日雇い浪人生活録 八 金の悪夢

歴史・時代 8位

日雇い浪人生活録 八 金の悪夢

704円 (税込)

3pt

3.3

広く金の価値を知らしめるべく、あえて賄賂を推奨する田沼意次。目通りを願う列は、日に日に延びていく。そんななか、両替商分銅屋の用心棒・諫山左馬介は、煩悶していた。一度はもみ消したはずの御家人殺しを執拗に嗅ぎまわる元南町奉行所同心・佐藤猪之助に業を煮やし、自らの所業と認めてしまったことへの自責である。明らかに意次の改革の障りとなる行為に、雇い主の分銅屋仁左衛門は、左馬介を咎めながらも隠蔽に努める。一方、左馬介の鉄扇術からその出自を疑った武士は、財政の逼迫する会津松平家の重臣で――物語が大きく動き出す、大人気シリーズ第八作。

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日雇い浪人生活録 のシリーズ作品

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1~15件目 / 15件
  • 日雇い浪人生活録(一) 金の価値
    704円 (税込)
    九代将軍家重の治世。親の代からの浪人・諫山左馬介は、馴染みの棟梁の紹介で割のいい仕事にありついた。雇い主は、江戸屈指の両替屋・分銅屋仁左衛門。夜逃げした貸し方の店の片付けという楽な仕事を真面目にこなす左馬介を仁左衛門は高く評価するが、空店から不審な帳面を見つけて以降ふたりの周りは騒がしくなる。一方、若き田沼意次は亡き大御所・吉宗からの遺言に頭を悩ませていた。「幕政の中心を米から金にすべて移行せよ」。しかし、既存の制度を壊して造りなおす大改革は、武家からも札差からも猛反発必至。江戸の「金」に正面から挑む新シリーズ、堂々の第一弾!(解説/細谷正充)
  • 日雇い浪人生活録(二) 金の諍
    704円 (税込)
    「幕政のすべてを米から金へ」変える大改革に挑むお側御用取次・田沼意次。金で動く世を拓くためならと、意次に手を貸すこととなった浅草の両替商・分銅屋仁左衛門。しかし、早くもこの動きを察した江戸有数の札差・加賀屋は、利権渡すまじと根回しを始める。武士たちの首を抑えているも同然の加賀屋を向こうに回し、分銅屋が打つ手とは。金と利権をめぐる火花が散り、お庭番が暗躍するなか、分銅屋の用心棒として雇われた浪人者・左馬介も命を懸けて立ち向かうことになる。しかし、剣の腕はまだ頼りなく――。江戸の「金」に斬り込む大好評シリーズ、第二巻。
  • 日雇い浪人生活録(三) 金の策謀
    704円 (税込)
    浅草門前町の両替商・分銅屋仁左衛門に用心棒として雇われた浪人・諫山左馬介は、剣の腕はさほど立たぬも、鉄扇の扱いには長けていた。変わらぬ真面目さと謙虚さで雑用も厭わずよく働く左馬介を、ある日つけ狙う者が現れる。刺客を差し向けたのは、分銅屋を蹴落とそうとする札差の加賀屋。両者の背後には、幕政の中心を米から金に代えて幕府の再建を志す田沼意次と、いまの体制が崩れれば自分たちの破滅と血眼になる武家の策謀が交錯していた。金への改革をめぐり、様々な思惑が衝突する、大好評シリーズ第三弾。
  • 日雇い浪人生活録四 金の権能
    704円 (税込)
    江戸屈指の両替商分銅屋に、仕事への誠実さを買われ、用心棒として雇われた浪人・諫山左馬介。しかし、田沼意次の財政改革に手を貸す分銅屋を警戒し、用心棒の左馬介を狙ってきた旗本田野里の家臣を返り討ちにしたことで、心に重い枷を負うことに。この一件で、町方にも目を付けられた左馬介は、武士たちによる政の世界と、商人たちが担う財の世界の狭間で、いかにして立ち回るのか──。大人気「日雇い浪人生活録」シリーズ第四作。
  • 日雇い浪人生活録五 金の邀撃
    704円 (税込)
    雇い主・両替商分銅屋の持ち長屋に住まう用心棒・諫山左馬介。つとめ明けで部屋に戻ると、同じ長屋で柳橋芸者として生活する女お庭番・村垣伊勢から声がかかった。田沼意次の幕政改革を察知した目付が、札差の加賀屋を訪ねたという。将軍家重から田沼への手出しを禁じられ歯噛みする目付と札差が組むとなれば、狙いは田沼と通じている分銅屋か。襲撃に備える分銅屋に、そわそわする左馬介──。武士と商人の矜持がぶつかる大注目シリーズ第五作!
  • 日雇い浪人生活録六 金の裏表
    704円 (税込)
    両替商・分銅屋仁左衛門の命を守り、右胸を負傷した用心棒・諫山左馬介。彼が傷の回復に専念していた頃──南町奉行所定町廻り同心・佐藤猪之助は、南町奉行の山田肥後守より、命令に反し分銅屋の周辺を調べ続けていることを咎められていた。一方、お側御用取次田沼意次による財政改革を阻もうとする目付たちは、田沼のさらなる出世を妨げるための次の一手に頭を悩ませていた。金の世へ移行するために賄賂を奨励する田沼、金の動きに敏い分銅屋、落ち着いた暮らしを夢見る浪人・左馬介……時代を動かそうとする男たちから目が離せないシリーズ第六作!
  • 日雇い浪人生活録 七 金の記憶
    704円 (税込)
    亡き八代将軍吉宗より田沼意次の行う幕府の財政改革を手助けするよう命を受けた隠密のひとりで、ふだんは芸者姿に身をやつす村垣伊勢。村垣は、両替商分銅屋の用心棒である諫山左馬介を、その鉄扇術から、ただの浪人ではないと疑いだした。一方、改革を推し進める意次の動きを探ろうとする者たちに対し分銅屋が仕掛けた策には、次々と獲物がかかり始める。武家の駆け引き、野心を抱く商人の台頭――江戸の世はどう動くのか。大好評シリーズ、第七作。
  • 日雇い浪人生活録 八 金の悪夢
    704円 (税込)
    広く金の価値を知らしめるべく、あえて賄賂を推奨する田沼意次。目通りを願う列は、日に日に延びていく。そんななか、両替商分銅屋の用心棒・諫山左馬介は、煩悶していた。一度はもみ消したはずの御家人殺しを執拗に嗅ぎまわる元南町奉行所同心・佐藤猪之助に業を煮やし、自らの所業と認めてしまったことへの自責である。明らかに意次の改革の障りとなる行為に、雇い主の分銅屋仁左衛門は、左馬介を咎めながらも隠蔽に努める。一方、左馬介の鉄扇術からその出自を疑った武士は、財政の逼迫する会津松平家の重臣で――物語が大きく動き出す、大人気シリーズ第八作。
  • 日雇い浪人生活録 九 金の色彩
    704円 (税込)
    先代・吉宗の遺命で幕政の中心を米から金へ転換する改革を進めるお側御用取次・田沼主殿頭意次。その手伝いをしている両替商・分銅屋仁左衛門。二人は腹を立てていた。分銅屋の用心棒・諫山左馬介を御家人殺しの下手人として、会津藩の留守居役高橋外記に売った人物がいる──田沼意次は高橋外記に牙を?き、分銅屋は南町奉行所の御用聞きを呼び付けた。左馬介は日々実直に務めを果たすが、柳橋芸者・加壽美こと御庭番の村垣伊勢と分銅屋の女中・喜代との間で板挟みに。真面目で正直な主人公が大人気、シリーズ第九作。
  • 日雇い浪人生活録 十 金の美醜
    726円 (税込)
    両替商分銅屋の用心棒・諫山左馬介が訪れたとある大名の下屋敷では、秘密裏に賭場が開かれていた。初めて鉄火場に足を踏み入れる左馬介。分銅屋仁左衛門に、いなくなっても誰も気にしないような男を博打場から調達してこいと、指示を受けてのことだ。一方、田沼意次の幕政改革を手伝う分銅屋のもとに、水戸徳川家の留守居役・但馬久佐が供を連れ、借財の申し入れにやってくる。威光を振りかざし、腹に一物ありそうな但馬を、分銅屋は……。金に窮する武家、幅を利かせる豪商。金の世はもうすぐそこなのか!? 続々重版大人気、シリーズ第十作。
  • 日雇い浪人生活録(十一)金の徒労
    726円 (税込)
    橋芸者の姿をした女お庭番・村垣伊勢は、新たな普請奉行・佐久間久太夫を材木商因幡屋が接待する座敷にいた。因幡屋の田沼意次への根回しで、佐久間は役を得たという。動いたのは金。材木商の思惑は、大がかりな普請への采配にあった。一方、両替商分銅屋仁左衛門とその用心棒・諫山左馬介は、田沼の屋敷を訪ねていた。話題は、水戸徳川家と会津松平家が金に窮する近況についてである。十万両といわれる分銅屋の財を利用しようと躍起の両家。家と禄を守りたい旗本、利のために目ざとく立ち回る者、ひたすら富を狙う者……それぞれどう動く!? 続々重版大人気シリーズ、第十一作。
  • 日雇い浪人生活録(十二)金の穽
    748円 (税込)
    お側御用取次・田沼意次のもとには、役職を得るための賄賂を持った大名旗本が毎日のようにやって来る。だが、金で役目を買うような輩は愚か者ばかり。しかも役職の席には限りがある。頭を抱える田沼に両替商分銅屋仁左衛門はある策を授けるが、その帰り道には、左馬介相手に「切れ者の田沼も所詮は武家者、金の遣い方には疎い」と嘆いてみせる。そんな折、分銅屋になじみの研ぎ師がやって来る。番頭がさりげなく話を聞くと、近頃は藩士から錆びた刀の研ぎの依頼が多いのだと言い……。大人気シリーズ、第十二作!
  • 日雇い浪人生活録(十三)金の妬心
    748円 (税込)
    両替商分銅屋仁左衛門の信用を得、いまや頼れる用心棒の諫山左馬介。宿直明けのある日、長屋に寝に帰ると、隣人の柳橋芸者・加壽美が男と揉めて悲鳴を上げていた。加壽美の正体は田沼意次に仕える女お庭番・村垣伊勢。本来助けは必要ないが、左馬介は近所の手前様子を見に行く。だがこの後、村垣は襲ってきた男を殺めてしまう。これが大きな波紋を生み、田沼から加壽美は芸妓を退くよう命じられて……。続々重版大人気シリーズ第十三作!
  • 日雇い浪人生活録(十四)金の足搔き
    748円 (税込)
    浅草で指折りの豪商・分銅屋が、今をときめくお側御用取次・田沼意次と繋がりがあることを知られれば、ますます賊徒に目を付けられる。またも不穏を察したある日、田沼邸を訪ねた分銅屋は、店の財を狙う者を報告した。すると帰り際、「当家にかかわりのある者を狙うなど、田沼に戦を仕掛けるも同然」と、一罰百戒のために警固の家士をつけると言い出した。一方、金にとことん窮した会津は……!? 続々重版の大人気シリーズ、波乱の予感の第十四巻。
  • 日雇い浪人生活録(十五)金の蠢動
    770円 (税込)
    将軍家重の治下、江戸に流れ込む者が増えた。無宿者たちは、地元の博徒の習わしを無視して町中での横暴や商店への暴挙を働き、治安が悪化。そのため、財十万両とも言われる両替商・分銅屋をこれまで幾度も盗賊から守ってきた用心棒・諫山左馬介は、浅草界隈でちょっとした有名人になっていた。商家は左馬介のような用心棒を求め、町奉行所は無宿者狩りに着手するが──。一方、先代吉宗からの遺命「米から金へ」の改革がなかなか進まぬことに焦れた田沼意次は、権力を欲するようになっていた。大人気シリーズ、第十五作!

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日雇い浪人生活録 八 金の悪夢 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2020年12月02日

    目付の一部から田沼もろとも潰そうとされている分銅屋。
    付け加えて、左馬介の父親が放逐された会津藩が、田沼と取引がある分銅屋に雇われている左馬介を利用して借財をしようと。

    次から次へと絡んでくる武家の金問題!!

    平穏無事な暮らしだけが願いの左馬介は、こうした命の危険もある状態がストレス。

    読んで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月01日

    並行して読んでいる佐伯泰英の「吉原裏同心」と時代も舞台も似通ってきた。時代は裏同心が30年ほど後だが、違いは田沼意次の評価。裏同心では悪で日雇い浪人では善だ。舞台がどちらも吉原近郊なので「居眠り磐音」の江戸地図を追いかけながら読み進めることができる。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年01月10日

    田沼革命が進まないが、田沼を手伝う両替商
    分銅屋の用心棒の廻りでコミカルな小事件が
    つづく・・・本筋の改革=革命はどーなった

    吉宗の遺命で田沼意次が、幕政の中心をコメ
    から金へ転換するのが田沼革命(今、命名)

    0

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