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Posted by ブクログ
単行本は上下2冊で1994年刊。いま読んでも、読みごたえがある。
上巻は臨死体験とはどういうものか。本書、下巻は臨死体験をどう説明するか、こちらが本丸。体外離脱、感覚遮断実験など、そして脳の話が展開する。
科学的なエビデンスだけからいえば、結論はほぼ予想がつく。しかし、哲学好み・神秘好きの立花隆はそこで躊躇する。聡明であった頃のペンフィールドの脳の刺激実験(臨死体験に似た体験を起こさせる部位の発見)を紹介しておきながら、最後では、晩年の耄碌したペンフィールドの脳≠心の考え方を採用する。一元論から二元論への乗り換え。なにごとも、ミスティカルなものを残しておいたほうがよいという作戦なのか。
Posted by ブクログ
・これだけ多くの体験者の証言が一致しているのだから、たぶん、私が死ぬときも、それとよく似たプロセスをたどるのだろう。だとすると、死にゆくプロセスというのは、これまで考えていたより、はるかに楽なきもちで通過できるプロセスらしいことがわかってきたからである。現実体験説のいうようにその先に素晴らしい死後の世界があるというなら、もちろんそれはそれで結構な話しである。
・しかし、脳内現象説のいうように、その先がいっさい無になり、自己が完全に消滅してしまうというのも、それはそれでさっぱりしていいなと思っている。もっと若いときなら、自己の存在消滅という考えをそう簡単には受け入れられなかったかもしれないが。いずれにしても受け入れなければならないものを受け入れまいとジタバタするのは、幼児性のあらわれであり、あまりみっともいいことではないから、しないですませたいと思うのである。
・どちらが正しいかは、そのときのお楽しみとしてとっておき、それまでは、むしろ、いかにしてよりよく生きるかにエネルギーを使った方が利口だと思うようになったのである。
・生きている間に、死について、いくら思い悩んでもどうにもならないのに、いつまでもあれこれ思い悩み続けるのは愚かなころである。生きている間は生きることについて思い悩むべきである。
Posted by ブクログ
2000年に第1刷ということだが、この頃から2014年の現在まで、さまざまな研究がさらに進んだのではないだろうか。脳の研究も進んだと思うが、精神世界についての認識も、より一般化されているような気がする。”臨死体験”ということ自体も、魂の体験ととらえるか否かは別にして、一般的に受け入れられてきているように思う。筆者は脳内現象説が正しいだろうということで終わっているが、現在の筆者はどのように思っているのだろうか。
脳内現象であったとしても、それを認識しているものは何なのだろうか、と考えると、やはり”自分”を形成する肉体以外の存在、”魂”のようなものがあるように思う。
体外離脱できるなら、宇宙のかなたに行ってみたいな。宇宙から地球の歴史も見てみたい。
Posted by ブクログ
タイトル通り臨死体験を検証した本。
内容としては上下ともに充実しており、様々な角度から論じられている。体験者からのインタビューに始まり脳神経学の見解、または擬似臨死体験を著者の立花隆氏自身が体験するといった形で多岐に渡っている。
著者自身は最終的に臨死体験とは脳内現象といったほうが無難で、ただ科学で証明できないようなことも存在するという立場で結論づけている。
私自身読後の感想としては、おもしろいという一言につきそうだ。本文にもあるが、やはり現在の科学ではまだまだ人体の神秘や脳の複雑なメカニズムははっきりとわかっておらず、臨死体験は脳内現象であるとはっきりいえない。わからないからおもしろいということで、ざっくばらんに言えば、わからない死後のことより今の瞬間や今の生を大切にしようと思わされる。ただわからないからといって探求を諦めるのではなく、自分のできる範囲で興味のあることへの挑戦は続けて行きたいと思うのである。色んな見解や実験などを知れて面白かった。
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