あらすじ
昭和23年、進駐軍兵士と日本人女性との混血孤児を救うため、GHQと対峙し、児童養護施設エリザベス・サンダース・ホームを創設した沢田美喜。三菱財閥・岩崎家の令嬢は、なぜ養う子供のミルク代にも事欠く生活に人生を捧げたのか。その決意に秘められた「贖罪」の思いとは何か……。恐れず怯まず進駐軍と戦い、たった一人で「戦争の後始末」に立ち向かった女性の愛と情熱の生涯を描く! ※当電子版には、新潮文庫版に掲載の写真の一部は収録しておりません。ご了承ください。
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Posted by ブクログ
三菱財閥の末裔である沢田美喜という人物のノンフィクションです。
岩崎家の栄枯盛衰などがからめて描かれていました。
彼女自身の思いや
混血児たちの ホームを作ってからの
苦労などは 自身の著書にあるからなのか
あまり描かれていないので
いつか 本人の書いたものを読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
岩崎弥太郎の孫であり、戦後日本に「エリザベス・サンダーズ・ホーム」という孤児院をひらいた沢田美喜。
彼女の伝記かと思って読んでいたが、そんな易しい内容ではなかった。
本書で明かされることはなかったが、実際には知られていない陰謀めいたことが裏ではあったのかもしれない。
沢田美喜本人よりも、その周辺の人物や事情について多く書かれている。
沢田美喜がなぜ孤児院をひらいたのか、その真意は分からないが、財閥の孫でコネクションや財力はあったにせよ、賞賛に値する素晴らしい行いだったと思う。
本書を読んで、当時の事件に興味を持ったので、松本清張の「日本の黒い霧」を読んでみたいと思う。