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Posted by ブクログ
伊達政宗の人生が政宗視点で見れるのでおもしろいです。
歴史に詳しくないので知らなかった部分が多く読む度学ぶことが多くて大変でしたがそれを払拭するほどのドラマ性や人生観を学ぶことが出来ました。
まず驚いたは伊達政宗と織田信長は34歳差ということです。冒頭にも出てくる言葉に「あと20年早ければ乱世の英雄かもしれなかった。」という現実は後の政宗をも苦しませました。
伊達家は代々女に弱く子宝であり、色んな縁談を用いり繁栄させていた家系であることもはじめて知りました。
あと政宗の父輝宗は悲しいほど戦国時代に似合わない善良過ぎる人であったことです。
妻に愛されてると信じきってたり、
息子の英雄伝説にも信じ切ったり、
裏切る仲間を死ぬ最後まで信じきったりと。
その背中が政宗自身の後の人生観に多大な影響を与えました。
伊達家の家臣が父を裏切り暗殺した時、
政宗は残酷な復讐を果たしたのですが
「我々は人間の悲しさで、憎悪という感情で相対した場合、自分の感情が全てと錯覚する。
しかし、世間の目は別だ。伊達輝宗と畠山義継の死は相打ちし、伊達政宗は好んで人殺しをしたものだ。」
世間と自分の感情が同一では無いことを喪失感の中学び
「些細な戦や平和、平凡な経験がその後の政宗を変えた。これは人生でも言える。バカバカしいことが戦の人生」
この経験が戦における政宗の哲学に変わりました。
政宗の人生に影響を与えた教育係の虎哉の哲学的思考も好きです
「教育とはなんとおおそれた欲望だろうか
本来の感覚は元から人間に身につけられている
痛いという感覚も悲しいという感覚も決して避けられないように運命づけられている
それを克服できるというのが人間に許された、人が人を教えるというそもそも不自然な事が教育の本質なのだ」
また作中で一番好きな言葉があります。
「人生は客でー」
常にこの世から客が来たと思えばある程度怒りは収まり行儀作法も保ってゆけるという考えです。
その言葉通り父の死を通して感じたことです。
この悲劇から政宗は多くのものを成し遂げます。
血を流さず黒川城を占領することを成し遂げたり
「他人を疑い過ぎてはならない」という感覚をも得ます。
どんな悪人にも良心はあり、その良心に呼びかけて、これを仏心に変えてやる指導力を持つもので無ければ、人の上には立てないという反省と悟りを20代で気づいたのです。
「秀吉も政宗も冷酷な方ではない。むしろ、孤独感覚の過剰から甘さに流れた点さえあるほど」
と言われるほど母親愛に飢えていました。
後に親戚や母に命を狙われてしまいますが父同様に信じることを最後まで諦めませんでした。
解説では、著者と偉人の関係性について書かれていました。
終戦後玉砕覚悟だった著者が書いたのが史上高名な人物たちだった。
「生きたいように生きて、幸せな人生を送った」
作者にとって人生観や幸せとは何かを考えさせてくれたのが徳川家康や伊達政宗と言った歴史的偉人なのだろうと勝手に考えました。
単なる歴史や人生ドラマだけではなく戦国時代というひとつの時代の渦でどの時代でも必ず訪れる苦しみの向き合い方を教えてくれる本だと思いました。
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小説・文芸
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