青木冨貴子のレビュー一覧

  • 731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦時に満州で秘密裏に行われていた細菌の人体実験及び細菌兵器開発を主導した石井四郎を紐解く内容。田舎の秀才がどのようにして731部隊を作り上げたのか。もちろん勉強はできたのだろうがそれよりもマーケティング能力が優れており、細菌兵器の重要性を当時の軍にうまくプレゼンしたことにより自身の階級もそうだがやりたいことをトントン拍子にやったのだろう。
    戦後の731部隊関係者とアメリカ、ソ連それぞれの思惑で秘密裏に交渉していく様は当時の混沌とした状況も相まって緊迫感があった。戦犯として扱われないためにアメリカに媚を売ろうとする石井四郎やその部下たちもなんか情けない。アメリカ側も731部隊の実験結

    0
    2024年09月26日
  • アローン・アゲイン―最愛の夫ピート・ハミルをなくして―

    Posted by ブクログ

    ピート・ハミルの妻である著者が、ピートとの出会いから看取りの日までを記す。

    最後までニューヨーカーという言葉が似あう人だったのだなあ。ご冥福を祈るとともに、アローン・アゲインとつぶやいてしまう著者に、元気を出してと伝えたくなる。

    0
    2024年04月21日
  • GHQと戦った女 沢田美喜(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    三菱財閥の末裔である沢田美喜という人物のノンフィクションです。
    岩崎家の栄枯盛衰などがからめて描かれていました。

    彼女自身の思いや
    混血児たちの ホームを作ってからの
    苦労などは 自身の著書にあるからなのか
    あまり描かれていないので
    いつか 本人の書いたものを読んでみたいと思いました。

    0
    2022年06月10日
  • GHQと戦った女 沢田美喜(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    岩崎弥太郎の孫であり、戦後日本に「エリザベス・サンダーズ・ホーム」という孤児院をひらいた沢田美喜。
    彼女の伝記かと思って読んでいたが、そんな易しい内容ではなかった。
    本書で明かされることはなかったが、実際には知られていない陰謀めいたことが裏ではあったのかもしれない。
    沢田美喜本人よりも、その周辺の人物や事情について多く書かれている。

    沢田美喜がなぜ孤児院をひらいたのか、その真意は分からないが、財閥の孫でコネクションや財力はあったにせよ、賞賛に値する素晴らしい行いだったと思う。

    本書を読んで、当時の事件に興味を持ったので、松本清張の「日本の黒い霧」を読んでみたいと思う。

    0
    2018年08月31日
  • ライカでグッドバイ ――カメラマン沢田教一が撃たれた日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     学生時代はこの領域の本、映画はよく読み観たもの。開高健、近藤紘一、一ノ瀬泰造、映画は『地獄の黙示録』『ディア・ハンター』『キリング・フィールド』(『ランボー』もか?!)、大学3年の時はオリバー・ストーンの『プラトーン』が封切られゼミの教授とゼミ仲間と一緒に鑑賞しにいった。それらを通し当時の冷戦構造を端的に刺激的に知ることが出来た(理解できたかどうかは別として)。
     本書は復刊版を本屋で見つけて読んでみたが、初版は1981年。1985年に文庫化されるなど当時も目に触れる機会はあったと思うが、タイトルからスル―していたのかもしれない。学生の頃は”ライカ”に、なんの価値も見出していなかったし(そも

    0
    2017年04月21日
  • 731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    主な特徴として「読み始めて6分で熟睡できる」
    ということが挙げられる(- -;

    いや、内容がつまらない訳ではなく、
    いつも小説ばかり読んでいる我には
    固くて重い内容が難しすぎて...(^ ^;

    ただ、あまり読みやすい本ではない気がする。
    そこここに「〜だったろう」「〜に違いない」みたいな
    作者の主観が入り込んできて...
    「ドキュメンタリー」として読むにはやや邪魔くさい(- -;

    文体も「ルポ風味」になっているが、
    テーマがテーマだし、事実だけを淡々と書いた方が
    内用がスムーズに頭に入る気がする。

    新しく「発見」された石井氏の残したノート二冊は、
    確かに貴重な資料ではあろうし、晩年の石

    0
    2016年07月15日
  • 昭和天皇とワシントンを結んだ男―「パケナム日記」が語る日本占領―

    Posted by ブクログ

    昭和天皇、宮内府式部官長 松平康昌の皇室側が時の首相吉田茂やマッカーサーをバイパスして、『ニューズウィーク』東京支局長パケナムや外信部長ハリー・カーンを通じてワシントンと皇室外交を非公式に行っていた当時の様子を伝えている。巻末に参考文献がかなり列記してあったので、もう少し詳しい内容を期待していたのだが物足りなさを感じた。

    0
    2013年08月04日
  • 昭和天皇とワシントンを結んだ男―「パケナム日記」が語る日本占領―

    Posted by ブクログ

    敗戦直後の数年間,昭和天皇が政治的に動いていたとの記述だが,パケナム自身が著者の克明な調査により経歴を偽っていたことが確認できたことから,彼自身の日記の信憑性も考えておく必要がある.でも,戦後の首相や要人とのつながりが日本の戦後史を変えていったことは否めない事実だと感じた.

    0
    2011年11月19日
  • 731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     日本陸軍細菌戦部隊長であった石井四郎を中心に、部隊の成り立ちと戦後の成り立ちに迫ったノンフィクション.特に、戦後、アメリカとの駆け引きにより戦犯に問われることなく生き延びていく様を見ていると、昔からアメリカというのはダブルスタンダードの国であったことが良く分かる.
     ただ、全体を通して何を目的としたノンフィクションなのかが分かりにくい.事実をここまで掘り起こして時系列に整理した事のすごさは分かるが、そこで力尽きている.
     巻末の解説で、佐藤優さんが「対象との距離感」という言葉で、これを表現しているが、私には、俯瞰し過ぎと感じられた.
     だから、☆3つ(興味あるテーマなら読むべし).

    0
    2010年05月09日
  • 731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く―(新潮文庫)

    購入済み

    読む価値なし

    確信しました。「悪魔の飽食」で書かれていることは事実ではない。日本を貶めるためのプロタバンダです。根拠が定かでない物は信じてはいけません。この本も読む価値はありません。

    0
    2020年04月07日