中島真志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ビットコインに代表される仮想通貨のトレンドと各国の中央銀行との関係が良く整理された本。
仮想通貨ではないが、わたし自身がPayPayを多用するようになった2年ほど前、100億円あげちゃうキャンペーンなどの渦中にいた際に、
「これって、孫さんが国民全員に対してこの期間奢ってくれるっていうキャンペーンだな、、」と感じ、
「これは国レベルで実施したら、税や還付の仕掛けが変わる」あるいは、「富裕層の寄付行為とその受益者との関係がとてもスマートなものになる」と感じたものだが、まさに中央銀行がデジタル通貨を発行した場合のメリットとしてその手の話が記載されていて非常に腑に落ちた。
PayPayでもういいかな?という気もするが、
仮に日銀がデジタル円を発行したら、特定のアーティストや、あるいはある程度の緩いスクリーニングによる特定分野の属性の人に対する寄付行為、ファン経済、パトロン的な動きも楽にできるような仕掛けにしてほしいものだ。
要するに「俺、今お金沢山稼いでいるから、26歳以下の音楽活動をしている年収300万以下の人達に1億円配りたい」と思ったらボタン一つで配布できるような仕掛けだ。
はるかに複雑な事はPayPayのポイント還元でできているから、ITゼネコンが威信をかけて作るデジタル円ならその程度の事はやってもらいたい。
お金は既に世の中に余っている。
使う人間の数は増えない
モノも溢れかえっている
子供たちにクリスマスや誕生日プレゼントで欲しいものをきいても「特にない」といわれることが常態化している
そんな子供たちが大人になった時の消費行動は全く別なものになっている(物は売れない、)
このあたりのニーズをうまく拾える仕掛けを、社会は既に求め始めている。 -
Posted by ブクログ
決済の世界の権威と言っていい中島さんの本。ビジネス書で著者名で買ったのは初めてかも。
期待を裏切らない丁寧で詳細かつわかりやすい記述。決して権威的でない書き方。見習いたい。
おかげでビットコインの振り返りとブロックチェーンの基礎がするっと頭に入る。踏み込んでより実務に活かせるような知識を得たい。
今となっては仮想通貨は予想通りだったので忘れるとして、ブロックチェーンに関する詳細な説明が大変ありがたい。後半のどのように実現するかは今後の議論として、技術自体については長期的に主流になっていくと感じた。
民間銀行が流通を担うのが現実的かと読んだが、その場合民間銀行の役割としてクローズド型としてのマイニングが求められるため、ネットワーク参加の障壁は相応に高いと思われる。この点のシステム投資をどうやって実現していくか、もしくは合併を更に加速して規模のメリットを活かすのか。
また政策効果としてマイナス金利を実行しやすくなる点も挙げられているが、これはそもそも資金需要の喚起との政策パッケージにしなければ徒らに銀行の収益悪化(無理な貸出による不良債権の増加、tierの低下)を招くだけだと思う。本論ではないが注意したい。
リップルについてはコンソーシアムで実証研究していくとはいえ一民間企業に仕組みを任せることについての不安を感じる。資金決済の課題について言及されているがこの点は詳細に調べたい。とは言え顧客が食いつきやすい外送に焦点を当てて改革するのは議論が早くなるので良いこと。
既存の仕組みの改善としてSWIFT GPIについても後書きで触れられているが、こちらは送金のトラックは遅々として進まず手数料引き下げと透明化は進んでいるように見えない。これをブロックチェーンで技術主導で変えられれば大きなブレイクスルーになるのだろう。外為課やコルレス部署は業務が大きく変わるわけで、インパクトは計り知れないが、デジタル化は歴史的に見ても不可避であり、是非関わっていきたい。 -
Posted by ブクログ
[private]メモ
・ブロックチェーン/ハッシュ値/ナンス値(number used once)
・ブロックチェーン⇒DLT(Distributed Ledger Technology)「分散型台帳技術」
・所有権データを分散型で管理する
・オープン型/クローズド型
・各国中央銀行によるデジタル通貨利用の取り組み事例
・コルレス銀行を通じた国際銀行「遅くて、高くて、わかりにくい」
⇒リップル・プロジェクト:銀行間を分散型台帳のネットワークで結び、安価でリアルタイムな国際的な送金
・DVP決済「Delivery versus Payment」:証券の引渡しと代金の支払いの両方をワンセットで行う仕組み
などなど(メモ途中)
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Posted by ブクログ
仮想通貨ないしビットコインの説明は最初の1/3で、残りの2/3を使って、ブロックチェーン技術が今後金融界でどのように使われていくか、という展望が書かれています。
ボクがビットコインを知った時は、「通貨が政府から自由になる」という衝撃に胸を躍らせました。もちろんすぐにみんながビットコインを使うような世の中になるとは思わなかったけれど、国家が関与せずに通貨に信用を与える仕組みができたことは、革命的だと思いました。
ただ、ビットコインじたいの将来はバラ色、というわけではないようです。ビットコインに対する信用は、マイニング競争から生まれているわけですが、ビットコインには発行上限があり、リワードは指数関数的に減衰しています。そして2140年頃にはリワードが全く得られなくなってしまいます(少額の取引手数料を除く)。したがって、ビットコインじたいの価格が指数関数的に上がっていかない限り、現在のレベルの報酬は得られないわけで、マイニングのインセンティブがこのまま続いていくかはわかりません。加えて、すでにマイニング競争は寡占化が進んでおり、マイナーの2/3は(電気代が安い)中国の10社が占めています。マイニング競争が完全でなくなった結果、ビットコインの改ざんが発生するという可能性も否定できません。その他にも、法律上の問題や、税制上の問題もあります。
しかし、です。ビットコインの根幹をなす技術であるブロックチェーンは、仮想通貨以外にも使い道があり、それが安価だし安全だしということで結構使えそうなのです。具体例としてデジタル通貨、国際送金、証券決済があげられています。
ビットコインは、誰でも使うことができ、誰でも取引を承認できる仕組みです。(これをオープン型のブロックチェーンといいます。)ただし、誰でも取引を承認できるとなると、競争が十分でなければ、取引を改ざんできてしまう恐れがあります。したがって、取引や承認が出来る人たちを制限して、信頼できる人たちだけでブロックチェーンをやったり(これをクローズド型のブロックチェーンといいます。)、中央銀行ー市中銀行間と市中銀行ー利用者間の仕組みを別にする二重構造を取り入れたりするなど、ビットコインとは少し違った仕組みを使えば、信用を維持できます。各国の中央銀行や金融機関で実証実験が行われており、実用化も遠くないものと思われ、今後の展開が楽しみです。 -
Posted by ブクログ
今までぼんやりとしか理解できていなかった仮想通貨について理解を深めることが出来た。
ビットコインを例に仮想通貨の仕組みを解説し、タイトルにある今後のビットコインの動向を予測している。
さらにブロックチェーンという技術自体は非常に優れたものであり、今後の金融界のブレークスルーになる技術であり、各国の中央銀行がデジタル通貨への取り組みを積極的に行っていることも紹介されていた。
ビットコインは通貨というよりも投機対象商品と化してしまったが、ブロックチェーンなどの技術を活用することで将来的には本物の通貨が登場することを期待したい。
ちなみに、電子マネーと仮想通貨の違いも今更ながらに理解できた。 -
Posted by ブクログ
ビットコインの持つ様々な限界と、逆にブロックチェーン技術がもつ将来性についてまとめた本
ブロックチェーン技術の代表格であるビットコインだが、ブロックサイズが大きいなの仕組み的な限界や、すでに9割以上を一部の人が保持しているという構造、そもそも通貨として世界標準になることは無いのではないかと言うことが語られていた。
(海外、金融業界では、もうビットコインはオアコンとも書かれていた。)
一方、一般の人が使う、仮想通貨以外にもブロックチェーンには分散帳簿として様々な役割や、その応用方法が書かれていた。実際、toB、toC、governmentなど、様々な場所で、実証実験が始まっている。例えば、リップルなどはその代表格だ。
金融業界での、具体的な事例(デジタル通過、国際送金、証券取引)などについてもかなり詳しく解説してあり大変面白かった。
ブロックチェーン技術で、より便利な世の中ができそうな気がしてきた。
また、ビットコイン表面的に捉えてた自身にも反省。勉強になりました!!
文字量が多い一面もあるが、ビットコイン、ブロックチェーン技術について大枠を捉えるにはいい本だと思うので、もし仮想通貨・ブロックチェーン技術の大枠を把握したい人がいれば是非! -
Posted by ブクログ
金融サービスに配属になって読んだ本。
"金融"といっても様々な分野があるなか、IT出身の私的にはSWIFTの仕組みは非常に分かりやすく、自身の武器にならないかと思い、チームメンバーの薦めもあって購入した。
同著者の「決済のすべて」と同様に、非常に分かりやすく、全体像が明確だった。この本の内容を完全に理解すれば、それなりにSWIFTが語れると思うほど、充実していると思う。
ただし、具体的な事例は少なく、表面的な解説が多いため(概要説明なので仕方がないと思うが…)、実際にシステム設計するにはまだまだ不十分な内容。
SWIFTという言葉を初めて聞いた方、私のような金融初心者に最適な一冊と思う。