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東ロボくんは東大には入れなかった。AIの限界――。しかし、“彼”はMARCHクラスには楽勝で合格していた! これが意味することとはなにか? AIは何を得意とし、何を苦手とするのか? AI楽観論者は、人間とAIが補完し合い共存するシナリオを描く。しかし、東ロボくんの実験と同時に行なわれた全国2万5000人を対象にした読解力調査では恐るべき実態が判明する。AIの限界が示される一方で、これからの危機はむしろ人間側の教育にあることが示され、その行く着く先は最悪の恐慌だという。では、最悪のシナリオを避けるのはどうしたらいいのか? 最終章では教育に関する専門家でもある新井先生の提言が語られる。
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Posted by ブクログ
AI技術の発展によって残る仕事の話が興味深かったです。
AIが苦手とする仕事が増えることにより、仕事の種類量としては変わらないが、AIが担うことができない仕事を果たして担うことができる子どもが育成できているのかという話は薄々感じていたことを的確に論理的に言語化されていて読んでいて驚きが隠せなかったです。ここまで、具体的に未来を示すことができるのだと驚きました。
残る仕事として、読解力を基盤とするコミュニケーション能力や理解能力が求められる仕事、柔軟な判断力が求められる肉体労働がとあげていて、的を得ていると感じました。
ただ読解力が必要だと知ることはできたが、今後この感覚的な読解力というものを誰でもわかる汎用性の高い説明をすること(言語化することは)できるのか考え続けていかなければならないと思いました。
また、アクティブ・ラーニングの危険性も大変興味深かったです。教育者としてはっとさせられるような後ろ指をさされているような感覚と、これから目指さなければならない道筋が見えたような感覚の両方を感じました。
良くも悪くも読んで良かったなと思える本でした。
Posted by ブクログ
今から8年前書かれたAIが人間の知能を超すかと話題になってシンギューラリティーがかまびすかったころのAIを分かりやすく説いた本。
しかしAIの進歩は人間の思考の何倍何十倍の速さですさまじく進んでしまった。著者はシンギュラリティなど来ないと主張していた。AIは良心も感情も美意識も持たない、数学的思考て計算、確立、統計で数字に置き換えられることでできているからとしていた。
だが、脳科学などの英知、統計、ディープラーニング、ビッグデータなどによりシンギュラリティが現実味をおびている。AIを人間の道具として、補助者として使うためには、言葉、教科書を正しく読みこさなければいけないと子どもたちだけではなく、人間すべてに警告を発している。AIに仕事を奪われないよう、どうAIを使いこなし付き合うか、AIの基礎的考えを教えてくれている。
8年前の本ももう古典に入ってしまうのかなと思われるけど、高齢者にはいい入門書だと思う。
Posted by ブクログ
AIは東大に入れるか?を研究している数学者が、AIとは何か、AIが躍進すると世界はどう変わるかについて書かれている。
大変な偏見だが、理系の方の書かれた本は説明の道筋が整えられていて、説明が頭に入りやすいと感じる。
工場の手作業が機械による自動化に変わりつつある時代であれば、工場が機械化されたとしても、読み書き計算の教育すらままならない方は、工場での仕事が向いていて、ホワイトカラーの仕事は難しそうだ。
AIが次々仕事を奪いつつある現代でも、AIに変わられない仕事をやればよいのだが、それが難しい。なぜなら中高生の読解力が下がっているからだ。実際に行ったテストが数問載っていたのだが、ちゃんと読めば分かる簡単な問題だったが、私も数問間違えている。文字は読んでいるものの、内容がなかなか頭に入ってこないことがある。これが読解力の低下か、と実感している。
読解力の高い生徒と低い生徒の違いで読解力を上げる方法はないか調べたが、本を読む、ニュースを見る、等の項目で大きな差はなく、そもそも読解力がないからアンケートすらまともに回答できていないかもしれない、と思って、この調査はあきらめた、というところはブーメランすぎて最高だった。
AIではなく生成AIがメジャーになっている現代ではどのように変わったのか、変化があれば知りたいところ。
読解力を上げる必要がある、という危機感は、常に持っていたい。
根拠を示した問題定義の本
AI技術について、面白おかしく盛り上げるような、釣りを目的とした本ではありません。作者の「現在の日本の人間たちが抱える問題点はこれだと思います、ぜひ知ってください」という内容の本です。
誤解しにくい文章で書いてあり、とても読みやすいです。数学者の本ですが、数学に苦手意識を持っている自分でも読めました。
中高生が受けたという、文章読解力を調べるためのテストの例題が数点載っていました。どんな問題で「教科書が読めない子どもたち」だと言っているのか、イメージしやすいです。正解率を見て、愕然・・・。頭が悪いという問題じゃないですね。障害があるごく一部の人以外は、語彙力の問題だったり、教えれば向上できる力が読解力だと感じました。
スマートフォンなどで、日々AI技術に触れる毎日。
日本の事や、自分自身の事をより良くするために、この大問題を多くの人に知って欲しいです。
アメリカに暮らす日本の中学生に
とても興味深い内容だった。考えさせられる点が多くあったと思う。
現在、アメリカの日本語補習校で中学生に国語を教えている。国語のワークの宿題にどんな意味があるのか。授業で触れていないことは出題されるべきではないのではないか。といった生徒の疑問に答えるのにこの本を紹介した。
AIがどのように問題を解くかを説明した上で、現行の限界を示し、実際のワークの中から誤答が出そうな問題を選んで、生徒たちに解かせてみた。AIにライバル意識を持つことで、いつもより、丁寧に問題を読み、機能語を意識し、文章全体から意味を取ろうとする生徒が多く出た。また「AIなら、こう間違えるよね。」といった声も聞こえてきた。AIにその間違いをおかさせない為にはどうしたらいいか、いずれその生徒がそのような視点に立つ日が来そうで、ワクワクした。
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