佐藤克文のレビュー一覧
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「求む男女。ケータイ圏外。わずかな報酬。極貧。失敗の日々。絶えざるプレッシャー。就職の保証なし。ただし、成功の暁には、知的興奮を得る。」私のところに来たら、まずは身近な動物で修行を積んでもらうことになる。試行錯誤の末に晴れて学位を取得したら、データロガーと一緒に、世界中の僻地に飛ばしてあげよう。そういう佐藤氏はバイオロギングという手法で動物の生態を研究している。
学校の教科書には鳥は恒温動物で爬虫類は変温動物だと書いている。しかしウミガメの体温は23℃でほぼ一定で逆にペンギンは深く潜るときに体温維持には最低限しかエネルギーを使わず酸素消費を抑えている。
ペンギンは深さ500m時間にして最大 -
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学校の教科書には「わかっている」ことばかりが並んでいるので、学校でたくさん勉強した人たちは、この世の中の大抵ことはもう「わかっている」はずだと信じて止まない。
ところが、本当のところ、教科書に書かれていることのすぐ外側には「わかっていない」世界が広がっているし、教科書に書かれていたことが、後になって実はあまり「わかっていなかった」ことがわかることさえある。
水族館などでお馴染みのペンギンやアザラシが、海の中で何をやっているのか。そんなことは、たしか生物の教科書のどこかに書かれていた気がするし、そうでなくても、とっくに誰かが調べているはずだ。そう思うのが普通だろう。
ところがこれが大違い。海の中 -
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佐藤克文さんの本は、エビデンスと自身の言葉がうまく混ざっていて面白い。それでいて過去への反省もあったりするので、著作は出来れば順に読んだほうがいい。
最新作の「サボり上手な動物たち」は、カラー写真も多く、「サボる」という、バイオロギングによって見つかった動物の「動かない」ことに着目している。チーターが速い(のを、はかりに行くエピソードも面白い)、なんてのは、ある瞬間にそういうこともある、というだけで、そうじゃない時間のほうが長いのだ。スナメリのソナーも、ときどききちんと音を出さないことがある。サボるというのは、適度に間引きして、生活のコストを抑えること。
しかしだから人間もサボろう、というのは -
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ネタバレバイオロギングサイエンス:
ペンギン、アザラシ、ウミガメなどの水生生物に"データロガー"を取り付け、
水中での動物の生態を分析する学問
ペンギン:
もぐる深さによって吸い込む空気量を調整している
深くもぐる時ほどたくさんの空気を吸い込む
空気量で中性浮力点を調整
中性浮力点:浮く力と沈む力が拮抗する状態
潜水浅い時:空気少ないため、中性浮力点が浅い→浅いところでエサをとりやすい
潜水深い時:空気多いため、中性浮力点が深い→深いところでエサをとりやすい
浮上する時は、体内の空気の浮力を使って浮上し、
ヒレを動かさずに滑空するように斜めに海面から飛び出す
アザラシ: -
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ネタバレ[ 内容 ]
ペンギン、アザラシ、ウミガメなどの水生動物は、海の中でどのように活動しているのだろうか?
その生態は、直接観察できないため謎が多かった。
だが、今や日本発のハイテク機器「データロガー」を動物に直接取り付けることによって、本来の生息環境下で、己の生存をかけてきびきびと動き回る動物たちの姿が解明されつつある。
この分野では、教科書を書き換えるような新発見が相次いでおり、「バイオロギングサイエンス」という新しい学問が誕生した。
いま、生物研究のフロンティアは水の中にある。
[ 目次 ]
1章 カメが定温動物でトリが変温動物?
2章 浮かび上がるペンギンと落ちていくアザラシ
3章 研究 -
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動物にタグをつけ、生態を追うことで保護や人間生活への応用などに役立てようとする研究者の話。
そもそもはアナログ的に行なっていたが、衛星から追えるように開発していく過程を追う
あまり生物学の本など読まないのだけど、なんだか気になって手に取った。
ドキュメンタリー映画観たような気分、なにかをなす人というのはものすごい我慢強さがあるのだな
それにすごくバイタリティがある
衛星による追跡が可能になったことで、これから色々なことがわかるようになるんだろう
地震や噴火予知の方、早めに…
何事もそうだけど、こういった研究をしている頭の良い人々がいるから、人類は発展してきた
暗い話ばかり耳にするけど、他方で -
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動物の行動を記録するバイオロギング。
動物たちにカメラや計測器を取り付け、その生態を隈なく調べるというもの。
そもそもは、ある場面での生物の行動に注目したところから計測が目論まれたが、結果として何もしていない、注目していなかった時の行動も知るところとなり、そこから思いがけず「サボる」動物たちの姿が浮かび上がってきたのだという。
つまるところ、生物であるが故に、やたらなエネルギーの無駄遣いはせず、利用できるもの(ほかの仲間たちや自然の摂理など)は利用して効率よく生きている、ということなのだが。
いろいろな計測結果を披露したに留まった感はあるものの、写真や図解も多く、単純に楽しんで読むことがで