森茉莉のレビュー一覧

  • 貧乏サヴァラン

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    好きすぎて冷静に評価できない
    再読しすぎてボロボロになってしまった
    己の審美眼を揺るぎない言葉で言い切ってくれる
    森茉莉の中の乙女と食通の部分が芳醇な香りを醸し出しマリアージュしている、陳腐な例えになっちゃったけど。
    本の中のレシピでうちの定番になっているのは枝豆とハムのお寿司 夏によくやります
    私の人生の友達

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    2025年09月12日
  • 貧乏サヴァラン

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    森茉莉の世界から抜けられない。抜けたくない。貧乏な、ブリア・サヴァラン。一行目からひきこまれてしまう。食べ物の描写は独特のカタカナ使いもあって、食べたくなること間違いなし。明治大正の日本を体験してみたいと思う。森鴎外が飲んでいたチョコレエト。ロシア・サラダ。トマトをバタアを入れて煮て、ご飯にかけて食べる。トマト好きなので、試してみたい。ご飯にかけず、そのままを白葡萄酒でいただきたい。そう、ワインも葡萄酒と言われた方が、幸せなのでは?と思ってしまう。バラも薔薇の方が素敵。独りよがりな世界と言われればそれまでだけど、どんどん独りよがりになりたいと思う。年表まで作り、森茉莉のいた時代を感じたい今日こ

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    2023年02月26日
  • 貧乏サヴァラン

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    家事はまるきり駄目だった茉莉の、ただ一つの例外は料理だった。オムレット、ボルドオ風茸料理、白魚、独活、柱などの清汁・・・江戸っ子の舌とパリジェンヌの舌を持ち贅沢をこよなく愛した茉莉ならではの得意料理。「百円のイングランド製のチョコレートを一日一個買いに行くのを日課」に、食いしん坊茉莉は夢の食卓を思い描く。垂涎の食エッセイ。
    こないだEテレでお金が欲しい時に読む本で森茉莉が紹介されていて、若い人にも茉莉さんの素敵な文章が広まればいいなと思ったばかりです。何度読んでも、やっぱりいいな。空腹のときには決して読んではダメですが(笑)彼女の過激だけれど愛にあふれた言葉の数々が私にとってはまぶしくて、豊か

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    2022年10月16日
  • 貧乏サヴァラン

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    すぐに森茉莉さんの大ファンになった。こういう熱量が高くて無駄な動きが多い人って大好き。

    彼女のように、みんなで自分の気持ちよさをとことんまで追求すれば、一周回って世界は平和になるかもしれない。

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    2021年10月09日
  • 記憶の絵

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    森茉莉の憧憬がわかる一冊。

    小さな頃からのエピソードがたくさんあって、一つ一つが短いのだけど、話の多くは終わり方に余韻があってとても良い。

    小学校の時に出会っていたら絶対に友達になれなかったと思うが、今お互いこの歳で会っていたら私は良い友達になれると思う。古風で耽美的なものが好きだという嗜好は彼女の本を読んで増強されるばかり。

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    2020年11月03日
  • 記憶の絵

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    ネタバレ

    筑摩書房から1968年に出版された、エッセイ集。
    のちに旺文社文庫、ちくま文庫では1992年2月24日第一刷。この本は、2006年9月5日第13刷版。
    自分ではいつ買ったのだろう?忘れてしまった。
    3年ほど前に、早川茉莉氏の編で、テーマごとにまとめられた森茉莉のエッセイ集を3冊読んだ。
    この本も、同じように、父・森鷗外のこと、巴里のことなどが綴られているが、なぜか、以前読んだ3冊に対するものとは違った印象を受けた。
    やはり、“誰かが選んだ”というものは、その人のフィルターがかかるというか、主張のような物が入ってしまうのだろうか?
    この本では、直に茉莉に触れた、と感じた。

    たった一年の滞在だが

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    2020年05月27日
  • 貧乏サヴァラン

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    森茉莉さんの著作は初めて読んだのだけどすっかりファンになってしまった。贅沢とは高価なものを持っているということではなくて贅沢な精神を持っていることであるという筆者は食いしん坊\(^o^)/親近感湧くのー。私は卵料理あまり得意じゃないのだけど、本書を読んで研究したくなってしまった(笑)サーディンと胡瓜のサンドイッチも美味しそう♡ブリア・サヴァランの美味礼賛も読みたいのだが、住んでるところで見つからず、、、

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    2016年07月25日
  • 貧乏サヴァラン

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    とても好き。オモロイ。
    日常のどうって事のない出来事が、ひたすら美しく書き尽くされている。自称マリア。生業は文筆業。美味しいものと美しいものに目がない世間知らずの痛い女。自分の行いにチョコチョコ突っ込みを入れている所が可愛いです。殆どコメディ。読んでいる間ずーっとニヤニヤしてしまった。全然貧乏ではない現代の手塚治虫、森鷗外の娘である。マリアごっこしたい。だがしかし、悲しい哉、語彙が無さ過ぎて出来ないわ。流石マリア様ね。

    三谷幸喜のしょーもないエッセイを最後まで読める方。若しくは、嶽本野ばらの怒涛の一人称お耽美作品が好きな方にはお勧めします。繁忙期に読むとイライラすること間違いなし!元気な時に

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    2015年12月12日
  • 貧乏サヴァラン

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    また読み返さなくては。出てきた馬鈴薯スープは何度も作った。意外とあっさりしている。とても簡単で美味しい。

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    2014年04月14日
  • 記憶の絵

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    鴎外の娘ってだけでしょ~
    とか、思って読んだことなかった…。

    素晴らしい!!
    文章を堪能できる。
    美しい。
    瑞々しい。
    ホント、おもしろかった。
    書き写したい文章が沢山あった。

    あとね、恐竜と、現存の動物の間の新生代の動物が意外に面白いのと同じように、
    時代小説と、現代小説の間の、この時代も結構好きなんだよね~。

    ミルキーウェイ文庫
    時代のリアルとしても面白く読んだ。

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    2013年09月15日
  • 貧乏サヴァラン

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    ネタバレ

    友達に借りた。食べ物の描写があまりに上手で寝間に置けない。外来語の綴りや江戸っ子とパリ文化のこと、息子のジャックのこと、鴎外のこと…大変な目にも遭っているのに本当のこととは思えないロマンチックな表現。優れた随筆家は育ち方がユニークで料理がうまくて、その土地の生粋が多い気がする。向田邦子然り、田辺聖子然り…「江戸っ子が断たれた」のはたしかに残念だ。鴎外が茉莉氏を膝に乗せ、軽く背中を叩きながら「お茉莉は上等、お茉莉は上等」と言って育てた、というエピソードが好きだ。

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    2012年12月14日
  • 記憶の絵

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    繰返し読んじゃいます。とはいえ久々に手に取ったかな。描写、言葉の選び方などに心惹かれます。文字づかいも素敵です。鴎外の娘(パッパのお茉莉)である彼女、良いものを良いと感受するアンテナを育ててもらったのかしら、と羨ましく思います。彼女ほどは溺愛されてはいないけれど、大事に大事に育てられた私も、してもらった分くらいは子どもへ渡したい……が、しかし次世代へ継ごうとしてはじめて当たり前の偉大さにまごついてます。

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    2012年03月05日
  • 貧乏サヴァラン

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    老女お茉莉さんの偏屈ガーリーエッセイ。父の森鴎外が亡くなって夫とも離婚してジリ貧でも、なんか楽しそうな生活してます。衣食住において自分の美意識を追及する執念に感心してしまう。乙女かくあるべし。あと卵料理食べたくなる。

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    2014年01月14日
  • 貧乏サヴァラン

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    森鴎外の娘の森茉莉さんの食エッセイ。
    食べることが本当に大好きなんだなと。なかなか毒のある方のようだけど、魅了されてしまう。
    ちょこちょこそれは何??となってしまうのは現代にない食べ物なのか、呼び方が変わっているのか??
    じっくり調べながら読み直していきたい。

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    2024年10月18日
  • 貧乏サヴァラン

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    食いしん坊による食のエッセイ。
    どこか子供のような無邪気さのあるユーモア抜群の著者の語り口。
    ランチの合間に読み進め、食べることの楽しさと幸せ、違う文化圏の食の食べ飲み比べの面白さを、明治〜大正〜昭和の時代の流れとともに楽しめる。
    森鴎外の長女である彼女の生い立ち、生活、親の育て方が、彼女の小説家としての面白味を作り上げたのだろう。

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    2024年04月23日
  • 作家の手料理

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    これまた美味な本。こちらは作家が手ずから拵える料理を取り上げているのだが、向田邦子の豚鍋、森茉莉の野菜、石井好子のバレンシアご飯(パエリアね)、内田百閒のおからなど、超有名どころはもちろん、知らない作家の知らない料理や好物が詰まっており、まだまだ美味な本はたくさんあるのねとわくわくしちまう。
    三善晃の即席ピクルス、作ってみまーす!

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    2023年08月03日
  • 貧乏サヴァラン

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    長らく気にはなっていたのに、読む機会がなかった作家。
    このほど、ようやく、はじめて読む。

    サヴァランというと、洋菓子を思い浮かべる。
    あのお菓子の由来となったフランスの政治家にして美食家のブリア・サヴァランという人がいるらしい。
    「グルメ」の謂いかと思われる。

    自由な形式。
    一つ一つの文も、長かったり短かったり。
    最初読みにくいなあ、と思ったが、あっという間にハマる。

    ただ好きな食べ物について語っているだけなのに、人となりが伝わってくる。
    食いしん坊で、好き嫌いがはっきりしている。
    少し前に流行った「丁寧な生活」なぞとは大きく違う。
    こんなふうに、好きなように生きて行っていいんだ。
    勝手

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    2022年04月17日
  • 貧乏サヴァラン

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    酒好きの甘い物好きなので、サヴァランに目がない。ほんの、それだけの理由で電車の乗り継ぎの僅かな時間に手に取ったのがこの本だった。以来、たびたび読み返している。
    とにかく徒然と美味しそうな記述が続く。バタ、パン、トマト………瑞々しく脳裏に浮かぶのは、たぶん、本人が好きで好きでたまらない気持ちが文章に溢れているからだろう。食べ物の他に「贅沢」という概念についてもたびたび言及されており、食いしん坊の隙間から独特な人生哲学がちらっと顔をのぞかせるのも面白い。
    「森茉莉の食」に焦点をあてた一冊だが、本人のキャラクターにぐんぐん惹き込まれる。気持ちを贅沢に大好きな食卓にのぞむ。こういう感覚を失わずに、豊か

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    2021年12月16日
  • 貧乏サヴァラン

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    森茉莉の著作のなかから、料理にかんする文章をえらんで収録した本です。

    わたくし自身は残念な舌の持ち主で、どんなものでもたいていは美味しいといって食べてしまう質なのですが、料理について書かれた文章を読むのが好きで、辻静雄や有元葉子といった料理研究家の本をしばしば手にとります。

    「マリアは貧乏な、ブリア・サヴァランである」という文ではじまるエッセイ「貧乏サヴァラン」は、戦後に「贅沢貧乏」をやってみたことで「贅沢貧乏」が好きになったといいます。そんな著者が「お菜を拵らえるのが道楽のようなものである」と述べることからはじまる「私の道楽」というエッセイは、わずか1ページに収まる文章ですが、文章を読む

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    2021年03月12日
  • 記憶の絵

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    著者がみずからの来歴を振り返ったエッセイで、父の鴎外にかんする思い出や、友人の萩原葉子のこと、また、著者の夫であったフランス文学者の山田珠樹とその友人たちとの交流などが語られています。

    夫とともに洋行することになった著者はパリで生活を送るなかで、「日本にいてさえ(用事のない奥さん)だった私はいよいよすることがない」といい、「私は巴里で、はっきり自覚した怠け者になったようだ」と述べます。そんな著者が見いだしたのは、「「欧羅巴」という魔神(女)」でした。「欧羅巴の中にあるもの」と題されたエッセイで、著者は「欧羅巴」に触れた体験を語りだし、「いろいろな時に私は、マルセイユに上陸した時から自分を包み

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    2021年03月12日