香西秀信のレビュー一覧

  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    詭弁から学ぶというスタンスが新鮮だった。
    詭弁かそうでないかは、判断のレベル次第で判定が変わってくる、非常に微妙な問題を含むことも、心しておかなければ、と思う。
    それから、よくディベートの本などでも、「人と議論は別」などと書かれているが、本書では人と意見は完全には分離できないとあるのも、面白いところ。

    詭弁には部分的な真実が含まれているだけに、詭弁と判別しづらいとのこと。
    しかし…相手の議論をうまくかわせない人にとって、うかつに人の議論を聞こうとすると、取り込まれてしまう危険があるということでもある。
    他者の議論に対し、生産的で批判的に向き合うということがいかに難しいことか。

    それから、本

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    2014年12月23日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    K西先生!
    ディベートをやっていたら、論理的思考が万能ではないこと、論理的に考えるべき時、そうでない時も判断できるはず。ただ、帯にあるような、相手の非論理性を非難する輩が目立つってことなんでしょうね。これはディベートをかじらせてしまった弊害でしょうか。

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    2014年07月01日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    詭弁を取り上げている本だが、人間が論理的であろうとすることには限界もあるようだ。具体的な例を示しつつ、詭弁の形態を挙げている。
    理屈を積み上げてみれば、明らかにおかしいと分かるもの、そうとも言えないものもあったり、人間の思考の癖というものは、なかなか厄介なものだとも思える。

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    2013年07月28日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    典型的な詭弁について,多くの例を挙げながら,また,過去の哲学者等の詭弁の分類等を含めながら,説明している.分かりやすく非常に面白い.

    本編とは離れるがあとがきの「語学の達人に学べるか?」が,また楽しかった.読ませる文章である.

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    2013年07月25日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    香西さんの本は面白い。
    「詭弁」と書いているが、詭弁と言われているものは実は詭弁ではないと言う。ま、詭弁の何が悪いかと言うところもある。
    弱者の護身術、と言うワンフレーズは、ちょっと、本筋ではないが心に残る。

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    2013年07月24日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    目から鱗がてんこ盛りに落ちていきました。おもしろかった。
    日頃から「いかにも正論じみて聞こえるのになんだかもやもやと納得できない」と感じる言葉のやりとりも、こう考えることでなるほど、と納得させられます。

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    2013年03月20日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    人間には考えるにあたっての「癖」のようなものがあり、どうしてもある種の非論理的な思考法を採用しちゃう。
    でもそれがどんな「癖」かを知識として持っていれば、いくぶん「まし」にはなるんじゃないか。
    そんな考えのもと、豊富な実例をもって「癖」を紹介するとともに、平易ながら本質的な考察が添えられた本。
    本書にどこまで「効用」があるかはわからないけれど、面白く読めることは間違いない。

    本書のこの前提は、もう少し広げて考えることもできるんじゃないかな。
    たとえば、「自分だけの失敗学」を確立する。そこまで行かなくても、「自分の失敗データベース」を構築して、ときに整理する。
    そこからもし「自分の失敗の癖」を

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    2012年12月09日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    詭弁を学ぶことで、詭弁に対抗する術をみにつけようという本。

    論理にこだわる人は詭弁にはぐらかされやすいしね。

    詭弁は構造から学ぶととても対処しやすいということがわかります。

    でも詭弁使う奴はクソ

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    2012年05月27日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    詭弁とは何か。それは論理的にはおかしい、間違った論法である。ところが、我々はその詭弁を意識的にも無意識的にも使うし、また同様に意識的も無意識的にも騙されている。

     詭弁の形としては、因果と相関の混同、必要条件と十分条件の誤判定、言葉の多義性からくる拡張と限定の使い分けがある。詭弁を弄する人はこれらをいろいろに使用するので、詭弁に免疫のない人は簡単に騙される。著者によれば、詭弁を知れば知るほど詭弁を使うことには慎重になるという。詭弁は囲碁や将棋におけるハメ手のようなもので、相手に正しく応手されるとこちらが窮してしまうことになる。

     したがって、相手の論理力がある程度上か、未知数の人間に対して

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    2012年04月29日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    ネタバレ

    「詭弁」というものに焦点を当てた本。
    まず、こういうものを研究というか専門にしている人がいるというのに驚いたわけだが。

    内容は非常に面白かった。
    過度な一般化や意味のすり替えなど、日常的に使っている(というか意識しなくても勝手に出てしまっている)詭弁について、分かりやすい具体例を挙げながら紹介・解説する。
    特に面白いのは、その詭弁の解説に終わることなく、その詭弁に陥り易い理由とか、そういう部分まで解説を深掘りしているところ。

    あとついでに、後書きの内容が非常に共感できた。

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    2011年09月12日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    いわゆる「正論」というものが極めて限定された条件においてのみ有効であるということからスタートして、実際の人間関係などを踏まえた上での「詭弁」の有効性・重要さについて書いてある本。いわゆる「詭弁」というとちょっと強烈な感じがするが、ここでは実践的なレトリックのお話であると捉えておけば良いと理解した。

    正論、あるいは論理的に辻褄が合っていることが説得力に直結するわけではないという場面はけっこう多いと思います。なんつうか、子どもや動物と戯れるとよく分かる感覚というか。実際、議論のうまい人(あるいは主張を通すのがうまい人)というのは論理的な筋の通し方と同様に、著者の言うところの詭弁の技法にも長けて

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    2011年07月27日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    [ 内容 ]
    著者は、論理的思考の研究と教育に、多少は関わってきた人間である。
    その著者が、なぜ論理的思考にこんな憎まれ口ばかりきくのかといえば、それが、論者間の人間関係を考慮の埒外において成立しているように見えるからである。
    あるいは(結局は同じことなのであるが)、対等の人間関係というものを前提として成り立っているように思えるからである。
    だが、われわれが議論するほとんどの場において、われわれと相手と人間関係は対等ではない。
    われわれは大抵の場合、偏った力関係の中で議論する。
    そうした議論においては、真空状態で純粋培養された論理的思考力は十分には機能しない。

    [ 目次 ]
    序章 論理的思考

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    2011年04月09日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    「欺かれるとは、間違いを正しいと見なしてしまうのみを言うのではあるまい。正しいものを間違いと見なしてしまうときも、やはり欺かれているのではないか。詭弁に欺かれまいとして、正しい理屈に欺かれるのである。」

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    2010年10月24日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    世の中では一般によしとされていない詭弁を進んで使いましょうという本。
    どういう場合の論法を詭弁と呼ぶのかの紹介が主で、方法論は二の次という感じだったが面白く読めた。本当にものは言いようでどうとでもなる。相手に都合よく丸め込まれないためにレトリックを勉強してみようという気になった。

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    2010年09月18日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    詭弁の特徴を捉えつつ、「人間は何故一般化することが出来るほど明確な『詭弁』に引っ掛かってしまうのか」を読み解く。

    論理学の本と云うより修辞学の本であり、論理学的な内容を期待していると肩すかしを食らい兼ねないものの、詭弁そのものの解説・解釈においては非常に興味深い内容が続いている。

    筆者の解説・解釈が時折各章で論じている詭弁のテーマそのものと相違ない内容になっているのは作者なりのジョークなのか、或いはそれほど『詭弁』を解説することが困難なのか。その答えは本書の最終章で明らかになっている。

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    2010年08月27日
  • 論理病をなおす! ――処方箋としての詭弁

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    詭弁のテクニック・pros/consを知ることを通じて、相手の詭弁を見抜き、同時に、安易に詭弁を使わないことで、本質的な議論を行う、ことを目的に書かれた本である。

    しかし、自分にとっては、陥りがちな詭弁の事例の面白さ、だけで楽しめた。
    コレによって議論が深まるか、は疑問。しかし、詭弁を使う相手に遭遇した場合、以前より少し冷静に、愉しめるのではないか、と感じた。

    数時間でサラッと読めるので、暇つぶしにどうぞ。

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    2010年07月10日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    「意見」と「事実」、「人」と「論」を切り離して考えることは難しい。言葉で何かを表現する以上、その発話者の恣意的な言葉の選択と「名づけ」が混入している。自分に反対する意見や立場に対しては「詭弁」と扱い、自分に賛成の意見や立場に対しては「ひねりのきいた意見」となりやすい。など。「論理的」と自称する人などに対して、真っ向から反論する本。おもしろいが、少し嫌味くさい。

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    2009年11月22日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    反論理じゃなく、修辞法の本。正しいことを正しく書いてそれですむなら、今頃世界は天国のようになっていて、格差どころか差別だってなくなってるんじゃないか。でも実際にそうでないのは、正しいことを正しく書くのじゃすまないからだ。議論はそもそも対等に行われるものじゃない、不均衡のある中で行われる、というあたりが、自分のしてることについて不足な点を改めて考える機会になった。

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    2009年10月04日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    普段、無意識に行なっている反論理的思考を言語化したような本だった。例えば「ゴミをポイ捨てした奴が他の人へポイ捨ての注意をしても...」は反論理的で詭弁だが間違いではない。
    個人的には各章の終盤に「もしこう言われたらこう反論すれば良い」が役に立ち、面白いと感じた。

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    2025年03月13日
  • 論より詭弁~反論理的思考のすすめ~

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    議論の場で論理的な説明と、巧みなレトリック、はたまた詭弁のせめぎ合いを、俯瞰的な視点で見る様な一冊。

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    2024年11月02日