメディア)はもともと社会記号を作るのが得意なメディア媒体.ちょい悪親父,エビちゃんOL等…
なぜ?→ターゲットが特定の年齢や社会的属性に絞られているから.

社会記号ができると…
・メディアに取り上げられる
・その記号が自分の欲望を捉えていると認識した人がファンになる.
・コミュニティが生まれる
・市場が生まれる
→雑誌編集者は社会記号の誕生すなわち読者の潜在的欲望の発見を望んでいる.だから読者調査に手を抜かない.→「シロガネーゼ」,「公園デビュー」の発見

テレビやネットニュースは不特定多数の読者を想定しているため,刺さる言葉を使いにくい.


検索エンジン,ネット書店
→言語化された欲望を叶えるには強力なインフラ

リアル書店
→暗黙知な欲望を発見・叶えることができるインフラ.

”人は,すでに言語化した欲望を叶えてくれるプレイヤーには,あまり感謝をしない”

”文句”は宝石の原石→
本屋大賞誕生のきっかけ→「なんであの本が直木賞?」という書店員の”文句”

”日常の違和感”がインサイトの種

コンビニでおにぎりを売り始めたのはセブンイレブンが最初

商品・サービスの提供者がインサイトの掌握に迷走するケースが多々.
→技術オリエンテッド,その機能はあれば便利だけど,現場でワークするかどうかは別…
→どん兵衛ファンのタレントが「10分待って食べる」という日清が想定しない食べ方を発見,拡散

社会記号の機能:
自己認識 自分はコギャルだった.コギャルでよかった
同化 コギャルになりたい
寛容 コギャルだからしょうがない
報道 コギャルの生態はこうだ
市場 コギャル向け製品を作ろう
拒絶 コギャルはけしからん
規範 コギャルはこうあるべし
課題 コギャルは社会問題だ

ことばが変われば現実も変わる.
サピア=ウォーフ仮説:
「われわれは,生まれつき身につけた言語の規定する線にそって自然を分割する」
→日本人は虹を7色に捉える.ドイツでは5色,アフリカでは8色


社会記号の累計:
・呼称
・行為
・脅威
・カテゴリ

クラフトビール→大手ではない業者が作ったビールのこと.クラフトビールというカテゴリが与えられることで市場に受け入れやすくなった.

社会記号を創り,拡散すればそれは世間を変えうる力になる.ただし,生き残れる社会記号はごくわずか
→ブラックスワンにおける「果ての国」の世界.

メディアは常に新しい現象を報じたいと思い、その裏付けとなる具体例を探している。
→メディアは"現象"を報じたい
→現象のファクトとして具体例を探す。たとえその具体例が現象に乗っかることを意味していなかったとしても。("お一人様"ブームにおける一蘭 )

具体例の寡占
→メディアはめんどくさがり屋。"ハイブリッドカーといえばプリウス"→プリウス以外の商品がたくさんあるはずなのに、プリウスしか登場しない。
→◯◯といえばこれ、とポジションを獲得するとメディアで複数取り上げられる。強い。
→★社会記号を代表する商品の席は一つか二つ。

自社サービスだけでなく社会記号を語れる広報パーソンは、その社会記号の有識者ということで取り上げられて結果として自社製品の宣伝につながる。
→自社商品ではなく現象を語れる広報パーソンを目指すべき。

メディアの現象発見欲

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2022年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なるほどいつの間にか「社会記号」となっている「ことば」は確かにたくさんある。それを創り出すメディアの特性も語られており、結果としてそのことばと結びつくカテゴリーNO.1ブランドが出来ていくその理由も納得いくものだった。「社会記号」を企業単独の力で創り出すことは難しいが、しかし消費者の顕在化していない不満や違和感をシンプルに言語化する能力(センス?)は企業のマーケティングにおいて重要であることは再認識した。顕在化とは言っても、世の中には少しずつ生まれてきているものに気が付けるかどうか?が大事である。それが一時的なものか、定着する本質的なものかを嗅ぎ分けるセンスをもつことが重要。それはネットや本などの資料やデータだけではたどり着けるものでなく、観察や話を聞くこと、n=1からどこまで洞察できるかにかかっている。今のような在宅勤務が続く生活の中で、どうやってインサイトを嗅ぎつけるか、これは課題である。
それにしても社会記号となるのはことばに限らない。たとえば最近のおしゃれなメガネのフレームといえば丸いデザインのものが多い。あれはいつどこから始まったのだろうか?そこにはどんな不満や違和感があったのか?

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2021年02月14日

Posted by ブクログ

社会記号とつく本の中で、初めて理解できた。言葉の効果を掘り下げているので、言葉に関わる人は読んでおくべきと感じる。

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2019年05月03日

Posted by ブクログ

とりあえず一周読んだった〜!
社会記号となった言葉たちがどのように生まれてきたか、具体例も交えて丁寧に書いてあって読みやすかった。
社会記号を作りたいとしたら、人を観察するしかない。欲望のありかを探し続けるしかない。と考えた。「欲望を持つ人」に憑依するために自分が何かの欲望を持ってるのが大事だろうなと思った。

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2019年02月12日

Posted by ブクログ

・メディアは企業の宣伝ではなくあくまでと世の中の変化を伝えるニュースを報じたい
・モノを売るには言葉もまた売らなければならない
・社会記号の裏には「人々の欲望の暗黙知」が反映されている→インサイトの発見と同義
・欲望というものは自存するのではなく「それを満たすものが目の前に出現した時」発動する。さらに人間は自らの欲望をそう簡単に言語化できない→そして人間の欲望は都合がいい。さも前から欲しかったかのように振る舞い出す
・大衆から分衆の時代へ
・「黄金のひとこと」ふとした時に漏れる本音のことば
・「文句」は欲望の裏返し
・広報やマーケティング担当者は自社商品を語るのではなく現象を語ることのできる広報パーソンを目指すべき→社会記号とブランドが結びつく
・笑笑の女子会プランは実態をつかんでいたからこそ成功した→どうやって実態をつかむのか?→憑依するしかない
・メディアの現象発見欲求と企業側のマーケティング戦略のせめぎ合いの中で社会記号とそれを代表する事象が決まって行く
・消費者ニーズがない言葉は社会15にはならない
・例外事例として見るか新しい欲望の萌芽、予兆として見るか。そこの違いは大きい。
・ 欲望つまりインサイトの発見はAI AIにはできないだろう
・少数の事例から通底する欲望を見出ししかもそこに名前を与えることで現象を社会記号と言う上位概念で表現することができる人が優れたマーケッター

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2018年12月09日

Posted by ブクログ

「社会記号」に着目したマーケティングと消費者行動論に関する本。

本書を読むと、世の中にいかに社会記号が多いか、またこれら社会記号がマーケティングに活用されてきたかがよく分かる。

極端な話、いかに良い製品を作っても、それが社会記号として成り立たなければ、消費者が受け入れず売れないのではないかとさえ思ってしまう。

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2023年04月28日

Posted by ブクログ

流行は人為的には作れないけれど、流行る確率を高めるコツはあるらしい。
日頃、「差別化」を意識しすぎている自分に気づいてしまった。
そうではなく、もっとど真ん中を狙った方が良いのかも。
前例のない言葉は広まりにくく、概念を上書きするような言葉は広まる。至言。

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2021年10月21日

Posted by ブクログ

日々を楽しむための実用書に思う。
もちろんマーケティングに携わる人間にとって、分かりやすくすぐに仕事に活用できる参考書になるが、
ニュースやSNS、書籍や雑誌から得られる1つの言葉に当てはめることで、毎日が少し楽しく興味深くなる一冊。

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2021年05月05日

Posted by ブクログ

この本が出てからもう3年以上経って、状況は変わってるし、本書に出てくるいくつかの流行言葉には嫌いなものもあったけど、社会記号の発生の仕方は純粋におもしろいし、ためにもなった。

わたしも最もクールな職業は「データサイエンティスト」ではないと思う。

データに基づいて作る記事って何にも面白くないんだよなあ。だってそんな予想ができる記事、誰が読みたいんですか?そうじゃなくて、「こういうテーマならきっとウケる!」ってパッとひらめいた記事を作るほうが比べものにならないくらい楽しいし、やりがいもある。
もちろんそれでウケない記事だってあるけど、でも全部がウケるだなんて思ってないし、けどたくさん数を打っていけばウケる記事は出てくるし、自分自身の経験値も上がっていって、よりひらめき力が上がる気がするんだよね。
完全に本の話ではなくなっちゃったけど、SEO意識のつまらん記事なんかより、わたしは楽しい記事が作りたいんだー!

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2021年03月29日

Posted by ブクログ

社会記号、面白い。
世の中に広がっていく言葉は、社会的に需要がある言葉。言葉を通じて、理解されるようになる事象。
世の中の違和感に気づき、言葉にできるようになりたい。

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2020年04月14日

Posted by ブクログ

ビッグデータでインサイトはつかめない
雑誌は読者のインサイトを発見して言語化し、社会記号として提案する。美STは「美魔女」という言葉で、読者が心の奥底では望みながらもうまく言語化できなかった欲望を新しい価値観として提案した。ビッグデータは顕在化している欲望(夏になるとダイエットで検索する人が増える、等)を答えることができても、言語化、社会記号化はいまのところできない。
グーグルのチーフエコノミストは「21世紀の最もセクシーな職業は欲望と欲望を結び付ける統計学者だ」と言ったが、統計データから社会記号を見つけることができる人こそセクシー。
社会記号は誰かが仕掛けてコントロールできるものではない。北朝鮮やナチスドイツでは、皮下注射モデル的に国営メディアによってコントロールしやすいが、日本は右向け右ではなく、企業やメディア、生活者の相互作用で生まれる。作りたいけど作れないから社会記号は面白い。
シニアがゲームセンターに増えていることを「定年退職しても仲間に会いたいから来ているんだ」なんて、自身の行動の目的を合理的に他人に説明できる人なんてめったにいない。
「定量は過去」すでにデータとしてあるものを調べても「過去はこうだった」と分かるだけ。「ママチャリがおしゃれになってほしい」などは、そのもののデータがあるわけではなく、複数のデータに表れていたとしても、その事実をどう捉えるかは人間しだい。
未知の欲望を発見する能力のある人は「欲望ハンター」と言える。小池百合子の「都民ファースト」や小泉純一郎の「郵政選挙」みたいに、複雑な社会情勢を一つのキーワードいn収れんさせていくのは問題がすり替えられている可能性が多々ある。それだけシンプルな言葉で世の中を切り取った背景では、何かが見えなくなっているんだろうと意識することは、社会記号との付き合い方として大事。
本書では「カロリー0」を例に挙げていたが、最近なら「糖質オフ」ブームになると世の中が二分化され、「リア充」に対する「非リア充」、「負け犬」に対する「勝ち組」。日本は社会記号が発生しやすい国。NHKと5つの民放キー局テレビ番組がほぼ全国で放送され、新聞も1位の全国紙は1000万部が読まれている。これだけ効率よく多くの人に情報を届けられる国は珍しく、多くの人が同じ概念を共有することが起こりやすい。

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2019年09月21日

Posted by ブクログ

「加齢臭」「女子力」「イクメン」「草食男子」「ロハス」「おひとりさま」「コギャル」「エビちゃんOL」「シロガネーゼ」「美魔女」「できちゃった婚」「朝活」「リア充」「ハリトシス」「ブロモドシス」「アシドシス」「ホモトシス」「臭活」「スメハラ」「癒し」「イケダン」「ちょいワルおやじ」「カエルコール」「朝シャン」「マスオさん」「オタク」「既読スルー」「インスタ映え」「マイルドヤンキー」「モボ・モガ」「セクハラ」「森ガール」「スキゾ・パラノ」「しょうゆ顔・ソース顔」「草食男子・肉食女子」「カメラ女子」「ラーメン女子」「カープ女子」「山ガール」「歴女」「干物女」「断捨離」「ダブルハッピー婚」「おめでた婚」「授かり婚」「クールビズ」「パワハラ」「アカハラ」「モラハラ」「家事ハラ」「マタハラ」「婚活」「美活」「恋活」「終活」「妊活」「離活」「温活」「公園デビュー」「メタボ」「SST」「アラ更」「クラフトビール」「第三のビール」「エナジードリンク」「食べるラー油」「ハイボール」「シュガーレスチョコレート」「デパ地下」「駅ナカ」「ゆるキャラ」「いやげ物」「ルーズソックス」「ジロリアン」「ファストファッション」「ハイビリッドカー」「シックスポケット」「ニアウォーター」「プレミアムビール」「サードウェーブコーヒー」「カリスマ店員」「バツイチ」「カップヌードルごはん」「渋谷系」「都民ファースト」「郵政選挙」「負け犬」「萌え」「コマダム」「モテかわ」「リケジョ」…本書に登場する社会記号なるものの数々。タルコット・パーソンズの「概念はサーチライトである」との言葉通り、これらの新しい言葉は見えなかった欲望を可視化してくます。同時に影もつくり、逆に見えない部分もつくります。企業とメディアのサラリーマンたちが次々に見えない物を見せてくれる時代、影も次々生まれているのだな、と思いました。ネットの世界になって加速される直感的欲望が、もしかしたらポピュリズムの根っこなのかもしれないと思いました。

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2018年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

社会記号とは、世の中に新しく生まれたニーズや欲望を捉えて言語化したもので、それが定着することで一般名称となり、新たな文化や大きな市場を創造することがある。そのため「社会記号についての知識や理解は、マーケターや広報担当者、それに商品開発者には欠かせない」と著者の嶋浩一郎氏は述べる。

共著者でマーケティング研究者の松井剛氏は、聞き慣れた「加齢臭」「女子力」「癒し」などを例に、これらの社会記号の成立・変遷・市場形成(いつどこで生まれたか・どのように意味や使われ方が変化したか・どのような関連商品が生まれたか)などを説く。これらはマーケティング従事者でなくても気軽に、かつ興味深く読める。しかし第三章以降は内容が学術的になり、言語学や社会科学からの引用著述も説明不足で、誰に向けて何を書こうとしているのかがよく判らない。

一方、嶋氏が語るのは社会記号だけでなく、生活者インサイト発見の方法やメディアとの向き合い方など、これまでインタビューや講演などで氏が提唱してきたことを本書で一冊にまとめた観がある。例えば「ひとが気づいていないことに気づくことがビジネスでは有効」「顧客が欲しいものを先回りして探すところに商機を見出す」「街の中からインサイトを発見する」「雑誌は新しい欲望を発見させるもの」というようなことだ。マーケティングに従事する、あるいは興味のある人には一読の価値ある「嶋氏の思考を知る」一冊である。

#欲望する「ことば」 #NetGalleyJP

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2017年12月25日

Posted by ブクログ

社会記号の4類型
①呼称 特定集団を名付ける コギャル、美魔女
②行為 従来の常識を変える 断捨離、できちゃった婚、セクハラ 
③脅威 解決すべき問題を提示する メタボ、加齢臭
④カテゴリー ブランドをつくる クラフトビール、ファストファッション、二郎系ラーメン

ことばには、物事を

対象化して
類型化して
匿名化する

役割がある

社会的要請
①呼称ーラベリング 頭の節約
②行為ー動機のボキャブラリー 人はわかりやすい説明を求める
③脅威ースティグマ 社会的に構築される規範
④カテゴリーースキーマ 物事を見るための眼鏡

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2018年02月09日

Posted by ブクログ

マーケティングについて学術的な観点をまじえながら解説するが、少しでも言語学をかじったことがあると、当り前のことばかりが書かれているように感じる。
哲学などの人文学を役に立つ/立たないの文脈で語ること自体が不毛なことであるが、あえてその二元論を用いれば本書は人文学が「役に立つ」ことをあらためて証明したということになるだろう。
ただいくつかおもしろい発見はあって、たとえば社会記号の生成に雑誌が大きな貢献を果たしていることなどは興味深く読んだ。
あ、あとAIは過去や現在のデータから消費者の傾向を探ることはできるけど、真のインサイトを発見して次のブームを生むことはできないっていうのはなるほどとおもった、けど、さらなる細かいデータの蓄積・分析が可能になると些細な変化すらも探知して次のブームを予測できるようになるんじゃなかろうかとも感じる。

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2018年02月17日

「ビジネス・経済」ランキング