東芝 原子力敗戦

東芝 原子力敗戦

1,324円 (税込)

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身も心も会社にささげる「サラリーマン全体主義」が企業を滅ぼす。

「東芝原子力事業の暴走と、それを糊塗するためにほぼ全事業部で行われた粉飾には、何千人もの東芝社員が関わった。(中略)まさに「滅私奉公」「全社一丸」だ。
そのやり方では、もはやグローバル競争に勝てないことを、我々は知っている」(エピローグより)

社内で経営陣が交わした粉飾メールをはじめ、数々の内部資料をもとに東芝を追及してきたジャーナリストによる決定版。

●目次●
第1章 原子力ルネサンス
「テレビやスマホの代わりに原発を輸出すればいい」という経産省の思惑。それに乗った東芝・西田厚聰社長には経団連会長への野心があった。
第2章 東日本大震災
次々と水素爆発を起こす福島第一原発。メーカーとして最大の危機を迎えてなお「原発輸出」にまい進する佐々木則夫社長を支えた一人の男。
第3章 粉飾決算(2013年~2014年)
買収した米原発機器大手・ウエスチングハウスの減損を隠すため、巨額の粉飾に走る幹部。社内を飛び交うメールからは粉飾指南役の陰も。
第4章 破滅への道程(2015年~2017年)
第二の減損発覚で追い詰められた東芝。優良事業の売却を繰り返し、残るのは原発事業のみ。倒産の危機に。
第5章 原発ビジネスの終焉(1956年~2017年)
「国策」への協力を決断したかつての東芝社長、土光敏夫と現経営陣の違いは何か。
第6章 東芝が消える日(2017年~)
原子力業界には東電を頂点とするヒエラルキーがあり、東電は「東電の正妻」と言われていた。東芝の命運を握る東京電力で、いま何が起こっているのか。

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東芝 原子力敗戦 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ラストのメッセージがぐっときた。サラリーマン全体主義の怖さ、これから先はないこと、肝に命じて進んでいきたい。

    0
    2021年04月28日

    Posted by ブクログ

    自分の保身、出世第一の経営陣、無責任な官僚、もう読んでいるのが苦しくなった。結果がひどくても、「その当時なら、そう判断してしまうよな」みたいなことなら理解できるが、そういうものではなかった。バカか!

    最後の方で「思考停止した凡人」サラリーマンの全体主義について批判されていた。本当にその通りだと思う

    0
    2017年10月07日

    Posted by ブクログ

    東芝を滅多切りである。
    この本を読むと、東芝が現在も存続しているのが不思議になる。後半で、その理由が考察されるが、深堀すればするほど、東芝は「倒産」どころではなく「爆発」してしまうのではないかと感じる。
    そして「爆発」はえてして連鎖するのである。

    0
    2017年10月09日

    Posted by ブクログ

    東芝の原子力事業の失敗と、粉飾決算に至るまでの社内模様を描いたドキュメンタリー。本の存在は知らず、会社の上司から勧められて読んだが、事実は小説より奇なりという言葉がピッタリな非常に迫力ある展開の本だった。

    登場人物のキャラクターがとにかく強烈で、人間の「欲」「保身癖」「失敗やミスを隠したくなる感情

    0
    2020年12月21日

    Posted by ブクログ

    巨額の粉飾決算が発覚し、「解体」された東芝のレポ。
    切れ者高級官僚の原発推進政策を信じ、盲従したあげく見捨てられた、原子力部門の「黒幕」。
    原子力事業の巨額損失を穴埋めするために、自分が立ち上げ優良事業に育て上げた半導体部門を売却させられた社長。
    「チャレンジ」と言われ不正会計に手を染める社員。

    0
    2019年07月11日

    Posted by ブクログ

    ★決めつけが物語としての迫力に★おそらく一度も会っていない電力システム社の田窪首席主監を冒頭のエピソードにもってきて、戦犯の一人として糾弾する。一度会いにいって会えなかっただけで接触をやめてしまう誠実さの欠如の裏側で、度胸というか割り切りというかストーリーテリングとしては見事。

    経産省の国策に乗っ

    0
    2019年06月16日

    Posted by ブクログ

    原子力発電を日本に導入したのは正力松太郎と中曽根康弘であり、"発電だけが目的で成立し得ない原発のコストだが、英政府は「軍需との両目的なら採算がとれる」と考えた。日本政府も同じだっただろう。"とあるが、
    GEとウエスティング・ハウジング(WH)が原子力潜水艦の原子炉の開発競争をして

    0
    2019年03月10日

    Posted by ブクログ

    90年代後半から現在に至る東芝の内部崩壊を描いたノンフィクション。そこに至るには様々な経緯や偶然の重なりがあるわけだが、シャープの内幕を描いた本などと通底するのは社長を頂点とする大組織内出世と実績作りの虚構さの凄まじさである。よく言われる大企業の"内向き姿勢"がこれほどまでに強烈

    0
    2019年01月04日

    Posted by ブクログ

    何のために生きるのか?
    幻想の上に成り立つ社会。
    今はまだ、怒りにとらわれないよう
    気をつけよう。

    0
    2018年02月13日

    Posted by ブクログ

    これが事実だとすれば随分ひどい話だ。株主からの責任追及は当然として、刑事責任は追及されないのだろうか。

    0
    2017年09月29日

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