野田稔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は、野田氏である。一橋卒業後、野村総合研究所に入社、コンサル部門設立メンバー
の1人である。後に、組織を研究するために一橋でかの有名な野中氏の元で学ぶ。
今は、明治大学大学院のグローバルビジネス研究科の教授である。
本書は、手軽なビジネス書ではない。よって、要約ってのは難しい。。。
組織・人事を考える場合、ミクロ的視点とマクロ的視点がある。前者は個人、後者は企業
目線だ。そして、個人的視点では、やる気、モチベ、リーダーシップ等の問題があり、
企業は、組織編成、ネットワークがある。
以上が大体の目安になるだろう。組織を学ぼうとする時に。
ちなみに、以前「経営組織」って本を書評したが、それはミクロ的視点に立ったもの
だった。そしてかなり詳細に記述されていた。本書は、マクロを含め、うまく
バランスをとっていて、再入門ってタイトルに相応しく、かなり読みやすく、
理解し易いものとなっていると個人的には思う。
そもそも組織構築はコーポレート戦略の一部だった。
それが、複雑化・体系化し、今の人事・組織論に発展していったものと考えられる。
また、心理学が入って、相当学術的・科学的になってきたのもそうだろうな。
しかし、組織論は体系的になってきたとは言え、計画・実行はかなり難しい。と
私は思う。なぜなら、人そのものを扱うからだ。だからこそ面白いとも言える。
けど、ここらへんはプロジェクトを実際に動かそうと思った時に、やっぱり必要になる
大切な理論だし、身に付けておいて間違いはない。
そう考えると、ちょっと改めてこういった「人」ってのをテーマに勉強を進めて
いくのもいいかもしれないな。
なんせ、最後は人だ。人のちょっとした気持で運命は変わっていく。
人の助け、思い、そういったもので結局世の中が変わっていく。
論理なんて最後は役に立たない。
学ぶべきものが多くある事に気づいただけでも、価値はあるだろう。
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Posted by ブクログ
野田稔著『組織論再入門』を読む。
良書であった。
特に最初の「リーダーシップ論」(リーダーシップの新潮流)のところが白眉。
変革型リーダーシップの7つの役割
1.将来に関する夢のある大きな絵をビジョンとして示す
2.環境変化の動向をかぎ分け、変化の意味づけや理由を示す
3.ビジョンの実現に資するような具体的な活動に、社員が挑戦することを促す
4.ビジョン実現のプロセスでは、厳しさをみせる
5.自分について来る社員のケアリングと育成
6.ビジョン実現に必要な情報や資源を入手できる人的ネットワークを持つ
7.一連のプロセスで起きる社員の感情の問題に敏感である
うむ。。。
それと、野田さんご自身が、若かりし時に先輩から言われたという次の台詞は胸に刺さる。確かに・・・
「いいか、野田。30になる前に会社を批判しないやつは腑抜けだ。でも、30を超えて会社の批判しかしていないやつはバカだ」
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Posted by ブクログ
ネタバレ「引退できない」現実を受け止めるところから始まる
本書は、タイトルのとおり「まだまだ仕事を引退できない人」──特に“バブル入社組”と呼ばれる世代を主な読者層としている。著者の元永知宏氏は、リクルートでの豊富な人事・キャリア開発経験をもとに、50代以降のキャリアについて冷静かつ具体的に提案している。
まず本書が示すのは、「もうすぐ引退できる」という幻想を捨てることの重要性である。年金支給年齢の引き上げ、物価の上昇、家族への経済的支援──そうした現実を直視せざるを得ない状況下、50代からの戦略的なキャリア設計は“選択肢”ではなく“必須課題”となっている。
読者に突きつけられるのは、自分の「市場価値」を冷静に把握せよという現実である。経験が豊富だからといって需要があるわけではない。むしろ、古い経験や過去の栄光にすがっていては淘汰されるという厳しさを著者は繰り返し指摘する。
“バブル入社組”のリアルな声が突き刺さる
本書の最大の特徴は、著者自身が直接ヒアリングした“バブル入社組”の生の声に基づいている点である。
「役職定年後、急に“ただの人”になった」
「若手の部下から“古い”と煙たがられる」
「定年後に備えて資格を取ったが、まったく役に立たなかった」
これらの声は決して他人事ではなく、多くの50代が直面し得る現実である。その一方で、そこには共通する“諦め”や“虚無”だけでなく、新たな挑戦に踏み出した例も紹介されている。たとえば、フリーランスとして業務委託で働く形へ転身した事例もある。
本書は単なる“キャリア論”ではなく、“現場のリアル”から抽出された具体策を提示している点において、非常に説得力がある。
3つの答え──50代が今すぐ始めるべきこと
タイトルにもあるように、本書では“バブル入社組”の声から導き出した「3つの答え」が提示されている。
1. 市場価値の再確認とアップデート
過去の職歴や肩書ではなく、今現在の自分がどのようなスキルを持ち、どのような価値を提供できるのか──その“市場価値”を客観的に見直す必要がある。その上で、必要であればスキルの再習得やリスキリングを行うべきである。
本書では、リスキリングは難解なIT技術の習得だけでなく、営業力やファシリテーション能力、プレゼン能力など“人間力”を含むものであると述べている。この広い定義が、本書の読者層には非常に有効である。
2. 会社外のネットワーク構築
会社に依存しすぎないためには、「社外の人脈」を意識的に構築していくことが不可欠である。著者は、たとえ小さな関わりでも社外のプロジェクトや勉強会に参加することで、将来への道が開けると説く。
これは“人的資本”という観点で見ても、極めて理にかなっている。会社という枠を超えて、どのように“社会に接続しているか”が、50代以降の生き方を大きく左右する。
3. 心の持ちようと生活の再設計
キャリアとは、単なる仕事の話ではない。生き方そのものの再設計でもある。特に50代という年齢は、親の介護や子どもの独立、健康への不安など、ライフステージの変化が大きく影響する時期である。
本書では、「ライフキャリア」という視点を取り入れ、仕事だけでなく生活全体を見直す重要性を説く。つまり、「何のために働くのか」という根源的な問いに立ち返ることが、これからの戦略において最も重要となるのである。
「キャリアの棚卸し」は誰にとっても必要
本書の中で繰り返されるのは「キャリアの棚卸し」の重要性である。どんなに立派な経歴があっても、それを“相手に伝わる形”に再構成できなければ意味がない。
また、“再就職”だけが道ではないという点も強調されている。独立・副業・地域活動・学び直し──選択肢は多様化しており、自らの価値観やライフスタイルに合った働き方を模索すべきである。
そうした提案は、50代に限らず、30代・40代にも響くものであり、将来のキャリア設計を前倒しで考えるきっかけとなるだろう。
まとめ
『まだまだ仕事を引退できない人のための 50代からのキャリア戦略』は、単なる自己啓発本ではなく、50代以降の働き方と生き方を現実的に見直すための実用書である。
“バブル入社組”という一つの世代に焦点を当てているものの、そこで描かれている課題と提案は、今の時代を生きるすべての世代に共通する教訓を含んでいる。
引退できないという現実を前に、どう生きるか──その答えを模索するすべての人にとって、本書は有力なナビゲーターとなる一冊である。 -
Posted by ブクログ
考え方を改めさせるほどの感動はないが、タイトル通りおもしろかった。
経営戦略とは何か、古典や現代のケーススタディを通して代表的な考え方を紹介している本。古典といえば孫子の兵法や、クラウゼヴィッツの戦争論などをかみ砕いて紹介している。ケーススタディというと、ソニーや本田技研工業、電通などの盛衰を戦略と結びつけて解説していた。
特に表紙にある「弱くても勝てる方法」という切り口で戦略を語っているところが勉強になった。ジャイアントキリングまでは望まなくても、ギリギリのところで鎬を削るビジネスの現場でどうやったら自分なりの「勝ち」を引き出せるか考える学問/実践として経営戦略が価値あるんだなと学んだ。
この人は割と、ポーター的な、ポジショニング・ビュー重視派なのかしら。
形式的な話だが、よくこんなに話をきれいに整理できたなと思った。ざっくりいうと、簡潔な定義、読者に期待する姿勢(何を期待して読んでほしいか)、ケーススタディと理論化、という3段構成の本になっており、とくに読者に期待する姿勢を簡潔に書いていることにより導入部分がスッと入ってきてとても気持ちいい。また、ケーススタディも、文脈の解説、引用もしくは事実記述、解説(理論化もしくは現実への適用法の解釈)という一連の流れがスッと入ってきて気持ちよかった。分かりやすい文章を書く際、これを真似したいなと思った。
経営戦略について詳しいことが分からない人には、なかなかいい導入になる本じゃないかと思う。