小林亜津子のレビュー一覧

  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    生命倫理に関心があったり、実際にジレンマを感じていたりする人が、最初に手にする本として、とても良いのではないかと思いました。
    医療原則については言及していますが、その原則の歴史や、他の規範倫理(義務論とか功利主義とか)の説明は出てきません。倫理を履修したことはないけれど、死ぬ権利や延命治療、意思決定、中絶などに関心がある人に向けて書かれているように思います。
    数ある「入門」倫理書に比べて、かなり噛み砕いて、分かりやすく表現しているので、実際にジレンマを言語化するときのヒントにもなりそうです。
    また、ブラック・ジャックを読みたくなります。
    ボリュームは物足りないので、参考文献やその他の本と合わせて読むことをおすすめします。

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    2021年04月19日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    ちくまプリマ新書の想定される読者層は、本来主に中高生なのだろうけど、大人でも十分読み応えある本が多いと思う。本書もまさにその1冊。
    生命倫理学は、学生の頃(当時は「生命倫理学」としてジャンルがきちんと確立していなかったかもしれないけど)講義を受けたことはあるが、社会人になり忙しさにかまけて、ニュースなど実際のケースの報道に接しても、正直そこまで深くは考えていなかった。なので本書で改めて、深く考えるきっかけを与えてもらったし、数十年前に比べると、学説や裁判例などもかなり蓄積されていて、論点もかなり整理されてきているのだなあという感想を持った。さらに当時では考えられなかった新しい論点も出てきているし、今後も紹介されている参考文献に当たっていきたいと思う。

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    2021年02月15日
  • QOLって何だろう ──医療とケアの生命倫理

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    Quality of Life=生活の質(よりよく生きる)とはどういうことか、わかりやすく論じている。QOLとは何かというより、それについて考えをめぐらせるきっかけになると思う。
    たとえば、本人が意識あるうちに延命治療拒否の意思を示していたら、私は本人がその後意思が変わっていたとしても、その示した意思どおりに対応すればいいと思っているんだけど、実際に生命を左右する手を下すことになる医師であったり救急救命士などとなれば煩悶するのもわからんでもない。特に、いまの責任をとりたがらない日本の人々を相手にしていては、とり返しのつかない生命を止めてしまう行為には二の足を踏んでしまうだろう。
    私自身のことならば、いまと違う意思でもかつて表明したものが表に出ていてそうなるのなら、それはそれでしょうがないと思うけど、私でない人のこととなると迷うだろう。
    しかもQOLは本人の意思ではあるのだが、「身内の彼らのことを思えば……」という本心とは逆の本人の意思もあるかもしれず、日本人のQOLって、生命倫理って難しいものだ。

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    2018年06月05日
  • QOLって何だろう ──医療とケアの生命倫理

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     QOLが主題に付されていますが、副題である「医療とケアの生命倫理」が内容の中心であり、QOLはそれにアプローチするためのフレーム、という位置づけだと解釈しました。むしろ生命倫理についてのホットな諸問題について、それぞれの問題の核心はなにかをコンパクトにまとめてくれています。当該分野の初心者に最適だと思いました。
     本書を読んで、医療問題の解決策がわかるわけではありません。むしろ読みすすめるほど、この問題に汎用性のある答えが存在しないことが身にしみてわかります。どんな医療が正解なのかは当事者にすら容易に判断がつかない場合も多く、答えは各事例の関係者がその都度模索してゆかねばならないのでしょう。重苦しく、根気を要する課題ですが、本書はそれに向き合うための基礎体力を養ってくれます。

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    2018年05月12日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    入門書としてとてもよく出来ていて、中学生でも読めるだろう。
    入門書ではあるが、正しい回答のないモラルジレンマがたくさん提案される。
    それが倫理学というもので回答のない学問ですね。
    倫理的な話に対して、変に回答なんか出されたら反発を覚えることが多いので、安易に回答を出さずに読者に考えさせる本書はとても読後感がよい。
    入門書なのでこれでいいのだけど、個人的にはもう少し歯ごたえがあってもよかったかな。

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    2014年04月29日
  • 生殖医療はヒトを幸せにするのか~生命倫理から考える~

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    いただきました。ありがとうございます。



    生殖関係の各種の話をあれこれ。情報が多くて勉強になる。生命倫理ライターとしてはすばらしい。ただし倫理学者として見れば、なんか規範的な主張をしてほしい気がする。でもそういう道は捨てたというか目指さないのかもしれない。

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    2021年01月05日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    普通のちくま新書はよく読むけど、ちくまプリマー新書を読んだのはこれがはじめてです。ちくま新書が少々専門性が高いのに対して、ちくまプリマー新書は小学校高学年ぐらいの児童から大人まで、誰でも読める敷居の低さがある気がします。

    ただ、「敷居低い=内容が簡単」というわけでは決してありません。特に、本書『はじめて学ぶ生命倫理』の場合は。

    いのちの終わりの決定権、いのちのはじまりの判断、いのちの質(QOL)の考え方、いずれも生命倫理上の難問ばかりが本書では取り扱われています。近年の海外での判例などが取り扱われているので、こういう問題に通じた人が読んでも、意外な発見があるかもしれません。

    中学、高校で「いのちの授業」を考えている先生には、そのまま教材化できそうなものばかりが載っている本書をおすすめします。ブラック・ジャックや、GTOを引き合いにだして説明するところもあるので、授業の導入にもってこいです。読むのに時間がかかったとしても、2~3時間ぐらいで読めるので、書店で見かけたら、一度手にとってみると良いでしょう。

    私個人は、結合双生児の分離手術をめぐる倫理的な問題がとても考えさせられました。

    次はこの本で紹介されていた参考文献を読み進めます。

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    2014年01月27日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    学級文庫としておいときたい本。あるいは、生物関係の学科を推薦等の方法で受験する受験生がとりあえず、一番初めによんどいたらいいかな、っていう本。(面接対策的な意味で)ブラックジャックとかGTOとか、子供をふくめた、みんながよく知っている話題もまじえつつ、生命倫理とは何か、ということを『考える』手がかりになる本。得られる情報量はあまり多くはないが、議論のトリガーとしてはとてもいいんじゃないかと思う。中学生ぐらいの生物の読書感想文としてもいいかも。

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    2012年07月29日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    生命倫理って解決策のない底なし沼のようだ。著者は生命倫理は「対話」として展開されてきた学問だという。教師として分かりやすく問題提起し理性的に読者を対話の場に引き込もうとする。教育・研修等でこのような本を教材に討論したら大いに勉強になるだろう。しかし生命倫理って意見を集約し議論をまとめて正解を出していくという学問というよりも、理屈はそうだけど実際貴方はどうするのどう考えるのという一人ひとりの内面に還元され自己決定にゆだねられるような学問のように思う。一人ひとりの人間性、生き方を根こそぎ問われる学問のようだ。結局はどのような選択も概ね尊重され社会的事情の審査を受けて承認されるべきと思うが、他の生命への想像力、共感力、社会的包摂の精神は個人も社会も見失ってはならない。

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    2012年04月20日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    達者なものだ。いつのまにか非常に優秀なライターに成長してたのね。業界ではトップクラスじゃないかなあ。こういうのもとから向いてたのかもしれない。

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    2021年01月05日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    生命倫理で死に瀕した人を安楽死させるか、ということと、中絶を認めるかということの2つの問題を主に扱っている。2011年の出版であるので、その当日とはだいぶ異なってきているのかもしれない。

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    2026年02月19日
  • 生命倫理のレッスン ――人体改造はどこまで許されるのか?

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    前に読んだ『はじめて学ぶ生命倫理』が大変よかったので、こちらも読んでみた。
    こちらはテーマが美容整形、ドーピング、スマートドラッグで、生命の危険は基本的にないものなので、中高生の話し合いのテーマとしても、いいと思う。
    どれも、安全性、公平性、主体性または人間性の観点から論じられており、この観点を持てること自体がとても大切だと思う。
    また、「判断力のある大人が自由意志で行っている」としても、それは本当に自由なのか。美容整形を何度も行っている人達の顔は似ている。つまり、自分が美しいと思っている顔になりたいのではなく、世間が美しいと思っている顔になりたいのである。
    といった指摘はとてもよかった。

    わかりやすいように中学生の登場人物を出し、考えさせたり対話したりする構成自体はまあいいと思う。
    しかし、女子は勉強には興味がなく、二重まぶたの美容整形に興味があるという設定で、男子は国立大学理系を目指して勉強を頑張ってるという設定はあまりに古いステレオタイプではないか。何の必然性もない。さらに二人の男子の会話に、妹である女子が入ってくるときに「そこに陽葵が、お盆にお茶とお菓子をのせてやってきました。」(P97)って昭和か!いろいろ話したあと、陽葵が頭が良いから幸せというわけではない、と言うと兄が「うん。だからお前はそのままでいいんだよ。」(P110)ってなんか腹立つ。
    何気ない形でこういう書き方をして、無意識に刷り込まれることにも、著者は注意を払ってもらいたい。昭和の本なら仕方ない。高齢男性ならそんなもんかと思う。しかし、著者は現代の女性である。医大で教授となるまでに様々な苦労もあっただろう。女子も国立大学理系を目指していいし、男子も美容に気を配ってもいい時代になるよう、支援していただきたい。

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    2024年07月08日
  • 生命倫理のレッスン ――人体改造はどこまで許されるのか?

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    美容整形、ドーピング、スマートドラッグについての論考。安全性・公平性・主体性がキーワード。個人的にまず気にかかるのは、公平性かな。で、少し踏み込んで考えて、安全性や主体性に考えが及ぶ、って感じ。以下の映画は、併せて観てみたくなったもの。

    映画 疑惑のチャンピオン

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    2022年10月11日
  • QOLって何だろう ──医療とケアの生命倫理

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    多死社会に向けて考えなければならない大事なことや重要なことが、サラッと読みやすく書かれている。
    綺麗にまとめられているので、読者の中には釈然としない人もいるかもしれない(現実はもっと厳しいと感じる人もいるかもしれない)。

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    2021年05月14日
  • QOLって何だろう ──医療とケアの生命倫理

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    ネタバレ

    中高生向けの、生命倫理学についての本。
    「QOL」とは「Quality Of Life」の略で、
    すなわち、「生活の質」「人生の満足度」などに訳す事が可能な概念です。

    本書では冒頭でソクラテスが言ったとされる
    「大切なのは、ただ生きることではなく、よく生きることである。」
    が引かれていて、「QOL」はまさに「よく生きること」、
    わくわくしたり幸せだなと思ったりなど、そのような時間を過ごしているときではないか、
    と解説されています。

    ふだん、健康に過ごしている人にとっては、
    QOLを特別に意識することは少ないのではないでしょうか。
    たとえば、一日のあいだの短いひとこまに、
    「よく生きている」実感をなにげなく得ていたりはするかもしれません。
    しかしながら、QOLをきちんと考えなきゃならない場面は、
    それこそ、死に直面するときなどです。

    命を最優先して、数週間あるいは数カ月生きながらえる手術をするべきか、
    それとも、死が近くなったとしても延命治療を拒否し、
    衰弱して余計な苦しみを避けるほうが「よく生きること」になるのではないか。
    そういう葛藤をするときに、QOLの考え方が際立ってくる。

    また、本書に例としてでてきますが、
    障害者や認知症になった人たちのQOLは、
    本人たちがうまくコントロールできない場合があるので、
    それを周囲の人たち(他人)が彼・彼女のQOLを推し量り、
    決めつけてしまっていいのだろうか、という疑問もあります。
    周囲の人が制御しないと健康上の不利益があるけれど、
    周囲の人が制御してしまうと「生きている満足感(QOL)」が
    損なわれてしまう。
    そういう、どっちつかずのケースが多々でてきます。

    なにがどうしても、生命を存えることこそが大事、
    だという考えが根強くあると思うのですが、
    本書では、そのような考えは、
    「凝り固まったヒューマニズム」ではないか、と疑問を呈します。
    これには、カトリックの生命観であるSOL(Snctitiy of life : 生命の神聖さ)が
    深く関係します。
    生命は神から与えられた神聖なもの、生命はそれ自体で尊い、という価値観。
    それ自体、すばらしい考え方ですが、
    どのような状況であっても死なせてはならない、という考え方に繋がっていきます。
    自然のまま畳の上で往生するほうと、
    延命措置をして身体にチューブを繋がれ、
    意識も朦朧としながら何カ月か生き延びるのと、
    当人はどっちが幸せなんだろう、と考えると、
    十把一絡げに「なにがなんでも延命だ」とするものでもないように思えてきます。

    最近は、元気なうちに「延命するかどうか」を書面にしたためておくだとか、
    周囲に話して合意してもらっておくだとかがあるようです。
    しかし、いざ本人が危篤になると周囲がびっくりして救急車を呼んでいまい、
    救急隊員は救命が仕事ですから、搬送されてそのまま延命処置のほうへと
    方針が変わるという「看取り搬送」というシビアな問題もあります。
    このあたりも非常にむずかしく、
    ケースバイケースだし、
    本人のパーソナリティにもよるものなので、
    これだ、という正解は無いようです。

    あとは、認知症等を患っている人たちのQOLばかりではなく、
    介護している側のQOLについても考えが及ばないといけません。

    「個人の自律」だけで生きていけたら、
    シンプルでストレスの少ない
    比較的幸福な生活を送れるんじゃないかと想像できるところなのですが、
    実際は「関係性の自律」のなかのどこのポジションに自分を置くかで四苦八苦します。
    そして「個人の自律」を重視する昔からの西洋の生命倫理学の考え方に、
    最近になって疑問の声が上がっているとのこと。

    つまり、
    世界の実情として、
    独立した個がそれぞれに分散し自律して生きている「個人の自律」というものよりも、
    個と個がたがいにケアしあい支え合いながら生きている「関係性の自律」ほうがどうも本当だ、
    という捉え方。
    介護する側のQOL、または生き方について、
    当人も周囲も「関係性の自律」ベースで考えるべきではないでしょうか?

    僕は以前から自律性と他律性について考えてはきたんですが、
    他律性こそが幸福感を損なうので、
    自律性を確保するよりも他律性を排除するほうをずっと重要視してきました。
    今回、ちょっと宙ぶらりんだった自律性のほうにも方向付けが得られた感覚です。

    そんな気づきをもたらし、思考のための背中を押す役割をしてくれた本書は、
    読者に「自ら考えなくてはならない!」という状況を投げ与えてきます。
    急にボールが回ってくるんです。
    自分なりの泥臭いシュートは一応うてたかな? と思いつつ、
    でも、まだまだ考えていくことが必要ですね。

    本書は、テレビドラマや小説などの場面を例示して、
    読者に「考えてみよう!」とする本であり、
    解説や教示してくれるタイプとはちょっと違います。
    ただ、そこは入門書の塩梅として上手だと思いました。
    知識を入れながら、自ら考えていくため、
    脳を解きほぐす役割もあります。
    正解がなかなか出るものではないので、
    考えすぎると疲れちゃいますが、
    著者は、一度徹底的に考えてみるべきだ、と言います。

    考えすぎて疲れても、そこで得たものはとても大切なものになるでしょう。

    また、序盤で、
    感染症のパンデミックが起こると、
    QOLよりも公衆衛生が重んじられるので、人権がちょっと軽くなる、
    というような記述も見られ、
    ここもこの新たなコロナの時代に、もっと考えなければならないのではないか、
    と思えました。

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    2025年07月24日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    ネタバレ

    著者は倫理学者(哲学者)。
    7つの場面を例に、「どこからいのちで、どこまでがいのちなのか」「いのちは誰が決めるのか」を問う本。

    尊厳死、QOL、こどもの決定権、判断能力(コンピテンス評価)、デザイナーベイビー、精子バンク、結合双生児、正当防衛、種差別、中絶、人権の始まり…等々、キーワードを記録しておく。

    時々「ブラックジャック」や「GTO」などの漫画タイトルが出て来たりするので、ちょっと気が楽になる。
    もちろん実際の例も取り上げられながら、必ず章の終わりに問いかけで終わる。
    1つの意見や思想に執着していないので、どんな意見にも平等な印象。答えを出させることが目的なのではなく、考えさせることが目的なんだろう。

    「あなたが裁判官だったら、どういった判決をくだしますか?」

    私は自分の身体の中に、子どもを身ごもったことがないので未知数なのだけど。
    中絶には2つの視点が常にあるのだなと思った。

    また子どもだから(年齢が若いから)といった理由で、自分の人生を選べないのもなんだか不公平な気がした。(治療の方針について)
    自己決定ができない人(子ども)は人間なのだろうか?守られるだけの存在なんだろうか?

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    2018年11月25日
  • 生殖医療はヒトを幸せにするのか~生命倫理から考える~

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    現代社会が抱える難しい問題について、考えるきっかけとなる本。わかりやすい例えも交じり倫理的な問題に対してとっつきやすい。
    ただ、具体的な場合が多岐に渡る複雑な問題であるため、内容の整理が整っていた方がもっと読みやすかった。

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    2014年07月18日
  • 生殖医療はヒトを幸せにするのか~生命倫理から考える~

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     バイオエシックスの問題は難しい。医学部でほとんど習わないのだから、科学者にリテラシーを求めるのは結構大変なことだと思う。ジェンダーや性同一性障害の問題、代理母の問題、生まれて来る子の知る権利など、日本ではまだそれほどオープンに議論されているとはとても思えない。セックスアンドザシティーやジーンワルツなどの物語のエピソードを取ってきて、一般の人にとっかかりやすいようにしているのは良いが、引用が長過ぎて、もう少し倫理の専門的な議論まで踏み込んで欲しい気がした。
     この本を要約すると、筆者があとがきで述べていることに尽きるのではないか。すなわち、倫理学的には「人間の自由の限界は、「他者危害」を与えない範囲である」ということだ。この場合の他者は、代理母、ドナー、遺伝的に繋がりのないこどもを育てるパートナー、そして生まれて来るこども自身。
     この問題には当事者が複数いる。そして、当事者が生まれる。つまり、議論は現在だけに留まらず未来に向かわなければならない。翻って、原発や憲法、消費税、国が抱えるほとんど全ての「難問」は現在だけの視点では解決できない。それでも技術は進歩し続けるだろう。未来への想像力、複数の当事者に対する想像力。私達は、ただ考え続けることしかできないのだ。

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    2014年05月26日
  • はじめて学ぶ生命倫理 ──「いのち」は誰が決めるのか

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    昔けっこう頑張って生命倫理(学)、臨床倫理について学んだが入門書としておもしろい。ただこの分野はいつも具体例(臨床)とぴったりくっついた思考なので、入門書の必要性はどうなのだろうか。

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    2013年09月25日