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インターネットの普及以来、アカデミズムの中核を成してきた専門知が凋落する中で、集合知が注目を集めている。このネット上に出現した多数のアマチュアによる知の集積は、いかなる可能性をもち、社会をどのように変えようとしているのか。基礎情報学を中軸に据え、哲学からサイバネティクス、脳科学まで脱領域的に横断しつつ、二一世紀の知のあり方を問い、情報社会の近未来をダイナミックに展望する。
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Posted by ブクログ
西垣さんの本は「ビッグデータと人工知能」(2016年)を読み、とても面白かったので、少し昔に書かれている本書を手に取りました。個人的には集合知とは何で、ネット時代にどういう意義があるのかを知りたいと言うことで購入しましたが、読み終えた感想は、集合知以外のところというか、知のそもそものあり方についてと...続きを読むても勉強になり面白かったです。 また経営学の重鎮である野中郁次郎さんの「知識創造企業」との関連性をすごく感じました。野中さんは日本企業がいかに各従業員の暗黙知を吸い上げてイノベーションにつなげているかを分析されていますが、知は人間個々人に暗黙知として宿ること、そして暗黙知と暗黙知がぶつかりあってグループ内で共有化されるプロセスや、その暗黙知が形式知に「表出化」されるプロセスを分析されていますが、西垣さんの思想との親和性を強く感じました。そして西垣さんの呼び名を借りれば「主観知」こそが出発地点であって、客観世界とは仮象であること、そしてこれからのデジタル技術は、人間の暗黙知を表出化するところにこそ使われれるべきだと述べていて、とても共感できました。産業資本主義が、世界の客観化にあったとすれば、デジタル技術は逆説的に聞こえるかもしれませんが人間の主観知へと焦点を当て直すことになるのかもしれないと思い、非常に興味深く拝読しました。西垣説は正しい気がしましたし、日本はこの領域は得意なのでは?と感じた次第です。
集合知とは何か? 共同体知、コミュニケーションにおける暗黙知。 自己の深層の活性化。 知識とは「主観的」なものである。 専門家の知識は、あてにならないことが、近年示されている。 「客観知」二人称の知として蓄積することが必要?
内容が薄くない。それだけに予備知識なしに読み続けるのは苦痛になるかもしれない。 筆者の知に対する考察の深さには恐れいる。読む価値のある本であり、集合知に興味があれば買うべし。
集合知のうちおもにインターネット上で構成されるものについて扱った本。難しそうな印象の本だが、個々の人間の主観世界がいかに集合知を形成していくかを平易に書かれた良書である。
書名には「流行り」に合わせて「集合知」と冠してあるのだが、内容のほとんどはクオリア論やオートポイエイシス論に立つ「情報とは」についての解説である。著者はエンジニア出身ではあるが、Webテクノロジーそのものの専門家ではなく、社会学など人文系との境界領域を専門とする。したがて本書の内容もテクノギーク向け...続きを読むの読み物とはいえない。だが、理数が嫌いな人からみても、数学・科学臭さがあり、ジャーゴンもある程度知っていないと読みにくいので、新書としては中途半端なところかもしれない。どちらかと言えばWeb2.0やSNSを安易に民主主義の変革に結び付けるような軽薄な風潮については、はっきりと反対の立場を表明してある。 サイバネティックスからルーマン社会学へと展開していく第4章あたりが、非常に面白かった。 ただ、まえがきや第一章で、原発と専門知云々についてのあたりは、情緒的で不安定な感じがする。想定読者層を考えて「掴み」として書くようにすすめた編集のアドバイスなのかもしれないが、逆効果ではないか。
「客観的な世界の様子を記述する知識命題は存在しない。所詮は誰かが行った解釈」 科学的という手法に惑わされてはいけない。 集合知が「生命の知」であると言うならば、一人一人の主観を結晶化させたものを集めていくことが、「種への貢献」に繋がるということだ。 その意味で言えば、当事者研究にこそ、生命の知の純度...続きを読むを高めていける可能性があるということだ。 「対話」は、そのための手段。 *科学的手法、統計などをつかって「すでにある」と想定した普遍をあぶり出そうとするのが近代科学の考え方。 そうではなく、「対話」によって普遍的なものを二者以上で創出していこうとする視点がプロパゲーション。そちらのほうが、暗黙知についてより浮き彫りにできるし、生命の知の本質にたどり着けると考えている。 「暗黙知とは、包括的存在を認識するというダイナミクスの中で、いわば意識から隠れてしまう知のこと」→故に「黙過」もその必要性があれば、起こりうるのだと言える。 →「下位の要素的な諸細目を身体で感知しつつ、対象を全体として包括的に捉える作用が必要」 =これこそが、黙過を捉えていく術だ。 生気情動の調律、この流れが黙過を生み、その発生における身体的なものを介した相互理解が黙過を防ぐ鍵となる。
専門知・客観知への疑念が持たれるようになった原発事故以降、ネット上の集合知が見直される風潮があるが、それに対して警笛を鳴らしているのが本書。 興味深いのは、本書の著者がコンピュータやソフトの開発に携わったこともあり、現在は情報学の第一人者とも言える人物であるということ。IT礼賛に傾いているかと思いき...続きを読むや、著者の主張はその反対。安易なIT化は人間に不安定をもたらす、と指摘する。「知とは本来、主観的で一人称的なもののはず」で、「客観知の方がむしろ人為的なツクリモノなのである」という指摘は、ネット上の集合知への向き合い方に重要なヒントを与えてくれる。IT礼賛・ネット礼賛どころか、人間礼賛だ。 正直、想像していたよりハードルの高い本で、脳みその中の普段あまり使わない部分を使わざるを得なかった。脳みそ錆び防止効果は予想外。
軽い気持ちで読み始めたらかなり哲学的で大変だった…。集合知どうこうと言うよりも、今後の情報化社会やAIが活躍(?)する社会に不安を感じる人が安心できるような本かもしれない。生命体と機械って何が違うの?ということに対する記述箇所が面白かったと思う。(なるほどと思った)ただ今後、その違いすら埋められてい...続きを読むくかもしれないけどね、とも思った。
基礎情報学の祖、西垣氏の本。内容は、基礎情報学がベースとなっていて、おさらいしつつ集合知を考えていく。文中で紹介されている、平野啓一郎「私とは何か」、西川アサキ「魂と体、脳」に出会えたことが収穫。
前半部分,西垣通にしては分かりやすいと思ったが,やはり途中から難解に. しかし,おぼろげながら雰囲気は分かったかも知れない. 逆に雰囲気しか分かっていないのかも. とりあえず「みんなの意見は案外正しい(The Wisdom of Crowds)」というのは読んでみないといけないな.
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