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Posted by ブクログ
著者の作品は記憶にあるだけで、過去に2冊読んでいた。
「マルチメディア」「マルチメディア」
多分そのときにはそれほど印象に残らなかったのだが、今回は非常に感銘を受けた。
80年代からAIをタイトルにした著作があり、コンピュータの専門家である。
本作は比較的平易に書かれわかりやすい。
最も興味深かったのが、シンギュラリティを含め、AI・ロボットの可能性をほぼ否定しているところだ。
一般的には近い将来AIに人間が取って代わられる、所謂「シンギュラリティ」が問題としてメディアを賑わせている。
どちらかというと、それは決定事項として語られる。
しかし、著者はそんな心配はしなくても良いと説く。
AIと人間には決定的な違いがあり、それは理論的に超える事ができないのだと。
マインドアップローディングやシンギュラリティなどSFの世界のおとぎ話であると。
思えば「2001年宇宙の旅」でHAL9000に宇宙飛行士は殺される。
鉄腕アトムは人間の指示を無視して太陽に突っ込んでいった。
両者はAIについて逆の可能性を見ているが、早くからシンギュラリティを夢見ていたということか。
Posted by ブクログ
ずっと日本のコンピュータの進歩に携わってきた著者のAIに対する俯瞰した冷静な視点を知りたくて開いた新書でした。が、熱い熱いアンチ・シンギュラリティ論でした。その熱さは著者も関わった1980年代の日本の第五世代コンピュータプロジェクトの失敗体験から来ているのかもしれません。シンギュラリティを礼賛するカーツワイルの楽観主義をもともとコンピュータ開発の根本にあるユダヤ系普遍主義者たちの理想主義や宇宙観にあるとし、それを相対的文明論で批判していきます。そう、AIを理系の技術ではなく文系も巻き込んだ大きなテーマとしてみんなで考えることを提唱しています。AIと共生する時代のリベラルアーツの必要性を語る本でした。予想を超えた読後感。
Posted by ブクログ
今のIT業界のホットトピックである「AI」と「ビッグデータ」(ついでに「IoT」も)について、客観的かつ分かりやすく説明している本。一般人向けに丁寧に書かれており、非常に読みやすい。でも、AIに関して奇天烈な夢や妄想、あるいは情熱に取りつかれている業界人こそ、本書をしっかり読んでいただきたいものだと思う。
個人的に本書が優れていると思うのは、計算機(コンピュータ)は出現した時点で本質的に人工知能を志向していたという解釈と、その考え方を遡及するとヒルベルトに辿り着くとしているところ。だから、第1次AIブームの人工知能が、巨大な演繹マシンとして構想されたのは極めて自然なことなのである。
確率・統計と帰納・アブダクションから実用的なAIを実現しようする今の風潮は、私の価値観と真逆なので困っているんだよね。とはいえ、そのおかげで利権のおこぼれにありつけるのも事実だし、しばらくは隅っこで大人しくしているつもり。
Posted by ブクログ
ビッグデータ、人工知能両方の初心者の立場として本書を手に取りました。副題が「可能性と罠を見極める」ということで、本書はまさにその両方について書かれているのは理解できました。ビッグデータと人工知能はセットで考えるべきであること、また両者が掛け算されることでディープラーニングというテクニックが可能となって、ここから汎用人工知能や人知を超える?人工知能の可能性が議論されている、といったことが書かれていました。そして著者の一貫した主張は、「人工知能は人間を超えない」です。私自身はこの主張は説得力があったと思います。確かに特定分野では人間の能力を超えて何かができるとは思いますが、それをもってして人間を超えた、と判断するのは間違っているでしょう。この分野の新聞、雑誌記事は少し冷静な視点でこれから眺めてみたいと思いました。本書が面白かったのは、かなり哲学的な要素も入っていたことです。主観と客観の対比、オートポイエーシス理論、また宗教観などで、その多くは私も共感しました。情報学の中身に入ると、やさしく書かれているとはいえやはり意味がわかりづらい箇所が多かったのですが、大枠の意味は伝わりました。興味深く拝読させてもらいました。
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ビジネス・実用
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