青木冨貴子のレビュー一覧
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第二次世界大戦時に満州で秘密裏に行われていた細菌の人体実験及び細菌兵器開発を主導した石井四郎を紐解く内容。田舎の秀才がどのようにして731部隊を作り上げたのか。もちろん勉強はできたのだろうがそれよりもマーケティング能力が優れており、細菌兵器の重要性を当時の軍にうまくプレゼンしたことにより自身の階級もそうだがやりたいことをトントン拍子にやったのだろう。
戦後の731部隊関係者とアメリカ、ソ連それぞれの思惑で秘密裏に交渉していく様は当時の混沌とした状況も相まって緊迫感があった。戦犯として扱われないためにアメリカに媚を売ろうとする石井四郎やその部下たちもなんか情けない。アメリカ側も731部隊の実験結 -
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岩崎弥太郎の孫であり、戦後日本に「エリザベス・サンダーズ・ホーム」という孤児院をひらいた沢田美喜。
彼女の伝記かと思って読んでいたが、そんな易しい内容ではなかった。
本書で明かされることはなかったが、実際には知られていない陰謀めいたことが裏ではあったのかもしれない。
沢田美喜本人よりも、その周辺の人物や事情について多く書かれている。
沢田美喜がなぜ孤児院をひらいたのか、その真意は分からないが、財閥の孫でコネクションや財力はあったにせよ、賞賛に値する素晴らしい行いだったと思う。
本書を読んで、当時の事件に興味を持ったので、松本清張の「日本の黒い霧」を読んでみたいと思う。 -
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ネタバレ学生時代はこの領域の本、映画はよく読み観たもの。開高健、近藤紘一、一ノ瀬泰造、映画は『地獄の黙示録』『ディア・ハンター』『キリング・フィールド』(『ランボー』もか?!)、大学3年の時はオリバー・ストーンの『プラトーン』が封切られゼミの教授とゼミ仲間と一緒に鑑賞しにいった。それらを通し当時の冷戦構造を端的に刺激的に知ることが出来た(理解できたかどうかは別として)。
本書は復刊版を本屋で見つけて読んでみたが、初版は1981年。1985年に文庫化されるなど当時も目に触れる機会はあったと思うが、タイトルからスル―していたのかもしれない。学生の頃は”ライカ”に、なんの価値も見出していなかったし(そも -
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主な特徴として「読み始めて6分で熟睡できる」
ということが挙げられる(- -;
いや、内容がつまらない訳ではなく、
いつも小説ばかり読んでいる我には
固くて重い内容が難しすぎて...(^ ^;
ただ、あまり読みやすい本ではない気がする。
そこここに「〜だったろう」「〜に違いない」みたいな
作者の主観が入り込んできて...
「ドキュメンタリー」として読むにはやや邪魔くさい(- -;
文体も「ルポ風味」になっているが、
テーマがテーマだし、事実だけを淡々と書いた方が
内用がスムーズに頭に入る気がする。
新しく「発見」された石井氏の残したノート二冊は、
確かに貴重な資料ではあろうし、晩年の石 -
Posted by ブクログ
日本陸軍細菌戦部隊長であった石井四郎を中心に、部隊の成り立ちと戦後の成り立ちに迫ったノンフィクション.特に、戦後、アメリカとの駆け引きにより戦犯に問われることなく生き延びていく様を見ていると、昔からアメリカというのはダブルスタンダードの国であったことが良く分かる.
ただ、全体を通して何を目的としたノンフィクションなのかが分かりにくい.事実をここまで掘り起こして時系列に整理した事のすごさは分かるが、そこで力尽きている.
巻末の解説で、佐藤優さんが「対象との距離感」という言葉で、これを表現しているが、私には、俯瞰し過ぎと感じられた.
だから、☆3つ(興味あるテーマなら読むべし). -
購入済み
読む価値なし
確信しました。「悪魔の飽食」で書かれていることは事実ではない。日本を貶めるためのプロタバンダです。根拠が定かでない物は信じてはいけません。この本も読む価値はありません。