Posted by ブクログ
2019年09月18日
旭の過去がたりから始まる第3巻。
剣客兵器との戦いに備えて、斎藤が招集した面子には、期待と納得と少々のがっかり感。ま、前座と言われてしまった十本刀の3名のことですよ。薫に負けた鎌足はともかく、弥彦に負けた蝙也は前座と言われるに値するよね。
永倉新八の性格が、大雑把でとてもいいです。剣心・斎藤をはじ...続きを読むめとして、何かしらの闇を抱え込んで生きている幕末の生き残り(剣心は贖罪、斎藤は責務)たちと違って、昇華しちゃってるのが新鮮。重くならないように、見せているのではあるのですが。
彼のおかげで、年配者にいじられる剣心という珍しい姿が見られます。あんな形でくだけた剣心は初お披露目じゃなかろうか。立場は違えど、同じ過去を共有する戦友ゆえの気安さがあるのでしょうね。
なによりも大きいのは、永倉のパーソナリティあってこそです。
個人的に3巻最大の違和感だったのが、十本刀と栄治の接触を遮ろうとする剣心。
もちろん栄治の過去を知るからこそ、慮ってのことなのですが。安慈や永倉、斎藤の対応見ると、剣心の対応はなんだか事なかれ・先送り主義になっているようで違和感。
これは、自分が年取ったせいかな?共感する部分が変化してきたということか。
栄治のことを考えるがゆえに、自立を阻む要素の一つになってしまいかねない、という。優しさが害毒になってしまうことって、剣心してこなかったと思うんだよなぁ。寄り添うことも大事。突き放すことも大事。その境界を見極めることが、栄治に関してはちょっとずれたのかな、と思いました。
闇堕ちに少し踏み込んでしまった栄治。ここからどうなっていくのか。その手助けとなるのは、はたして誰の生き様なのか、ですね。今後の注目。
回顧録でウソついちゃあいけないけど「抜刀斎vs新撰組組長三連戦@池田屋」は読んでみたいので、是非お願いします。永倉さん。