片野ゆかのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「環境エンリッチメント」をテーマに、飼育員の話を4つ収録。流れとしては、ある飼育員が新しい動物の担当になり、どうすれば動物がより快適に過ごせるかと、試行錯誤してそれなりの成果を出す、というもの。動物園中で行われたプロジェクトX的な。
現代の動物園はいかに自然環境に近づけた飼育を行うかということを頑張っている。この本に登場するところはどこも工夫しているのだけれど、中でも山口県の秋吉台自然動物公園サファリランドではアフリカハゲコウのフリーフライトを行っていて感心した。家畜ではない鳥を自由に飛ばして大丈夫なのかと。そしたら2回もロストしていた。良く続けているものだとあらためて感心。 -
Posted by ブクログ
地方公共団体の職員が行う業務は、法令で定められている。
動物行政施設の職員も、法令に従い動物の処分を実行していた。
しかし、「とにかく動物を殺すのが、嫌でしかたがなかった」職員たちは、定められた法令の中で、動物たちを活かすために自分たちができることを最大限行うよう努力をした。
そして、やはり動物行政のあり方に問題があると感じていた、まわりの人間をどんどん巻き込んでいって、みんなを本気にさせた。
殺処分を実行する場所だった熊本市動物管理センターは、現在、熊本市動物愛護センターとして、熊本市動物愛護推進協議会とともに殺処分ゼロを目標に、活動している。
その2000年から2010年の記録。
本 -
Posted by ブクログ
犬と出会う場所はペットショップだけではない。
新しい選択肢として、保護犬を引き取るという方法が今増えてきている。
いつかまた犬を迎える時はそういう子を、と思っていたので手に取った本。
行政施設から譲渡してもらう場合、動物愛護団体から譲渡してもらう場合など具体的なことがたくさん書かれてある。
どちらにも共通しているのは、一度辛い経験をしてきた子、だからこそ二度とこんな目には合わせない、そういう強い思いをもって譲られることだ。
だから、誰でも飼い主になれるわけではない。
でも、だからこそ、たくさん考えるし、家族での話し合いも必要になる。
大事な大事な命。
そういうストッパーは絶対に必要だと思った