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江戸・深川の長屋で浪人暮らしの坂崎磐音は、日光社参の勘定を担うことになった両替商・今津屋からある提案を持ちかけられる。 一方、麻疹が流行して将軍家にも重篤な患者が出るが、長崎から上府した阿蘭陀商館付の医師は、反対派による妨害のために城中での診察がかなわない。 さらには、医師の暗殺計画までもが浮上して……。 巻末には、著者特別インタビューを収録!
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Posted by ブクログ
うぅぅぅ、今回はいろいろと泣かせられた。 居眠り磐音、最高。 この素晴らしいシリーズを読むことができて、本っ当に幸せ。 先日夜に読んだときには、幸福感で満ち足りた気持ちで眠りについた。 最近ではあまりに入りすぎて、気づくと「今ごろ磐音は……今津屋では……」とか想像していて、ハッと我に返り「あぁそう...続きを読むか今は江戸時代じゃなかった」と思って寂しくなるくらい、現実が揺らめくときがある。 ええ、重症です。 谷中日暮里界隈の隠居所を狙う強請り事件、おそめちゃんの奉公先探し、長崎の阿蘭陀商館長フェイトとツュンベリー医師の上府、将軍家の日光社参の準備、おこんを連れての父正睦との再会など、本巻も夢中で読んだ。 ちと長いが書き留めておきたい。 「磐音、己の心の赴くままに生きることも時に肝要じゃぞ。そなたは他人には優しい、寛容に過ぎる。だが一方で己の感情を粗末にしておる。そなたは自然体でそれをこなしていると思うているようだが、どこかに無理がかかっておる。その我慢が時に乱れて、周りまでを苦しゅうする」 「磐音、寂しければ大声で泣け。哀しければ我を忘れて狂え。怒りたければ叫べ。それも人間じゃぞ。我慢ばかりしておると、器が時に小さくなる、卑屈にもなる。そなたに一番似合わぬことよ」 この佐々木玲圓のことば、ボロボロ泣けた。 もう、なんだろう、この町じゅうの人たちみんなが家族みたいなあったかさ。 それがうれしくて、泣くようなシーンじゃなくても泣けてきちゃう。 つくづくいい話だなあ。 このシリーズに出会えてホント幸せ。 ありがとう。
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