石川渓月のレビュー一覧
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石川渓月『法外捜査 2』双葉文庫。
2ヶ月連続刊行のシリーズ第2弾。8月には第3弾が刊行されるようだ。書下ろし。
これまでの石川渓月の作品にはハードボイルド小説が2作ほどあったが、それらとも全く違う作風の勧善懲悪アクション小説であった。例えるなら矢月秀作の『D1シリーズ』っぽい。
今回は冴香の兄である伝説の殺し屋Zと冴香に焦点が当たる。
『秀和』の面々は凶悪な半グレ集団『紅蓮』を壊滅させ、テロを目論む傭兵たちも退けるが、突如現れ、全員を手玉に取った伝説の殺し屋Zが、生き別れとなった冴香の兄だったことが判明し、ショックの余り冴香は姿を消す。
残された『秀和』のメンバーは『スサノウ』との対決に備えるが、傭兵の生き残りに執拗につけ狙われる。さらには、渋谷センター街で第二の爆破事件が発生し、警察はもとより、国会も大混乱に陥る。未曽有の危機に『秀和』はどう対峙するのか。試練の時が迫る。
本体価格730円
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石川渓月『法外捜査』双葉文庫。
2ヶ月連続刊行のシリーズ物の第1弾。
これまでの石川渓月の作品にはハードボイルド小説が2作ほどあったが、それらとも全く違う作風の勧善懲悪アクション小説であった。例えるなら矢月秀作の『D1シリーズ』っぽいだろうか。
ストーリーはそれなりに面白く、登場人物が警察や自衛隊を辞めた理由や過去が少しずつ明かされる辺りはなかなか読ませてくれる。しかし、本作の最大の山場である傭兵と半グレ、ヤクザが入り乱れるアクションシーンは欲張り過ぎのようにも思う。
そして予想通り、物語の結末は次巻以降に持ち越される。果たして次巻で完結するのか、はたまたまだまだ続くのか。
元警視庁キャリアの来栖修が設立した表向きはコンサルタント会社で、その裏では政財界の不祥事の後始末を請負う『秀和』。警視庁の現役幹部も設立に関わっているという『秀和』の社員は皆、訳あって警察や自衛隊を退職した者ばかりだった。
『秀和』の社員は所長の来栖以下、元警視庁捜査一課刑事の滝沢征司、元陸上自衛隊特殊任務部隊員の霧島冴香、元交番勤務の警察官でホワイトハッカーの矢沢翔太、元公安警察官で空手の使い手の沼田信三という5人のメンバーだった。
ある日、新宿駅東口で無差別殺人かテロと思われる爆破事件が発生した。警視庁捜査一課との特別合同捜査本部が設けられるが、捜査の主導権争いと相次ぐ極秘情報のリークで、本部は機能不全に陥っていた。来栖は、古巣である警察庁から呼び出され、警察とは違うやり方で犯人を探るように命じられる。
元捜査一課の刑事の滝沢は冴香が入手した3人の日本人傭兵が爆破事件に関連しているという情報から、その背後に『スサノウ』と呼ばれる謎の組織の存在を嗅ぎ付ける。
本体価格700円
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やっぱりユウさんの灯火亭好きです!
こんな素敵なお店があったらホントに行きたい!
灯火亭でユウさんが作る不思議な世界に触れてみたい。
後ろを振り返らず少しずつ足を前に出して進む、小さくても確実に前に進む一歩を後押ししてくれるユウさんと灯火亭…百人力!
ユウさんの人と成りを知りたくなる塚原さんの気持ちもとても良く分かるし、でも知らない方が良い気もする。
本当にユウさんは不思議。そしてとても魅力的。
これからユウさんが娘さんや「夕やけ食堂」の明菜ちゃんやマー君、そして亜海ちゃんとどんなふうに関わっていくのか、続きがまだまだ楽しみ♪
このシリーズまだまだ続いてほしいなぁ
第4弾も早く読まねば! -
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路地奥にある「灯火亭」は、主のユウさんのもてなしに心を癒され、笑顔になれる居酒屋である。
ユウさんを挟んだ客同士の親近感と適度な距離感のバランスが、居心地の良さに繋がっている。
そして、お通しからして丁寧でおしゃれに盛り付けていて、いっさい手を抜いてなく、美味しい。
庶民の味なのにとても素敵で深い味わいになっている。
料理を口にすると思わず唸る。
お酒を呑めば、あぁ幸せだとなる。
そして、目の前にはユウさんの包み込むような優しさ笑顔。
それで、すっかり落ち着いてしまうのだ。
料理が来るたびに深刻だった悩みが、途端に消えてしまう。
ちょっとした、ユウさんのひとことで落ち着いてしまう。
次々といろんな悩みを抱えた人が、やってくるのだが、帰るときには重い荷物など背負ってなかったかのようである。
表題の「おもいでの味」を含む6編の短編集。
ちょっとホロリとくる話もあり、どれも料理と同じく味わい深い話だった。
一人飲みが、気軽にできるお店って最高だと思う。
お酒が飲めない自分には、縁がないと思っていたけどこんなお店に行ってみたくなる。
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プロジェクトが順調に進んで、自信とキャリアを積み重ねた女性が、クライアントからセクハラに遭い、拒否をしたらクライアントが怒り出し、それが会社にも飛び火、理不尽にプロジェクトリーダーを外される。付き合っていた彼氏からも振られ、同じ職場の女性とイチャイチャしているのを見かけてしまい、どん底に突き落とされる。
高校で教師をしている女性が、トラブルに見舞わられる。生徒が受験の際、答案用紙を白紙で出したことで、ヒステリックな母親が学校に文句を言いにきた。生徒は母のレールに乗って決められた学校に進むのが怖くなり、彼女なりの抵抗をしたのだ。自分の恋愛もハッピーエンドとはならなかった。
そんな仕事やプライベートで社会の理不尽に揉まれ、落ち込んだ人が、愚痴と心の汚れをこぼすのが灯火亭。
灯火亭には、店主であるユウさんに愚痴を聞いてもらいたくて様々な悩みを抱えた人が集まってくる場所。
物語としては、自分の悩みや状況に登場人物を重ね合わせて、共感や応援をしてしまう様なイメージ。
しかし、僕はお酒を全く飲まないし、居酒屋の雰囲気が苦手。お酒が好きな人が感じる「このお店良いね!」という居酒屋への評価が、全く何も刺さらないのが僕だ。好きな人や、友人と一緒なら楽しめるが。
そんなこんなで、愚痴をこぼす、話を聞いてもらえる、解決するという物語の構造が「居酒屋」という場所を軸に展開されているので、あんまり感情移入できず。
出てくる料理もあまり刺さらず。
酒好きな方は、居酒屋やお酒、おつまみなどに思いを馳せて、「居酒屋行きたくなってきた」とかあるかもしれない。 -
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ネタバレ灯火亭のシリーズ4作品目。
「希望の味」「二人の味」「黄昏の味」「結婚の味」「火点し頃に」の5つの短編集。
過去3作品全て読んできたが、ユウさんのもとで修行を続けた亜海ちゃんがついに結婚することになるも、結婚前の心の葛藤を描いている「結婚の味」のストーリーが良かったと思う。
結婚前で不安を抱える亜海ちゃんに、嫁ぎ先の家族の中でさらなる困難が降りかかってしまう。
そんな亜海ちゃんにユウさんが語りかけた言葉、
「できなくなったことを頭の中に並べるのじゃなくて、できることだけを考えなさい」
「限られた条件の中で、できることだけ考えなさい。そうすれば必ず答えは見つかります」
という言葉がすごく心に刺さった。
不安な時や辛い時はどうしてもマイナスな部分に目が行きがちだけれど、「今できること」に着目して前向きな気持ちにさせてくれたユウさんの人間性は素敵だなと思った。
灯火亭、是非行ってみたいお店だなぁ〜。