井田茂のレビュー一覧
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ET、UFO、エイリアン、人々は今まで様々な地球外生命体を想像してきた。では実際に地球外生命は存在するのか、それともこの広い宇宙でわれわれは孤独なのか。
この問いに対して、生物学者達は、生命が誕生し、進化するには大変特異な環境が必要なので地球に知的生命体が存在するのは偶然だと考え、地球外生命の存在には懐疑的だ。一方天文学者や物理学者達は、地球に知的生命体が存在するのは必然であり、広い宇宙には膨大な数の地球に似た惑星があるので生命が存在する惑星も沢山あるに違いないという確信派で、長年地球外生命を探す試みを続けている。
本書は生物学者の長沼と天文学者の井田が知的生命体の存在についてそれぞれの専門分 -
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恒星、惑星、衛星。言葉だけは耳にし、最低限知ったつもりでいたことが、まったくの見当違いだったり、まるで理解に達していなかったということを思い知らされた。
タイトルは太陽系となっているが、中身は星の成り立ちや、惑星の種類など、天文学における基礎的な知識を太陽系をモデルにして説明しているという体になっている。
文字はさほど多すぎないし、図説と注釈も丁寧で、非常に読みやすい。
ところどころで『未解決』の謎や問題をさらっと挟んでいるのも好奇心をあおってくれる。
天文学に興味がなくとも、地球に住んでいる以上は一度目を通しておくと良いかもしれない。 -
Posted by ブクログ
しぶい出版である。薄い中に、驚くべき事実がさらっと述べられている。月の存在が地球のような生命を宿す惑星の決定打となっていたなんて。。。一億個の地球というタイトルに偽りはない。本書ではドレイクの方程式とは違う積算根拠で、地球の存在確立を算出している。そこが一番の見所だと思うが、月形成のシミュレーションがパラパラマンガになっているなんて、しぶすぎるにもほどがある!!!月形成のジャイアントインパクト説のイメージが少し変わった。やはり学問って素晴らしいと思う。太陽の最後に際しても地球は飲み込まれないという知見も初めて接した。
・衛星・リングとロッシュ限界:潮汐力と粒子間重力の視点
・月の影響により、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2017年2月、NASAの「系外惑星に関する発表」に対する一般人の反応の鈍さを、20世紀の100年間に地球外生命体に関する科学的議論のタブー視にあるとしている。そのせいでタコ型宇宙人のイメージが定着してしまったと。木久扇師匠が大喜利でやってるヤツねw。ま、SF界のパルプマガジン系の悪ノリも一因かとは思うけど。でも「火星の人面岩」はNASA の悪ノリだよね。
それが「極限環境生物」の発見から「生命体の定義」の拡大に繋がる。生命系統が一つしかない地球で、地球生命の概念に縛られないで別の生命系統ってどんなものかを想像するのはとても困難。でもそこを乗り越えて、アストロバイオロジーの興隆に発展する。生命 -
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生物学者の長沼毅と惑星科学者の井田茂による共著。
科学界では、地球外生命の存在について、天文学者・惑星科学者・物理学者の多くは肯定的、生物学者の多くは否定的なのだというが、両者の共著ということで、双方の視点に立ったバランスのよい内容となっている。
本書では、以下のようなステップで考察が進められる。
◆地球の生物が生きていける極限の条件・環境とはどのようなものか?
◆惑星の物理・科学的条件さえ整えば、生物(微生物)は発生するのか、それとも、生命の誕生は奇跡に等しいできごとだったのか?微生物が多細胞になり、有性生殖を行うようになり、人類が知性を持つようになった起源・条件はなにか?
◆地球の生物が生