岩田正美のレビュー一覧

  • 社会的排除:参加の欠如・不確かな帰属

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    ホームレスやネットカフェ難民などを取り上げ、従来の貧困という考え方とは違う切り口で、社会的に排除されている人々を考察している。考え方の重要性はわかるのだが、排除(exclusion)の反対語である包摂(inclusion)の概念が曖昧で、統合(integration)との区別があまりなされていないようだったのが残念だった。
    ある意味、発展途上国への開発問題のほうが議論として進んでいるような印象すら受けた。

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    2010年06月03日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    [ 内容 ]
    格差社会の果てにワーキングプアや生活保護世帯が急増中、と言われる。
    しかし本当にそうか?
    バブルの時代にも貧困問題はあった。
    ただそれを、この国は「ない」ことにしてきたのだ。
    そもそも、貧困をめぐる多様な議論が存在することも、あまり知られていない。
    貧困問題をどう捉えるか、その実態はどうなっているのか。
    ある特定の人たちばかりが貧困に苦しみ、そこから抜け出せずにいる現状を明らかにし、その処方箋を示す。

    [ 目次 ]
    1章 格差論から貧困論へ
    2章 貧困の境界
    3章 現代日本の「貧困の経験」
    4章 ホームレスと社会的排除
    5章 不利な人々
    6章 貧困は貧困だけで終わらない
    7章 

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    2014年10月27日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    うすうすとは感じていながら、何が悪いのかはよく分からなかった。
    それがスッキリしたという感じです。
    少ないながらも資料をもとにじっくりと書かれています。
    読むのに少し時間がかかったのですが、
    それでも作者はたぶん書き足りなかったのだろうなあというのが読み取れます。

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    2009年10月04日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    あとがきでも述べられているように、深い議論には踏み込まず、「貧困論」を中心として全体的に広く・浅くまとめられていると思います。貧困について学ぶ上では、入門書の役割を果たしてくれるのではないでしょうか。

    あえて言えば、正論が多すぎて、どことなく胡散臭さが漂っているような気がします。岩田正美なんて、超大御所で厚生労働省の委員会の委員長もやっているぐらいの人ですから、あまり下手なことは言えないのかもしれませんが。

    ただ、現在の生活保護における住宅扶助を制度そのものから切り離し、独立した制度にするという制度はなかなか面白いのではないかと思います。今握っている権力で、ぜひ実行に移していただきたいです

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    2009年10月04日
  • 社会的排除:参加の欠如・不確かな帰属

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    ・世界はまるでショッピングモールのように、あらゆる人々に開かれ、簡単に交換する場となりつつあるのに、
    肝心な場面で、特定の人々を「関係者以外立ち入り禁止」の札によって拒み、彼らを社会関係の外に追いやろうとしている
    構造が存在している
    ・貧困が、生活に必要なモノやサービスなどの「資源」の不足をその概念のコアとして把握するのに対して、
    社会的排除は「関係」の不足に着目して把握している

    ・社会的排除は、しばしば特定の場所から排除し、その結果排除される人々が特定の場所に集められる(空間的排除)

    ・タウンゼントは、人々が社会で共有し参加することを当然とされる諸慣習や諸活動の体系を意味する生活様式に着

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    2021年12月23日
  • なぜ女性は仕事を辞めるのか 5155人の軌跡から読み解く

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    主に高学歴の女性が対象のアンケートを基に、キャリア形成に関する様々な考察をしている。基本的に順番通りに読み進める前提のもので、前の章の内容も時折登場する。

    まず、高学歴女性が初職を辞めた理由は、「仕事上の理由」が上位に挙がっているというのが意外な結果だった。女性の退職理由として結婚や出産が大半と考えていたからだ。配偶者や周りの環境の影響よりは自分の意思で選んでいるようだ。

    また、初職を辞めた女性はその後上手くキャリアを形成できていないことから、初職でうまいこと安定して理想的な職場に就職出来ることが重要なようだ。

    ※一部読んでない箇所があるため齟齬がある可能性あり



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    2020年10月09日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    ネタバレ

    マクドナルド・プロレタリアート。
    貧困と格差は違う。
    格差とは、ある層とある層の開きなど状態を表す言葉であるが、貧困とは、社会的に解決すべきであるという価値判断が込められている。

    統計上のサンプルだけでなく、幾つかの実例を紹介してくれたら、共感も呼び、より深く読めたのにと残念に思う。

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    2020年10月27日
  • 貧困の戦後史 ──貧困の「かたち」はどう変わったのか

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    貧困の問題は根深い。貧困に対する無理解や、誤解が貧困対策への理解の妨げになっている。
    生活保護費の不正受給を大きく報道するが、その割合は微々たるものであり、それを理由に保護を必要とする人までも締め出されている。原因と対策が正しく対応していない。

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    2019年08月30日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    貧困は、それをどういうものとするかによって、変わりうる。日本は高度経済成長を経て貧困がないものとされたが、それは発見しようとしていなかったためであって、存在していた。
    貧困が続している層というのは存在するが、それを見ようとしない、そしてそれに対しての適切な再分配がない。
    貧困は学歴などが関係しており、連鎖する。

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    2013年09月28日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    現代社会の貧困について、豊富なデータを元に解説した本。
    小泉政権のせいでこんなに格差が!びっくりするほど生活が大変!
    と危機感をあおるような本ではなく、むしろ奇をてらわずに、日本にある貧困について再認識させてくれる。
    どうしてもニュースなどでは、貧困というと中産階級の転落とか、社会福祉なんか無駄だといいたくなるような横暴なDQNとかを扱いがちなのだけれど、むしろ経済的にも人間関係的にも不安定で、不況などで割をくいやすい、よりリアルな貧困層について再認識することが出来た。
    貧困を他人事みたいに書いてますけど、僕だってお金があるわけじゃないんだよねぇ・・・

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    2011年12月31日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    「格差」とは単なる状態を示す言葉
    「貧困」とは社会が解決するべきだっていう価値判断を伴う言葉
    社会的排除は大問題

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    2009年10月04日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    ●未読
    「週刊ダイヤモンド」2009.03.21号 「あなたの知らない貧困」p.40〜41「貧困本」×16冊 1-1

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    2009年10月04日
  • 社会的排除:参加の欠如・不確かな帰属

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    ここのところ 群馬の高齢者施設での火事のニュースが 流れていますが あれ まさしく 社会的排除 だと思いましたいままで 精神病院 とか 障害者施設だとか そういうのも みんな 東京都立の施設が 近県の山の中に つくられてきたわけですが 高齢者施設も おんなじというか この 施設入所の話は いぜんから ニュースに載って いたんですが。早い話が 姥捨てやま だよなぁ。ホームレス なんで 女性がいないのだろう 別のところで 売春関係で 女性を助ける法律があると書いてあったので 女性は昔の 売春婦を 助ける法律が援用されているのかもなぁ

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    2011年09月20日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    「貧困」をボーダーライン設定基準の揺れから捉えていく。解決策として挙げられるのは、貧困の形態個々に合ったものが簡単に挙げられている。「新しい貧困」を再び見つけた現代で、我々はそれをどう受け止めるべきなのか、もう一度考えたい。

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    2009年10月07日
  • 現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護

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    「貧困」の定義や意味について、ロジカルに整理されていた。
    新書の軽い話を期待していたのだが、意外と重かった。しかし読み応えがあった。

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    2009年10月04日